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製図試験の独学方法2
自分は基本的に独学と決めていたものの、製図に初めて取り組むので、教材を手に入れても焦るばかりで何をするべきかあまりわかりませんでした。反省しながら、独学するならどんな手順がよいかを整理します。
独学の方針を再確認
独学方法1で示した全体像の把握が済んだら、
1.課題内容を正確に読み取る(以下[ヨム])
2.合格できるプランをエスキスでまとめる(同[エス])
3.解答を作図、作文する(同[カク])
の各パートごとの訓練を始めます。
試験ではスピードが求められますが、何をやる必要があるのかわかってないのにスピードを求めても、訓練の成果が得られません。
学科試験を自己採点し、たぶんクリア!となった私は冷静になれず、焦りながら添削サービスに申し込んで、我武者羅に問題に当たりました。しかし、製図試験に対する解像度が低すぎたのと、知識の整理が全然追いついてませんでした。結局添削では制限時間内に終わらせられたことはなく、添削で凹まされて解答例を見ながら知識をブラッシュアップさせていました。結局、[読む]で致命的な読みマツガイをおかして不合格に至ってしまいます。
スピードについては、訓練を進めれば脳が勝手に速く処理できるようになるし、本番では自分でも信じられないくらい高速処理できたりしませんか?
そこで、[ヨム][エス][カク]の訓練を始めます。
[ヨム]
問題を順番に読む前に、全体に目を通します。いつも通りであれば、Ⅰ.設計条件、Ⅱ.要求図書、防火設備等の凡例、留意事項(課題公表の再掲)、受験番号、氏名、注意事項となっています。
読まなくてもよいものを挙げておくと、
留意事項の再掲は題発表後に毎週確認して、叩き込んでおきます。
受験番号、氏名は会場で特に指示されない限り、書く必要はありません。
注意事項も適用すべき法令の年が変わるだけなので、気にしてもしょうがない程度の内容です。
次に、Ⅱと凡例は読む必要がありますが、作図の前に確認するので後回しにします。ただし、計画の要点等だけは後述の通り「エス」の前に読みます。
「ヨム」で必要なことは、「エス」のための条件整理です。つまり設計条件を整理することですが、実際には「エス」をしながら設計条件を確認することになるので、そのときに欲しい情報に速くたどり着くためにわかりやすく整理しておくということです。
高度な集中力をお持ちの方は、一回読めば整理できてしまうかもしれませんが、私のように雑念の多い人間はすぐに脱線してしまいます。しかし、ひたすら繰り返し読んでいる暇もありません。そこで、マーキングしながら読むのが王道となっているようです。
設計条件だけを読み、要求図書は後回しです。
1週目、オレンジを使い、速く全体に目を通すため、まず数字だけに着目し、単位を含む数字にマークします。
1.敷地及び周辺条件
歩道の切り開き、建ぺい率、容積率
2.建築物
階(R4には指定なし、今後も?)敷地図に面積や道路等の幅、地盤路断面図にN値や深さ、要求室の特記事項、床面積
3.その他施設等
屋外の指定面積、駐車台数
4.留意事項
2以上の階段
といった具合にマークする対象はけっこうありますが、数字だけに意識を集中するので1,2分もあれば
終わります。マーク漏れがあってもよし。
2週目、ピンクで、設計条件の主旨にあるキーワード、用途地域、構造種別(近年は自由)、敷地図の周辺環境(駅方向や隣地など)、留意事項にある配慮対象、要求図書の3.計画の要点等のキーワード
このときオレンジの漏れに気づいたら、どこかわからなくなる前にマークしておきます。計画の要点等をマークするのは、そこにしか書いていないか設計条件から繰り返し書かれていることで、出題者の意図がわかりやすくなるためです。
3週目、イエローで、要求室の特記事項とその他の施設等をチェックリスト化します。「・」や「①」にマークしながらそれらすべてを読み、「エス」のあとにクリアできているものに「/」をして確認するためです。
同時にブルーで空間の繋がりを指示している言葉にマークします。例えば「直接行き来できる」「段差のない仕様」などです。
これで要求図書の要求図面と面積表以外は一度目を通しています。少し断片的になっているので、頭を整理する意味でもう一度、要求図面と面積表以外を
読み通します。
もし各色のマーク漏れに気づいたらどこかわからなくならないようすぐにマークしてください。
練習すればここまでおよそ20分あればできると思います。もっと速くできるかもしれません。
以上で「ヨム」については終わり、次回は「エス」について整理します。
余談ですが、R4受験時までにはここまで整理しきれませんでした。せっかく買ったペンの4色を使い切りたいと、どうでもいいつまらない欲に負けてしまい。要求図書も一気に全部読んでいたので、「エス」のときに余計なことを気にしていたと思います。