制作メモ:バットー・バトル!(#第一回きつねマンドラゴラ小説賞 応募作品)
よくきたな🍑
この記事は、先日投稿した「バットー・バトル!」の制作日記をコピペしたものです。
制作中の思考メモみたいなものなので、出来上がったものとは乖離があるかもしれません。ごりょうしょうください。
作品本編はこちら▼
2020/12/25
お肉仮面文芸祭とパルプアドカレがひと段落したので、次はマンドラゴラコンテストだ。今回も記録を残す。
締め切りが28日いっぱいと正直もうあまり時間がないので、一気に考えて一気に書こう。
マンドラゴラ、「抜く」という行動がセットになるので、居合とかと文脈合わせられそう。
・マンドラゴラ居合(範囲攻撃)
・納刀音で逆位相を発生させるので敵のマンドラゴラからはノーダメージ
盗賊に襲われる主人公。腰に10本、ガチャガチャと帯刀してる主人公を見ての会話
「サムライかぁ?」
「否」
彼は、得物を抜いた。
「マンドラゴリスタだ」
pigiiiiiieeeee!!!!!
サッカーの「ファンタジスタ」をもじってマンドラゴリスタって書いたけど、実際「マンドラゴラを使う者」ってなんなんだろう? マンドラゴラー? いや、それだと「マンドラゴラする人」だから俺たちのことか? マンドラゴラ使い……魔法使いはマジシャン(magic→magician)だよな?
-ian:…~の性質、~の人
なるほど、「魔法の人」で魔法使いか。そうするとMandragora→Mandragorian、マンドラゴリアンは「マンドラゴラの人」? それは主催者さんのことでは???
2020/12/26
あれから接尾語を色々調べてるうちに寝てしまった。それにしても、接尾語結構面白い。
-ability:〜できる力
→mandoragorability:マンドラゴラできる力
-ics:〜学
→mandragorics:マンドラゴラ学
-ify:〜の状態にする
→mandragorify:マンドラゴラ化
-ism:〜主義
→mandoragorism:マンドラゴラ主義
-ist:〜主義者
→mandoragorist:マンドラゴラ主義者
-ista:〜に熱意を持って取り組む人
→mandoragorista:マンドラゴラに熱意を持って取り組む人(おれら)
-ible:〜できる/〜に適した
→mandoragorible:マンドラゴラに適した
-ee:〜される人
→mandoragoree:マンドラゴラされる人
-eer:〜の専門家
→mandoragoreer:マンドラゴラの専門家(!)
-en:〜から作られた/〜製の
→mandoragoren:マンドラゴラ製の
-ent:〜する人
→mandoragorent:マンドラゴラする人
-er:〜と関係する人
→mandoragorer:マンドラゴラと関係する人
-ian:〜の人
→mandoragorian:マンドラゴラの人
-monger:〜(よくないこと)を活発にする人
→mandoragoramonger:マンドラゴラを活発にする人
-nik:〜に熱中する人
→mandoragonic:マンドラゴラに熱中する人
-smith:〜の職人
→mandoragorasmith:マンドラゴラ職人
-ster:〜の常習者
→mandoragoraster:マンドラゴラの常習者
-ship:〜の資格/能力
→mandoragoraship:マンドラゴラする資格
接尾語、結構「動詞につけて意味を発揮する」タイプのやつが多いので、ここはひとつmandoragoraという動詞を定義する必要があるな。日本語で言えば「マンドラゴラする」の意味。
マンドラゴラする。「マンドラゴラを使って人の肉体や精神を攻撃する」、というあたりが使いやすいか。「マンドラゴラされた」は要するにマンドラゴラを行使する者に襲われた」という意味。「12/26未明、プロ雀士がマンドラゴラされて重症」って使う。
