かっこいい染み
拝啓
和紙に紅茶こぼしてしまったら、君たちは運命的な出逢いだったのでしょうか。
染みになった紅茶も、汚れた和紙も、わたしには捨て難いくらいかっこいい。
もしあなたがそれを喜ぶ人だと知っていれば、迷わず見せて喜べるけど、嫌がるかも知れないと思うと見せられない。
一体わたしはこうやって、いくつの宝物を封印してきただろう。
もう、なんでも、多過ぎても、宝物は言ってしまおう。
誰にも秘密にしてしまったけど、わたしはこれを素敵だと思うんですよ。
和紙にこぼれた紅茶の染み、一応同封しておきます。
染みを同封するわたしになれるなんて、20年前は思いもしなかった。
どうやって、疑いとか、誤解を越えて言うんでしょうね。
一緒に和紙に紅茶をこぼしたら、これは素敵!と思う、とおもう。
素敵とおもうと、手に入れようとする。不思議に無理矢理つくれない。
草々不尽
令和4年2月5日土曜日付
Y.J
11.729光年彼方へ枯渇しても愛を湧かす
難しいです……。