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tatamama設立1周年!これまでの歩みを振り返る|新しい1年に目指す多胎育児支援の在り方とは

福岡市を拠点に、双子や三つ子などの多胎育児を支援する一般社団法人tatamamaです。

2024年7月、tatamamaは設立1周年を迎えました。

設立からこれまで、「多胎育児をよりHappyなものに」のビジョンを掲げながら、多胎育児にまつわる情報発信のほか、専門家への相談会、多胎児世帯同士の交流会など数々のイベントを企画・運営してきました。

さまざまな方とのご縁がつながるなかで、多胎育児支援の必要性をより多くの方にお伝えできたのではないか、と感じています。

こちらの記事では、設立から1年間の活動を振り返りつつ、tatamamaが新たな1年に目指す目標、夢をお伝えします。


1年間で取り組んだ活動

双子や三つ子を育てる当事者同士の交流が少ない。育児のたいへんさ、喜びを共有し合いたい。そんな声を受けてスタートしたタタママ・タタパパたちのための福岡多胎交流会。出産育児、子どもの発育のプロをお呼びした各種勉強・相談会など、これまでさまざまなイベントを実施してきました。

なお、この1年で取り組んだ活動はすべて日本財団、キリン福祉財団による助成事業です。以下に、それぞれの活動内容をまとめました。

福岡多胎交流会

《どんな場所?》
多胎育児に奮闘する当事者同士の交流を目的とした「福岡多胎交流会」。これまでにリアル&オンラインあわせて合計10回の交流会を開催しました。

安心安全な場で、多胎育児ならではのたいへんさ、困りごとはもちろん、楽しさや喜びなどをシェアしあえる場所です。

完全託児の会もあり、日ごろ忙しいタタママ・パパたちの癒しの時間にもなっています。クリスマスなど、季節ごとのイベントとからめた交流会も企画しています。

《どんなことをするの?》
定期交流会
タタママ・タタパパや出産を控えた妊婦さんが集うお話会のほか、サイズアウトして使えなくなった衣類や靴、日用品を必要な方にお渡しする「お譲り会」も実施しています。

プレファミリー教室
これから赤ちゃんを迎えるご家庭に向けたプレファミリー教室も開催しています。

妊娠中、ほとんどの方が参加する産院での両親学級のプログラムは、多くの場合、単胎児向けのもの。多胎出産・育児には当てはまらない内容が多いのが現実です。

そこでtatamamaでは

  • 多胎特有の妊娠出産に関する知識

  • 多胎に起こりやすいトラブル

  • 多胎だからこそ、通常よりも気をつけておきたいこと

など、多胎児出産・育児に特化した内容をお伝えする場を設けています。各回に多胎出産を取り扱っている病院に勤めている助産師など専門家の方をお呼びし、安心なお産に向けた準備をしています。

専門家によるお話会
言語聴覚士、睡眠コンサルタント、歯科医など、子どもの発育・発達に関する専門家の方々をお呼びし、勉強会を開催しています。

STUDIO FICTIONコラボ家族写真撮影会

福岡市のフォトスタジオ・STUDIO FICTIONさまのご協力を得て「家族写真撮影会」を実施しています。

何かと多忙な育児。日常生活で精一杯ななかでは、気づけば「親子の写真がまったく撮れていなかった…」なんてことも。

また、通常のスタジオ撮影ではお金が人数分かかるうえ、それぞれの子どもの機嫌を管理する必要もあり、ストレスが大きいのが事実です。

普段なかなか撮れない家族写真。だからこそ、撮影を楽しみながら親子の素敵な思い出を残してほしい。そんな想いが、コラボ撮影会が始まったきっかけです。

ママがプロのメイクさんにヘアメイクをしてもらっているあいだ、子どもたちは託児スペースへ。安心してご参加いただけるよう工夫をしています。

多胎世帯にやさしいまちづくりを考えるワークショップ

福岡市と共同で、多胎世帯にやさしいまちづくりを考えるワークショップ・みんなでつくる福岡市の将来計画プロジェクトを開催しました。

多胎児を育てるなかで感じる社会的障壁や困りごと。その解決策を考えながら、すべての人が暮らしやすい街とはどのようなものか、意見やビジョンを福岡市に伝える取り組みです。

ワークショップ当日は14組が参加。日々感じているリアルな声に行政の方々に耳を傾けていただける貴重な機会となりました。

当日の様子は各メディアでも取りあげていただき、多くの方の関心につながったと感じています。

Divers Mapを作る街歩きイベント

Divers Map、九州大学との共催で「Divers Mapを作る街歩きイベント」を開催しました。Divers Mapとは、Divers Projectが開発した「通りやすい道を共有できる」ことに特化したバリアフリーアプリ。

