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【鹿児島の家づくり】押さえておきたい克灰住宅の基本情報

こんにちは。TAKEKATAの広報担当です。

今回は鹿児島県で家づくりを検討している方に向けて、ぜひ知っておいていただきたい『克灰住宅』についてお話をしていこうと思います。



克灰住宅ってなに?

錦江湾と桜島

鹿児島県出身の方はすでにご存じかもしれませんが、そうではない方にとって『克灰住宅』という言葉は、なんだか聞きなれないものですよね。

克灰住宅は、火山活動が盛んな桜島付近に住む際に、取り入れることを推奨されている火山灰対策の住宅です。

そんな克灰住宅ですが、克灰住宅の設計を行う際には、5つの基本的な考え方を意識する必要があります。

・灰の侵入を防ぐ。
・灰のたまりにくい構造・形式にする。
・たまった灰を除去しやすくする。
・灰に影響されない空間をつくる。
・灰にめげない演出をする。

鹿児島県/克灰住宅設計マニュアル (pref.kagoshima.jp)

簡単にまとめると、火山灰の対策をしながら、火山灰に負けない住宅を目指していきましょうねという内容になっています。

火山灰が与える住宅への影響とは?

家って丈夫なイメージですよね。

「そのため火山灰が降っても、住宅自体は特に影響はないのではないか?」と考える方も多いです。

しかし実は、火山灰は住宅にとても大きなダメージを与える存在なんです…。

では実際に火山灰が住宅にどんな影響を与えるのか、一緒に見ていってみましょう。

▶屋根や雨樋の破損

降り積もる火山灰を放置することで、屋根や雨樋が火山灰の重さに耐えきれず壊れてしまうことがあります。

屋根や雨樋の破損は、雨漏り被害にもつながるため非常に深刻です。

▶住宅設備の機能低下や故障

火山灰がエアコンの室外機や通気口から室内に侵入してしまうことで、住宅設備の機能が低下したり、故障してしまうリスクがあります。

さらには、室内に入り込んだ火山灰で、呼吸器障害や眼球の痛みなど、健康被害に影響が出る可能性もあるのです。

「家の中にさえいれば大丈夫」というわけではなく、家もしっかり対策をしていかないと、大変な目に遭ってしまいます。

克灰住宅の具体的な対策法とは?

克灰住宅がどんなものか、また火山灰がどのようにして住宅に悪影響を与えるのか、知っていただくことができたかと思います。

では、実際に克灰住宅ではどんな対策をするのか、気になりますよね。

ここからは、一般的に行われている克灰住宅の設計例を分かりやすくお伝えしていきますね。

▶屋根に火山灰が蓄積するのを防ぐ

建築現場

先ほども触れた部分ですが、屋根に火山灰が蓄積してしまうと、重さで屋根や屋根の付属部品が破損してしまうことがあります。

火山灰が積もった状態で雨が降ると、さらに重さは増します。

そのため、「物理的に火山灰が蓄積しないようにしてしまおう!」というのが、克灰住宅の屋根設計の考え方です。

・屋根の形は単純にし、谷になる形状は避ける。
・屋根勾配は4/10以上にする。
・軒の出は60㎝以上にし、パラペットの立ち上げは少なくする。

具体的には、上記のようなことを実際の設計に落とし込んでいきます。

鹿児島県の設計士さんたちは、克灰住宅の設計に慣れています。

「克灰住宅にしたい」と伝えれば、きちんと対応した設計をしてくれますので、安心してくださいね。


▶蓄積した火山灰を片付けやすくする

集めた火山灰を袋に入れている様子

建物の構造を工夫しても、どうしても火山灰は蓄積していってしまいます。

そのため、克灰住宅では「蓄積した火山灰を片付けしやすくしようね」といった考え方をもとに、設計を進めていきます。

具体的には、

・灰シューターパイプを設ける。
・灰シューターからトラックに火山灰を積みやすくする。
・樋や軒の勾配を増加させ、火山灰を集めやすくする。

この3つの方法を併用して、蓄積した火山灰を負担なく片付けられるようにしています。

灰シューターは特になにもしなくても、屋根に積もった火山灰が自動的に集められていくため、ストレスフリーなのも嬉しいポイントです。

まとめ

さて、今回は克灰住宅の基本的な知識についてお話をしてみましたが、いかがだったでしょうか?

鹿児島県に住むからには欠かせない『火山灰』の存在ですが、克灰住宅の設計を取り入れることで、火山灰に負けない家づくりを実現することができます。

鹿児島県に注文住宅を検討されている方は、ぜひ克灰住宅も検討してみてくださいね。

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