「マンドラゴラする」という動詞を定義すれば、mandoragorer(マンドラゴラー)もしくはmandroragorent(マンドラゴレント)で「マンドラゴラする人」の意味になる。もしくは、マンドラゴラする専門家、つまりマンドラゴラファイターでmandoragoreer(マンドラゴリアー)かな。語感が良いのはマンドラゴラーだけど、これだと誤字だと思われそうだな……。
なお余談だが、被害者はmandoragoree(マンドラゴリー)だ。
2020/12/27
12月頭にふと懐かしくなって「ミスターフルスイング」を読んでいたのだけど、その流れでオススメに出てきた本田真吾「卓球DASH!!」を先程読破した。どちらも怪力が取り柄のヤンキーが気合いと腕力でスポーツ界をはちゃめちゃにする話で、僕こういうの割と嫌いじゃないんだなと気付いた(スポーツ真面目にやってればだけど)
で、せっかくなのでこの感覚をマンドラゴラに載せられないだろうか。ひょんなことから競技マンドラゴラに参加することになるヤンキーの話、みたいな。
そうなるとマンドラゴラ居合はライバルポジのクールマンが使うやつだな。イメージ的に。一方、主人公はパワー型のマンドラゴラ使い。根性もあるからマンドラゴラの一撃を耐えられそう。
ヤンキーの能力
・怪力
・マンドラゴラの声を気合いで掻き消す/耐える
ライバルの能力
・目にもとまらぬ抜マンドラゴラ術
・品種改良したゴボウ型マンドラゴラをたくさん持っていて、連発ができる
・納刀の音で敵のマンドラゴラの声を無効化する
というか、そもそもバトルマンドラゴラのルールを考えなきゃか。
流石に一撃で人が死ぬのは時代劇の世界観になってしまうので、使うマンドラゴラバトル品種改良された「人が死なないマンドラゴラ」にするか。真剣に対する木刀/竹刀のようなポジション。
剣道のように、相手の攻撃を防ぎつつ、いかにダメージを与えるかという攻防となる。防御の方法はヘッドホンあたりが競技っぽい?
ヘッドホンつけたままだと勝負にならんので、片耳だけ空けておかなきゃならない。右手にマンドラゴラを持ち、左手にはヘッドホン(片耳)に添える。敵が「抜く」瞬間に、左手で耳を塞いで防御するスタイルが一般的。
バトルマンドラゴラ用マンドラゴラは、一度抜いても再度「植える」ことで繰り返し叫ばせることができる。クールタイムは10秒くらい。
音波攻撃での戦いとなるので、パワー型の主人公が活きるような形を考えると……振り回して、ドップラー効果とか? いやでも、ドップラー効果で特殊効果出すとなると、主人公っぽくなくなるな?
逆にするか。怪力ゆえの神速の「引っこ抜き」とか……引っこ抜き……土ごと引っこ抜く? マンドラゴラが鳴くタイミングをずらせる! みたいな?
ヤンキーの能力
・怪力
・マンドラゴラの声を気合いで掻き消す/耐える
・怪力ゆえに、
・周囲の土ごと引っこ抜く→マンドラゴラが"気付かない"
・腰に植木鉢をたくさん提げられる
ライバルの能力
・手首の柔軟性が高く、ドップラー効果による特殊効果を生み出せる
・納刀が早く、ヤンキーほどではないが連発に向いている
ここまで書いて思ったけど、バトルマンドラゴラ、卓球とか野球とかのスポーツよりも、ホビーバトルもの、要はビーダマンバトルのイメージのほうが楽かも。全員、腰からマンドラゴラの入った植木鉢(鞘)を提げていて、決まったステージ内で敵を撃ち抜く戦い……みたいな。
マンドラゴラには特殊なマイクがついていて、指向性スピーカーにより決まった範囲にのみ音が届くことにする。そうすれば、「防御」以外にも「回避」コマンドがじゅんびできる。
ヘッドホンでの防御も、基本は確かにそれかもしれないけど段々とやらないやつが増えてきそうで、それなら最初から「攻撃株」と「防御株」で分かれてるほうが良いかも?
