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組織風土を変えていくには(6章)変革へのリーダーシップ

経営層の皆さん、新任の管理職の方々、そして組織をより良くしたいという意志を持つ全ての方々へ。未来に向けて、現在悩んでいる方々に向けてお届けします。この第6章では「変革へのリーダーシップ」というテーマでお話しします。
もちろん、皆さん自身が、組織の中の「変革者」として活躍されている方もいるでしょう。大いにリーダーシップを発揮している方もいるでしょう。逆に、変革への想いを、火を消さずに大きなうねりをしていくことができたらいいなと願っている方もいるのではないでしょうか。あるいは、どうしたら変革に向けてのアンバサダーを増やしていくことができるだろうかと悩んでいる方もいるかと思います。

変革へのリーダーシップとは、「組織を新しい方向へ導く力」のことです。チームに対して、ビジョンを示し、メンバーの信念や価値観に働きかけて、行動の変化を促していきます。

では、なぜ、組織においてこういった「変革者」が必要とされているのでしょうか?現代社会、特にこのVUCAの時代において、急速に変化するビジネス環境に対応するために必要とされています。生活者のニーズや市場トレンドの変化、技術革新、グローバル競争への戦略策定、多様性やインクルージョンといった組織文化の進化、持続可能な成長が求められている環境にいかに対応し変容していくか、組織を変革していくかが求められています。

また、組織自体もそういう変革者を生み出し、育成していかないといけません。自身の強み・弱みを自己認識させ、知識と役割という経験を積ませ、メンタリング・コーチングを受けながら、定期的に周りからフィードバックを受ける仕組みが必要です。もちろん、自身で内省を繰り返し、他者を巻き込みながら進んでいく人もいるはずです。そういう人をいかに支援していけるかもカギとなります。

経営層は、そういう変革者をいかに育成していけるか、そういう人が出てきても問題視されない多様な風土をつくっていけるか、問題提起してきたときに対話できる環境を用意できるかなど、環境づくりについてはトップダウンで進める必要があるかもしれません。いかにそういうイノベーティブな人材を捉えていくかは組織における課題となるでしょう。
管理職も同様で、バイアスなしにそういう変革者に権限移譲させてプロジェクトを任せてみる、変革に関わらず組織風土改革についてのリーダーに任命するなど、様々な打ち手が考えられます。
一般職の方も、社内でアサインされないために経験を積むことができないと感じたら、社外に目を向けて副業やプロボノワークに挑戦するのも良いでしょう。いろんなチャレンジができる環境があると言えます。社内でも、周囲にビジョンを伝えて他者を巻き込み、同志を募り、オープンな環境で対話をしながら、まずはゴールに向けて自分たちができることを考えていくことから始めるのも良いのではないでしょうか。

多くの社員が、何事にも主体性をもって取り組むことで、組織は変わっていくでしょう。変革に向けてのリーダーシップは、選ばれた人だけではなく、皆が、仕事の流れについて、組織の在り方について、何かしらの課題についておかしいのではないかなど疑問を持つこと、考えることから、誰でも発揮できるものです。あなたは何からはじめますか?

なお、次回第7章はエンゲージメントについて語ります。乞うご期待!


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