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【無料】あと118日:ポスター公開!

2月3日
 ようやく真打昇進披露興行のポスターを公開できた。撮影は三嶋義秀さん、デザインはサトリデザインさん。「ジャンプのような動きのある写真の方向性でいけたら」というのは随分前から考えていたことで、本当はもっとコンテンポラリーダンスの1カットみたいな、特異な形でありながらなおかつ動きの感じられるような、そんな体勢を撮影できればよかったのだけど、あいにくそんな身体性は持ち合わせておらず、ジャンプした写真の中で精一杯躍動感のあるものを選んだ。本当はもっとコミカルな違和感の強いカットを使うつもりでいたけど、途中で、そもそも動きのある体勢を使っているだけで、崩している感じは担保できるから、表情などはそこまで崩さずシュッと見える感じの方がいいだろうと軌道修正した。サトリデザインさんとは夜な夜なサンプルを作ってはブラッシュアップして、という作業を繰り返してきた。そしてそれは今も続いていて、後ろ幕・半纏・その前に5月9日の二ツ目最終盤の大独演会のチラシなど、何度も何度もやりとりをしている。

予告の見え方も一応色々試した。
斜めにトリミングするのは
あんまり意味なさそうだったから
止めた。

 ポスターの公開に合わせて、現状決まっている披露目の日程も何公演分か出た。その中でも初出しでインパクトの強いものは6月24日~7月3日までの10日間、座・高円寺1で開催する高円寺披露目。まだ顔付けは本当に1人目の交渉で止まっている段階で先は長いけど、とにかく師匠が全日程付き合ってくださることになった。こんなありがたいことはない。
 昇進初日・6月1日の配信披露目も、高円寺披露目も主催は自分だ。チケットのことも舞台セットのこともキャスティングのことも全部自分の管轄で進めることになる。寄席という絶対的な基盤はないし、各地で披露目をやろうと思っても大きなイベンターとの付き合いなんかほとんどなくて、気の合う半ばボランティアのような演芸好きの席亭さんと一緒に公演を作る。そのやりとりはもちろん全部自分がやることになる。
 この時間を落語のことに費やしたら芸は向上するだろう。睡眠に、運動に費やしたらもっと健康になれるだろう。でも、自分に関すること、特に一生に一度の真打披露のことをとてもじゃないけど誰かに任せ切ることはできない。持ったが病でとにかく自分で全てを考えて悩んで判断していきたい。僕は落語立川流に所属している。誰かが動いてくれるわけではなく、自分で動いていかなくちゃ何も起こらないのだ。そして自分で動いたら何だってできるのだ。こうやってあれこれ考えて悩んで時間を費やして、色々なことを形にしていく。器用とか商売上手と一言でラベリングされる。さらには意識が高いとか自己プロデュースがうまいとか少し侮辱の風合いを醸し出しつつ揶揄されることもある。まぁそんなことにも慣れた。こちらの価値観で言わせてもらうと、自分の好きな、面白いと思っている落語をエンタメ空間を、より良い形で届けるための努力をしなかったり、努力している誰かを揶揄して貶めたりすることは不誠実でしかない。自分の芸に誇りを持っているとしたなら、そんな大事な芸をずいぶん乱暴に扱えてしまうんだねと僕は思う。誇りある芸だったらそれを多くの方に、より良い形で伝えたい。楽しんでもらいたい。好きになってもらいたい、と思うのが当たり前のことだと思う。

 あいにくまだまだ総番頭とは連絡すら取れずにいるから全部を自分でやることになる。ただ、現状くらいの作業量だったら全然自力で処理できる。100%時間を費やすよりはもちろん落語のことは疎かになるけど、一方でどう考えても同業者の平均よりはそもそも費やしている時間や熱量が圧倒的に多いからそんなに問題はないとも思っている。

 二葉さんが情熱大陸に出られる。羨ましいなぁと思うけど見たら絶対刺激をもらえるから、楽しみに見る。戦っている人が好きだし、戦っている人に好きだと思われたいから、今日も作業作業作業。

ふと久しぶりに会をやろうと思ったけど
既読にならない。
今週中に連絡が来たらできるかも。


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