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日本酒の地域密着性の在り方3 本日の紹介酒は三輪福 純米酒(大阪府)

1、ワインの原産地呼称制度、皆様ご存じでしょうか?

フランスやイタリアを始めワインの原産地呼称制度は西ヨーロッパを中心に世界各国で存在しますし、原産地呼称が有るのでワインに関しては市場価値に置いて、ある程度適正な価格で取引が行われている部分が存在します。

(画像はWikipediaより引用 ボトルの首の所についているのがDOCGのラベルです)

バローロ

2、日本酒の原産地呼称に関する私の感想

昨日、一昨日と東京に居まして、昨日は埼玉県の小川町を見てきました。
そこで感じたのは、今、色々話題になっている日本酒の原産地呼称の件ですけど、改めて日本酒の水や米、製法や味の傾向にはこだわる代わりに、地域の経済や文化に関して反映されないで、悪く言えば上から目線でクールジャパンの一環として一部の業界関係者だけにお金が回り、結局、酒蔵や地域にお金が落ちない訳だから、本当に意味が有るのかなって感じました。

(※下記は大阪産品に関して大阪府HPより引用 http://www.pref.osaka.lg.jp/ryutai/meihin/)

大阪名産品パンフレット

3、大阪のマーケットで行われている特産品の大阪モノ

別に日本酒に限らず、大阪では大阪モノと言うか大阪産の特産品に対して大阪特産品のシールが貼られて、商業的にもかなりの成功を治めています。(ただ全ての酒蔵が加入している訳では無いです)
この大阪産の特産品シールに関しては、余り詳しいとこまで私自身は理解できていない部分が有りますが、国からの押し付けでは無く、民間と大阪の自治体が一体になって造り上げて成功していますから、原産地呼称に関して既存の日本酒団体や販売業者を頼るのでは無く、もっと自治体や地域で商売をしている方々が一体になって進められるような方式を取った方が日本独自の原産地呼称に関しては成功するように感じました。

(※帝松酒造(小川町観光協会HPより引用))

帝松 酒造

4、実際に埼玉県小川町を自分の足で歩いて感じた事

帝松さんを見た後で、敢えて歩いて駅まで帰りましたがその間に酒蔵が2軒存在し、駅では3軒分の酒蔵の案内がされていました。
勿論、この小さい地域で3軒の酒屋があるという事に関しては、関東御免上酒の流れもあると思いますが、小さいが故に小回りが利いて地域密着性があるが故に生き残っているんだなって感じました。

(※白山菊酒のラベル 白山菊酒HPより引用https://www.sake-hakusan.info/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0/gi%E7%99%BD%E5%B1%B1%E6%B8%85%E9%85%92%E7%AE%A1%E7%90%86%E6%A9%9F%E6%A7%8B/)

白山菊酒

5、日本で進んでいる地理的表示の流れ

今業界では、フランス型のAOC制度を導入したいように感じますが、普通に考えて導入するならば民主的なイタリアのDOCG制度の方では無いかなって個人的には思いますし、実際に大阪モノの特産品の成功事例を見ていると背景に大阪と言う大きなマーケットが有るにせよ、もっと地域性を大事にすべきでは無いかなって感じましたね。(白山菊酒に関しては、日本で最初に日本酒の地理的表示が認められています。商業的にもブランド的にも比較的成功を治めているように感じます。)

6、本日の紹介酒

日本酒テイスティングデータ

銘柄 三輪福 純米酒 (大阪府)

主体となる香り 原料香主体、淡いハーブ香有

感じた香りの具体例

炊いた白米、ヨーグルト、マシュマロ、すだち、グレープフルーツ、和梨、青竹、スペアミント、瓜

甘辛度 やや甘口

具体的に感じた味わい

柔らかく甘味を感じる飲み口、まろやかでふくらみのある旨味が主体、後味はキレよくスッキリしている、ヨーグルトやスペアミント、スダチを思わせる含み香

このお酒の特徴 滑らかで後味のすっきりした醇酒

4タイプ分類 醇酒

飲用したい温度 20℃前後、45℃前後

温度設定のポイント

20℃前後にて、柔らかくスッキリした味わいを引き出す
45℃前後にて、まろやかでふくらみのある味わいとキレの良い後味を引きだす

この日本酒に合わせてみたい食べ物

ワタリガニのボイル、ワタリガニの鍋、ホタテのバター焼き、サザエのつぼ焼き、焼き蛤、里芋の煮付等

お問い合わせは 酒蔵 http://osaka-sake.com/kura.php#12(大阪酒造組合HP)


Quoraテイスティングブック https://jp.quora.com/q/nihonshu-te-isu-tein

※日本酒4タイプ分類に関しては、SSI(日本酒サービス研究会)の分類方法を引用し、参考としています。
※写真は酒工房とめ河様(http://tome.shop16.makeshop.jp/shopdetail/001000000018/)のHPより引用しています。

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