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RUUUNとOJTのハイブリッドで研修成果UPへ【株式会社セプテーニ様・後編】

RUUUN(ラーン)はTATEITO株式会社が提供する、変化の激しい現代ビジネスの世界で、学び、成長し続ける組織づくりを目指す企業のための動画配信プラットフォーム。
働き方の多様化、組織課題の複雑化が進むなかで、企業はどのような意図や世界観をもってRUUUNを活用しているのでしょうか。今回は、デジタルマーケティング事業やメディア事業を展開する株式会社セプテーニ様にお話を伺いました。(前編はこちら

株式会社セプテーニ
HRビジネスパートナー本部 平岩力様、西田あいび様

聞き手:TATEITO株式会社 代表取締役CEO 平野考宏


RUUUN新入社員研修で
例年以上の職場適応度を実現

平野
「RUUUNを活用した新入社員研修プロジェクト」でHRBPが4月度の活躍チームとして全社表彰されたとお聞きしました。おめでとうございます。僕らもすごく嬉しいです。評価されたポイントは何だったのでしょうか。

西田
新型コロナウイルス感染拡大の影響で2月末頃に「例年通りの対面による新入社員研修はできないのではないか」という話が出てきまして…。1ヶ月後の新入社員研修に間に合うようにRUUUNに研修コンテンツをどんどん増やし、何とかアジャストできました。

TATEITOさんのご協力もいただいたので、スピード感を持って達成でき、滞りなく研修を完遂できた実績が評価してもらった点かと思います。講師側にも随分と協力してもらい、特に「わかりにくい」といった声もありませんでした。

その後の話で、当社では毎年9月に新人の仕事と環境への適応度合いを測定しているのですが、今年は去年より少しスコアが上がっていたんです。

RUUUNだと自分のペースでできるので、講座によってはすごくフィットしたものもあったのではないかと思います。学習の成果として新人が現場で適応できるレベルに持ってこられたので、評価ポイントは、「4月に間に合ったし、成果も出たね」という部分でしょうか。

平岩
少し補足しますと、まず去年と比べて総合スコアが高かったんです。それを少しブレイクダウンすると、対人面のコミュニケーション寄りの仕事と、対課題面のテクニカルな仕事がありますよね。前者は主にOJTで学ぶ範囲が多く、後者はOff-JTでの学びが中心になるイメージです。

2つを分けて見ると、テクニカルな仕事に就いている新人のスコアが比較的高かったんです。職種でいうとコンサルタントやオペレーションなどのミドルやバックサイド側。一方で、コミュニケーション寄りの仕事が主になるフロント側の営業職は去年と同じくらいでした。

なので、RUUUNの導入で初期育成におけるOff-JTの効率は量、質ともに大きく上がったと、定量的なスコアからも言えるのではないかと思います。

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一方でコロナ禍で、業務上OJTでお客様と接する機会などは物理的に持てなかったため、その辺りの影響は当然あったでしょう。総じて、研修の成果という点ではコミュニケーション領域も例年と比べて遜色なかったと言っていいと思います。

平野
なるほど。ありがとうございます。僕は逆にコロナ禍でもコミュニケーション領域が去年と同水準という点に興味を惹かれました。それはRUUUNの成果ではないと思いますが、すごいことですね。

平岩
このオンライン環境だったからこそ意識して個別のコミュニケーション量を増やしてくれた部門は多いです。新人と朝晩15分、1on1をやるなど、逆にインナーコミュニケーションが増えた効果もあって、均すと昨年並みを維持できたのかもしれません。

西田
そこはまさに当社のOJTを得意としていた面がプラスに働いた部分ではないかと思います。今回の研修はOff-JTとOJTのハイブリッドになったのではと見ています。

平野
そのハイブリッドは最高ですね。


想定以上のスピードで
グループ間のナレッジシェアが進行

平野
ここまでのお話で、西田さんのご尽力もあってRUUUNが根付いている様子がわかりました。ナレッジのシェアという点では何か成果や変化などは見えてきていますか。

平岩
はい。初期段階で西田がガシガシ頑張ってくれて、市民権を得るプラットフォームになるまで成長させてくれました。今はフェーズ2というところです。ナレマネの部分は、結構進んでいる手応えがありますね。RUUUNにアップすることありきで勉強会などのコンテンツを行うケースが増えてきたと思います。

さらにポジティブなケースではセプテーニがメインでRUUUNを導入しているのですが、その他グループ会社、例えばセプテーニ・ホールディングスの広報部門から「見たい」という声が上がったり、デジタルマーケティング事業の各グループ会社からは、何社か「研修用に実は見ています」と言われたり、結果として自然発生的にグループ間のシナジーが生まれています

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特にグループ会社群は、やはりRUUUNに蓄積されたナレッジを得たいというニーズが強いですね。グローバル部門、オペレーション部門、広報などのバックオフィス部門からもそのような声が出ていますし、実際に見てもいます。なので、思ったよりも速い速度でグループ間のナレッジシェアの芽が出てきた感触は持っています。

平野
素晴らしいですね。コロナ禍があったとしても、御社は相当なスピードで進んでいる感じがします。

他社のケースで、共有をさらに外部に広げていこうというニーズがあって、実は最近アカウント連携という新しい機能を試験的にリリースしました。RUUUNのアカウント同士でコンテンツ共有ができる機能で、お互いにアカウントを承認してつながった上で、「このコンテンツは見ていいですよ」と許可を出す形です。

