11.729光年彼方へ枯渇しても愛を湧かす1

　気合いを入れてこんな手紙を書いていたんですが、誰も幸せにならないので本当は破って捨てたいです。

　一日目の手紙で良かったところは、ここだけです。

《雨が降っているからか、今日は頭がとても痛いです。
　しかも頭痛薬は、飲み込めないまま口に含んでいると、舌がピリピリ痛くなります。
　こんなことは初めてしたですが、書こうとしていて、口に入れるだけしてあとで飲み込もうとしているうちに、思ったより長く文の方が進みました。》

《人がいないと役に立たないのに、なんとかして一人で生きようと、生きなければと考えるから、窮途末路でこうしてるです。》

　これだけです。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　草々

　二〇二一年十月三一日　日曜日
　雨の日　ハロウィンの日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　わたしより