車椅子やベビーカーの利用者、高齢者が通りやすいルートを共有することで、安全・安心に暮らせる世の中の実現を目指します。

普段、双子用ベビーカーで外出していると、道幅の狭さ、段差の多さなどに不便を感じることがたくさんあります。

Divers Map作りでは、通りやすい場所やそうでない場所などを参加者同士が出し合うことで、すべての人の外出をより快適にしたいと感じました。

イベント当日、参加者は各グループに分かれて行動。あらかじめ指定のルートを歩きながら、それぞれの視点で「ここは通りやすい!」「この道はちょっと大変…」など、気づきをシェアしつつ、歩道の様子を撮影したり、実際にDivers Mapを利用してルート投稿を行いました。

アプリはこちら

街歩き終了後は

  • 体で感じるバリア

  • 心で感じるバリア

  • Divers Mapアプリに欲しい機能

についてディスカッション。それぞれが共通して感じた部分やそうではない部分など、さまざまな気づきがありました。

多胎に関わらず、どんな人にとってもやさしく、バリアフリーな街づくりに向けて、引き続き私たちでできることに取り組んでいきたいと思います。

tatamamaピアサポーター養成講座

多胎育児世帯の伴走支援として、tatamamaは今後、サポーターの養成を目指しています。実現に向けて「tatamamaピアサポーター養成講座」を開催しました。

双子や三つ子の育児には、多胎育児ならではの困りごとがあります。

「こんなとき、どうすれば?」とっさに情報を探すも行きつかず、答えのないまま日々を過ごすとき、多胎育児経験者の先輩ママ・パパ(仲間)たちが、大きな支えになってくれるのではないでしょうか。

タタサポとなった先輩ママ・パパたちが、今まさに双子・三つ子たちを迎えたご家庭に寄り添うことで、タタママ・パパたちが自分の答えを出せるようにサポートします。tatamamaでは今後、そのような活動を実践したいと考えています。

この講座は一般社団法人日本多胎支援協会ご協力のもと実現!講座にはtatamama理事メンバーのほか、多胎児世帯支援に志あるタタママや助産師、保育士など専門職の方もご参加くださいました。

講座では、多胎妊娠・出産の基礎知識のほか、相手の立場に立って話を聞くための傾聴ワークも体験しました。

今後、活動を本格化するために必要なものはたくさんありますが、今できることを確実に積み重ねていこうと考えています。

多胎シンポジウム in FUKUOKA 2024~「すみません」から「ありがとう」へ~

tatamama設立1周年を迎える2024年7月、多胎育児を取りまく環境について1人でも多くの人に伝え、支援の輪を広げることを目的に「多胎シンポジウム」を開催しました。

《ご登壇いただいた方々》
一般社団法人日本多胎支援協会理事・太田 ひろみ氏
福岡県古賀市長・田辺 一城氏
福岡県議会議員・大田 京子氏
公益財団法人キリン福祉財団常務理事、事務局長・大島 宏之氏
FBS福岡放送アナウンサー・財津 ひろみ氏

当日は多胎育児の専門家や行政関係者をお招きし、それぞれの立場から多胎育児の現状や必要な支援についてお話しいただきました。

また、双子や三つ子などの多胎育児に関するトークセッションのほか、多胎育児世帯の交流会も同時開催しました。

多胎育児の現状はもちろん、tatamamaのこれまでの歩みをお伝えできるすばらしい機会となったと感じています。

なお、こちらのシンポジウムの様子はこちらのYoutubeチャンネルからご覧いただけます。

新しい1年に向けて。tatamamaが目指すもの

すべての人が生きやすい社会を作りたい。団体設立当時から変わらないtatamamaの想いです。ビジョンの実現に向け、この1年間はさまざまな取り組みに挑戦したと、活動を振り返り感じています。

ありがたいことに、団体として活動するなかで、理念に共感いただく方が少しずつ増え、今やtatamamaサポーターのご登録者は50名を超えました。

皆さまの支え、ご協力を受け今日まで活動を続けることができたと感じています。

できることを、確実に積み上げることができたと感じる一方で、活動の認知向上やtatamamaが提案できる仕組みの幅を広げるなど、まだまだ改善の余地がある部分も残ります。

これからの1年は引き続き、今ある支援を固めながら、求められているサポートの実現を目指し、歩みを一歩ずつ前に進めていきたいと感じています。

多胎育児をよりHappyなものにするために、これからも皆さまからの応援をよろしくお願いいたします!

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tatamamaでは、団体の活動を寄付の形で支援してくださる方を募集しています。1回2,500円から支援が可能で、この金額でふたご手帖2冊を配布できます。

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