毎日マクラ「さ」☆サザンオールスターズ☆
ミュージシャンで抜群に好きなのが、サザンオールスターズです。
天下のサザンがいちばん好きっていうのは、素直でいいでしょ(笑)やっぱり、どんな角度からみても、いちばん凄い。
まず当然、この曲が好きっててのがあるんですけど、どういう曲をやってるかっていうのが、サザンの場合は幅が広すぎるんですね。あらゆる人の心の琴線に触れるような。
どの世代でその曲を経験したか、ということによっても違う。サザンのずっと売れている長い活動期間のどこでググっと入ったかっていうのが人によって違うから、バンドの印象自体が様々になるはずなんです。
サザンの歌詞には世相が入ったり、桑田さんが等身大のおじさんとして書いていたりして、ちゃんと時間が流れてるんです。
恋愛の歌には無時間のものもありますけど、『いとしのエリー』みたいなあの頃の、時代を映してしまうんですね。
僕の年だと、1986年生まれなんですけど、サザンを最初に意識したのが小学校入ったくらいの時にテレビで聴いた『エロティカ・セブン』このビデオの映像が、メンバーが吸血鬼みたいな恰好しているやつで、なんかそれが怖かったんですよね。
だからずっと、サザンは怖いというイメージでした。怖いおじさんたち。
小学校高学年になって、『太陽は罪な奴』とか明るい曲が出てきた。でもこの頃の僕はTUBEのファンだったんで(笑)
サザンみたいな怖い人が夏うたを発表するのは癪でした。なんでTUBEさんの世界に入ってきてるんだよ!!って。子供の世界は狭いですからね。
それから、土曜九時の、子供がよく見てた時間帯のドラマで「透明人間」ていうのが始まって、当時スマップにいた慎吾ちゃんが主演でした。
そのドラマの主題歌をサザンがやったんです。それが『愛の言霊』。
この曲、わりと人気の曲みたいですけど、ちょっと実験的な感じの曲で、わかりますか?小学生には怖いんですよ(笑)
こんな怖い曲をつくるおじさんたち、近づこうと思わないですよね。
それが中学生になって変わるんですね。
僕が中二の時が、ちょうど2000年ですよ。この時期に触れたものって、ずっと好きなものの基準になったりしますよね。2000年のはじめに、サザンはあの、『TSUNAMI』を出すんですね。
サザン最大のヒット曲で、大名曲です。ツナミ。
これで一気にサザンのファンになったかというと、そんなことは全くありません。
『TSUNAMI』って、落語でいう「芝浜」みたいなもので、大した曲だと思わなかった(笑)
むしろ、2000年では、年末くらいに出した『この青い空、みどり』って曲のほうが好きです。これ、どのアルバムにも入ってないんですけど。
翌年から桑田さんのソロ活動の時期に入って、『波乗りジョニー』の時代になるわけですね。この頃からだんだん好きになっていきました。
フジテレビで「桑田佳祐の音楽寅さん」ていう番組が始まって、コミカルな桑田さんて人を知って、当時はわからなかったけど、往年のコメディアンのようなセンスとイヤらしいおじさんみたいな感じが、思春期になってやっとわかったんですね(笑)
そこから毎年のように曲を発表されて、以来、ずっと大好きですね。