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今、試験的に動かしているのですが、やはり一番ニーズが強いのはグループ間共有ですね。例えばマナーや情報取り扱いなど必須系の研修は親会社が作ったものを共有するとコスト面でも、グループの内部統制の面でもいいですよね。

グループ内の独自のノウハウも同じです。セプテーニさんも運用型広告の細かいオペレーションなど独自のノウハウがありますよね。「それをシェアしたら役立つよね」といった声も出てきそうです。

西田
それは実際あって、少し話もしています。

平野
そうですよね。このスピードで、そこまで話が広がっているのは本当にすごい。グループ間の異動も共同プロジェクトもあるでしょうから、それぞれのことを理解するコンテンツがあると生産性も高まると思います。

実際、グループ企業でそれまで散らばっていた会社が連携を強めていく動きは、これまで以上に進むのではないかと思っています。僕らはそのような動きをサポートするものを展開して、日本全体の生産性に貢献したい思いがあるので、勝手に期待してすみませんが、セプテーニさんにはぜひそのような取り組みも進めてほしいです。かつ、いっしょにやれれば本当に嬉しいです。

平岩
そうですね。やりましょう。


RUUUNをパーソナライズ化した
育成プラットフォームに

平野
御社としては、今後どのような取り組みを進めたいと考えていますか。

平岩
RUUUNに関しては冒頭に申し上げた3つの課題を軸にしながら、コンテンツはまだまだ拡張していくフェーズにあります。内容を精査しつつ拡張し、その先の目標としては個性にマッチした育成施策として使っていきたいと思っています。個人単位で「あなたにはこのコンテンツが必要です」と、レコメンドができればいいなと。

セプテーニグループ全体の取り組みとして「Digital HR Project」と銘打って、AIをはじめとする様々なテクノロジーを活用し、データを用いて採用や育成などを科学し、人事施策を実施しています。社員一人ひとりの個性に合わせて「あなたは強みは〇〇逆に弱みは△△だから、今後は□□な能力やスキルを学んでいきましょう」のような提案をするプログラムは既に使っています。その「学び」は今は外部の研修や社内のメンターが中心ですが、いずれRUUUNもその一つにしたいと考えています。

ある人がこのタイミングでこのコンテンツで学びました。それを3カ月などのタームでレビューし、結果がどうなったかをスコアで取っていく。そんなパーソナライズ化した育成プラットフォームで、いろいろな角度でコンテンツが引き出せて、レコメンドも秀逸なものになっている。それを、RUUUNを通して実現できればいいなと思っています。

平野
ありがとうございます。僕らも今後、取り組むべきテーマとしてデータを挙げています。

僕らもこれまではとにかくコンテンツを増やそうと、編集サービスに注力してきました。それがコロナ禍で一気に進んできているので、この先はやはりデータだろうと。どのような形でデータを取って、活用していくか考え始めているところなので、今の平岩さんの話は、「まさにそれ」という思いで聞いていました。

おっしゃるように、レコメンドといっても「これを見ている人は、こっちも見ていますよ」的な甘いレコメンドではありません。例えば、新人のAさんが先輩のBさんのようになりたいと考えているのなら、Bさんの学習の軌跡をなぞっていくと近道かもしれませんし、そのような意味あるレコメンドを実現したいと考え始めています。その辺りは、御社の得意な領域でもあると思うので、ぜひ、そこもごいっしょできると嬉しいです。

平岩
はい、ぜひ。ありがとうございます。


全員が学び続ける環境の創出と
アナリティクス機能の拡充が今後の課題

平野
西田さんはどうですか。

西田
今後でいうと、3つの課題でまだやれていないのはインナーブランディングのための情報発信の部分です。キックオフや社内のアワードの発表、月一でやっている全体朝会の様子など、イベントを録画したコンテンツの作成は今もやっているんですが、ただ、インナーブランディングのために独自コンテンツを作ってRUUUNで配信することはまだできていません。それはこれからの課題ですね。

それに関連して、今のところ入社1~4年目くらいまでのジュニア層がRUUUNで学習するターゲットになっていて、その上の層があまり関われていない点も課題です。その層をプラットフォームの中に巻き込んでいかないとうまく循環しないので、RUUUNがミドル層にとっても有益な情報をキャッチアップする場としても機能できれば…と考えているところです。具体的にはこれからの動きとなります。

平野
ありがとうございます。僕らは本当に小さな会社ですが、同じだと思いながら聞いていました。どうしても新人は一生懸命、動画を見てくれるのですが、ベテランになるといろいろ知っているだけに、あえて動画を見てくれないという面はありますね。全員が学び続ける環境をどうつくっていくかは、難しいテーマだと思います。

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最後にRUUUNに対してでも、TATEITOに対してでも、何かメッセージがあればいただけますか。

平岩
先ほど平野さんが言った通り、やはりデータですね。アナリティクスの機能が拡充されると、僕らもそれを使ってもらいやすい形にできるかなと思います。

モデルとなる属性に近づくために何をしたらいいか。そういった意味あるレコメンドが出せるような質の部分を、例えば当社を使ってテスト的にやっていただくことなどもウェルカムなので、そこは連携できればと思います。

平野
ありがとうございます。ぜひ、いっしょにやっていきましょう。

※このインタビューは2020年10月5日に実施したものです

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