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【無料】あと145日:博品館に挑む
1月7日
5月に「立川吉笑 二ツ目 最終章『立川吉笑独演会~伝統と革新の遺伝子~』」を開催する。本来であれば2月に真打になっている予定で、5月は披露目真っ只中だと思っていたからスケジュールを全て空けていた。それが色々あって6月昇進にズレて、二ツ目最終盤がスカスカなのは絶対にマイナスだからどうしたものかとあれこれ考えていた時に、5月9日金曜日、博品館劇場を借りることが判明した。
2023年(もう2年前!)、7月から11月に真打トライアルを開催した。全回満席、そしてそれ以上にとんでもない熱量の空間で、毎回高座に上がる時の拍手が、そして落語でのドカーンという突き抜けるような笑い声がいまだに胸の奥に刻まれている。あんな夜をもっともっと過ごしたいのだ俺は。
2024年7月、トライアルと同じ博品館劇場で、今度はゲストなし、しかも得意の新作落語は封印して完全独演会スタイルで「立川吉笑真打トライアル2024『古典モード』」を開催した。理想的には自分だけの力で博品館を満席にして、いよいよそこいらの真打を集客力という客観的なパラメーター1つだけでもぐうの音も言わせないほどにねじ伏せられたらベスト、でも実際はそれだけの力はまだ自分には無いともわかっていて、ということは、ひとまず今回は自分の現在地を可視化して、去年の盛り上がりは真打トライアルという企画性や豪華ゲストという下駄を履かせてもらっていたからのことだと自分にも、そして周りにもしっかり認識して冷静になろうと思った。そこがスタートラインで、そして真打までの残り半年ほどを、最後は自分の一人の力で博品館を満席にできるようになるために、そこを目指して全力で駆け抜けようと思った。そんなうねりを作るためにはこの真打前夜を書き進めることも必須だと思って始めた。実際古典モードをやってみてどうだったかというと、思っていた以上に自分の現在地を否が応でも突きつけられることになった。そりゃ演芸界だけに限らずこれだけエンタメの選択肢があって、なおかつ皆さんそれぞれの生活があって、そこから自分の会を選んでもらうなんて、簡単に辿り着けるはずがないもの。2023年のトライアルが特別だったのだ。
と、そんな中、二ツ目最終盤の5月に博品館劇場で独演会をできることになった。本当だったら古典モードで開催して2024年7月からの飛躍を目指そうと思っていたけど、色々考えることがあって、古典のみに絞らず、持てる力を全てぶっ放す、そんなイベントにすることにした。サブタイトルには真打トライアルの時にも添えたコピー「伝統と革新の遺伝子」を付けることにした。談志から談笑へ、そして談笑から俺へ、受け継がれたもの。受け継いでいると自分が思っているもの、姿勢をここで示せたらと思っている。それができたら、そしてもちろん集客面でも恥ずかしくない結果を残せたら、いよいよ自分が思うかっこいい真打になれる気がする。
そして、直前のゴールデンウィークに同じ熱量で各地を回るツアーも組んだ。3日から6日までの4日間、京都・兵庫・広島・福岡と巡る。できれば同一演目で練り上げていきたいとも思っている。そして東京に戻ってきて2日間ゆったり過ごして、博品館へ。こんな組み立てのツアーは真打になった後の試金石にもなる。
ご来場お待ちしております!