さて、大枠決めたところで物語だ。時間もないので、思いついているシーンベースで考えていくのが良かろう。
今のところ書きたいシーンがあるのは以下のふたつ。
第一話、ヤンキーがバトルマンドラゴラに出会い、その怪力でライバルくんにひと太刀浴びせるシーン。
「まだだ……! まだ、終わってねぇ!」
なんやかんやあって地面に刺さってたマンドラゴラに主人公が飛びつく。
「なっ……!?」
「ぬおおおお!!!!」
深々と刺さったそれを引き抜こうと、全身の力を振り絞る。
「っ……!」
驚くライバル。その右腰の鞘がチャージ完了の音を鳴らす。
「間に合った!」
「両手抜きでは防御できまい! 死ねッ!」
「てめーなんざに、負けてたまるかよォォ!」
マンドラゴラを、2人はほぼ同時に引き抜いた!
pgiiieeee!!!
「っく……!」
ライバルくんは辛うじてヘッドホン防御。それでもびりびりと肌を揺らす轟音が響く! ぼうぎょのできないヤンキーは戦闘不能に違いない! ライバルくんが勝利を確信した、その時だった。
土埃が晴れる。仁王立ちしたヤンキーの姿! さらに、ライバルくんは見た。ヤンキーが振り上げ、掲げた手の先にある、「土の塊」! その手元には、マンドラゴラの株がみえている!
「なっ!? 何故立って……いや待て、お前まさか周囲の土ごと……!?」
「痛っっってーだろうがクソボケがよおおおおおお!!!!」
土がたくさんついたマンドラゴラを、ヤンキーは地面に叩きつけた!
bgiiiieeeeee!!!
「!?!?!?」
モロに食らって、ライバルが吹っ飛ぶ。
「土ごと抜いて、マンドラゴラするタイミングをずらしただと……!? ぐぁぁぁっ!?」
それとも、第184話のインターハイ編から、ヤンキーとライバルくんが、昨年インターハイ優勝者 兼 因縁の相手を打倒すべく共闘するシーンか。
pgieeeeeee!!!!
「うるせえええええ!!!」
ボロボロのヤンキーの声が、マンドラゴラの声を相殺する! 目を見開く前回王者。
「!? まだそんな力が残って──」
「行けェッ! クソメガネェッ!」
「おおおおおおあああ!!!」
左右4本のマンドラゴラを連続収穫! 前回王者は内ふたつを避け、ひとつをマンドラゴラで相殺し、ひとつは声で相殺する。
「無駄だ。お前たちではわたしには──」
「うるせぇっつってんだろ!」
「僕たちは、負けない!」
ライバルが飛んだ。両手を目一杯に伸ばす。目指すは王者の死角。それは初弾で弾き飛ばされ、地に刺さったマンドラゴラ!
「ヌゥッ!?」
「うおおおおおああああ!!!」
ダッシュと飛びつきの勢いを乗せ、マンドラゴラは無理矢理に引き抜かれた!
bgiiiieeeeeee!!!!
「ぐうぁっ……!?」
「っっっ!」
ライバルくんはそのまま無様に地面に転がった。
「まさかあいつが……あんな泥くさいことを……!」(客席の同期のセリフ)
「フフ。ヤンキーくんの影響かしらね」(女ゴラの先輩のセリフ)
王者の体制が崩れる! 地面をずざざざと滑りながら、ライバルくんは叫んだ!
「リーゼント! ぶちカマせェッ!」
ヤンキーが、特大マンドラゴラを──抜いた!
biggggiieeee!!!!
「ぐあああああああああっっっ!?」
アツいのはインターハイのほうなんだけど、ボロボロになるまでの演出とか、そこまでの因縁らとか、そこに感情移入させることを考えると1万文字では足りない気がするな……。ここは大人しく第一話から書くとするか。
2020/12/28
第一話メモ
キャラ名
・鬼塚タカミチ:主人公
・加賀屋ミノル:ライバル
・天ヶ瀬ルカ:ヒロイン
マンドラゴラで遊んでいた不良をルカが注意。そのまま不良に絡まれているところにタカミチが乱入
殴り合いの末、不良がマンドラゴラを抜く。pgiee!!「へへっ、どうだ……いぃっ!?」タカミチは根性で生存!「うるせーんだよボケェッ!」殴り倒してルカを救出!
