人生を一本の道路だとしよう。
人生を一本の道路だとしよう。
様々な車が道路を走っている。
人生を一本の道路だとしよう。
誰かや何かに決められた道路を走る車もあれば、そのたび車輪で路面を作ってゆく車もある。
人生を一本の道路だとしよう。
その足元が途轍もなく凸凹な道路もあれば、鑢を掛けたように平坦な道路もある。
人生を一本の道路だとしよう。
ある日、洪水で流される道路もあれば、強風で拓ける道路もある。
これら道路の面白さは途中でそれらが頻繁に交差したり合流したり分流したりを繰り返すところにある。
車は様々な局面で交差し、すれ違う。
もともとの道路の広さゆえに、合流の必要性や工事費、それにかける時間を鑑み無理に合流しない車もある。
もともとの道路が狭いからと、コストを省みず合流を積極的に進める車もある。
交差、合流、分流。
ひいては拡張、縮小、廃止に至るまで。
道路のすべての改築状況は、そこを走る車やそこから見える風景によって変わってゆく。
されとて、道路を車で走っていて他の道路を横目で見て果たしてどう思うか。
へぇ、こういう道路なんだな。
始めから目もくれない人だっている。
道路なんてその程度のもの。
人生なんてその程度のものかもしれない。
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