お礼を言ったルカに一目惚れするタカミチ
後からミコトが駆け込んでくる。「ルカ! 大丈夫か!?」「ミコトくん!」「あぁん?」
「なんだ君は! ルカから離れろ!」「ンだてめーは──」
その瞬間、ミコトが抜刀した。pgieee!!! タカミチ昏倒!
φ
目覚めるとそこは保健室だった。経過時間は約3時間。
「あっ! 目が覚めたのね!?」「なんだったんださっきのは」「バトルマンドラゴラよ。ごめんなさいね、ミコトの勘違いで」「なんなんすかルカさん、あのミコトってやつぁ」「ウチの部のエースなんだ」「部活?」「ええ。バトルマンドラゴラ部よ」「バトルマンドラゴラぁ? あの大根で喧嘩すんのか?」
「大根とは失礼だな。マンドラゴラを愚弄するな」「あってめぇ!」ミコトが入ってくる。ペットボトルに水。
「ありがと、ミコトくん」「いえ。ルカさんのためならいくらでも」タカミチがめちゃくちゃガンを飛ばすのをスルー。
「おいメガネ野郎! すんませんくらい言えねーのか! 勘違いで人を気絶させといてよぉ!」
「ふん。勘違いされるような見た目をしている奴が悪い」
「ンだとォ!?」「け、喧嘩はダメ! 大会、出場停止になっちゃう!」「ルカちゃんがそう言うなら……」「ルカさんがそう言うなら……」
「ふん。君のような野蛮人にはわからないだろうね」
「カッチーン! 上等だテメェ! そのバトルマンドラゴラで俺と勝負しやがれ!」
「は?」
「喧嘩がダメならてめーの土俵で戦ってやるっつってんだよ。ゴボウ野郎!」
2020/12/29
ま、間に合った……。
結局、28日の23:57に投稿するという滑り込みっぷりになった。ギリギリセーフすぎる。昨夜は完全に燃え尽きてたので、改めて振り返ろう。
結果として、ライバルはヒロインの弟ということにした。
これで、マンドラゴラバトルのライバルであり、恋のライバルにはならない(邪魔者にはなるけど)。ミスフルの猿野と犬飼/シシカバ先輩のような関係性だ。
これ、書いている最中で「シスコンにしたほうが面白そう」と思ったからなんだけど、こうすることで恋のライバルポジを他校に出すことができたりして結構広がりが持てそうになった。
また、今回書き上げるにあたり、「文が笑わないようにする」を徹底した。逆噴射小説大賞の講評にあったアレだ。マンドラゴラというトンチキ題材はどうしても文が笑っちゃうので……。
そのためにも、マンドラゴラバトルというスポーツのルールをしっかりと定めて、その中で「上級者と初心者が戦う」「初心者が逆転する」という二点をどうやったら実現できるかを本気で考え、書いた。「マンドラゴラー」などのトンチキワードを出すときも、なるだけ自然な流れで出すよう心がけた。……うまくいってるかは自分ではわからないのでなんともだけど。
それと、学校名および主人公の方言。これは卓球dash!!の「牛久無頼学園」と、天道春来(ごりごりの茨城弁)のオマージュだ。行橋は僕の祖母の家がある福岡県行橋市のイメージ。タカミチが話してるのも、北九州で僕が暮らしていたときに話していたものを元にした。まぁ……修羅の国北九州のマンドラゴラ、絶対ロクな使われ方してないと思うけど。
以上だ!
実質3日間でこれらを踏まえて8000字、読めるものを書き上げられたのは、10月からの色々な戦いを抜けたが故だと思う。プラクティス・エブリデイだ。
これが年内最後の小説になると思う。みなさまよいお年を!