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多胎児妊娠から子育て期の心に寄り添う!情報と経験をシェアし、当事者をエンパワメントするタタサポの役割とは?

福岡市を拠点に、双子や三つ子などの多胎育児を支援する一般社団法人tatamamaです。

tatamamaはこのたび、多胎児の子育て支援の充実化に向け、多胎妊娠・出産・育児期に伴走者となるサポーターを養成する「tatamamaピアサポーター(通称:タタサポ)養成講座」を開催しました。

こちらの記事では、講座開催の背景や、タタサポの意義や目指す支援のあり方、具体的な活動内容についてご紹介します。

各地で広がる、当事者同士の支援体制「ピアサポート」

ピアサポートは本来、「同じ経験をした仲間同士の支え合い」と定義される活動のこと。同じ多胎育児当事者だからこそ、サポーターの共感性は高く、サポートを受ける側も、話を聞いてもらうことで孤立感を軽減することができます。

タタサポは、サポートを受ける人とのやりとりのなかで「傾聴」を重視しています。じっくりと話を聞き悩みや困りごとに寄り添いながら、その人が本当に必要としていることを把握します。

そのうえで、情報や、ときにサポーター自身の過去の経験もシェアしつつ、その人が必要としている情報をお伝えします。

多胎育児経験者が多胎児家庭を訪問し、妊娠や出産、子育てに関する相談や情報交換を支援するなどのピアサポーター派遣事業は、すでに複数の地域で実施されていて、福岡市近郊では、北九州市や久留米市、また佐賀県でも導入事例があります。

北九州の実例

また24年9月の古賀市議会では、田辺市長が多胎児世帯への支援強化の施策のひとつとして、ピアサポーターの導入検討について言及されました。

実現に向けては、人材の確保や育成、支援を必要とする家庭などとのマッチングが必要です。広域行政を担う福岡県との連携も求められるため、今後は県への働きかけも期待されています。

タタサポの意義と目指す支援の在り方


他地域でも取り組まれているピアサポートのtatamama版がタタサポ。tatamamaでは、多胎児育児の先輩だけでなく、助産師や保健師、保育士など専門職の方もサポーターに加わることで、より満足度の高いサポートが実現できると考えています。

<先輩タタママ・パパとしてできること>
同時授乳の方法、ワンオペで行う沐浴の方法など、過去の育児経験で得たスキル、ノウハウを伝えるとともに、サポートを受ける方への丁寧な傾聴を通して困りごとの本質を見極めるのが大きな目的です。

得た情報をもとにそれぞれの方にとって必要な情報を届け、当事者の方々が主体的に意思決定できるようサポートします。

<専門職としてできること>
助産師、看護師、保育士、理学療法士など自身の専門性を活かした、それぞれの得意を活かしたサポート

講座で学ぶ知識とスキル。講座の流れを紹介

先輩タタママ・パパの強みは何より、共感力の高さ。しかし、経験しているからこそ、自分の考えの押し付け、ステレオタイプの当てはめが起こりえます。

この状況を避けるため必要なのが傾聴の力です。

講座では、多胎妊娠や出産の基礎知識を得てもらうと同時に、サポートに必要な相手の話をありのままに受け止めようとする「傾聴」スキルについても学ぶことができます。

講座を通じ、多方面から多胎育児支援にまつわる知識を得て、技術を磨くことで、タタママたちの困りごとや不安に寄り添った、伴走型の支援が可能になるのです。

《講座の概要》
当日の流れ
団体概要とタタサポとは(約30分)
多胎の妊娠出産育児の基礎知識(約1時間)
休憩
傾聴体験(約2時間)
終了証授与

参加費
5,500円 ※資料代、終了証発行代、登録料含む
※講師は助産師や臨床心理士など、専門職の方に依頼しています。回によって変わり、一定ではありません。

具体的な活動内容は?タタサポができること

講座を受講後、タタサポとして登録いただいた方は、実際の支援活動を始めていただくことができます。今後、tatamamaで目指すタタサポ活動は以下をイメージしています。

《タタサポ、今後のビジョン》
妊娠期から産後3ヶ月頃にかけての継続的な伴走型支援。長期的には、さらに長く関わりを持てる仕組みを構築したいと考えています。

個別サポート

  • 担当の先輩タタママ・パパに相談できる場の提供

  • 必要に応じて、専門職との連携

訪問サポート

  • 多胎児家庭へ訪問し、話を聞き、赤ちゃんのお世話へのサポートを行う  例)授乳やオムツ替えのフォロー ※原則、家事サポートは含まない

  • 終了証を受けたサポーターを派遣。※サポーター、訪問を受けるご家庭双方の安心のため、実際の訪問前には研修を別途受けていただく予定です。

当事者の声を聞き、寄り添う。サポーターになってみよう!

多胎育児の先輩ママ・パパ(仲間)や専門家がじっくりと、自分の立場に寄り添いながら話を聞いてくれる――。

このことが、育児で孤独を感じがちなタタママ・パパたちの大きな心の支えになり、その人が本来持っている力が自然にわきあがってくるきっかけになる、と信じています。

タタサポでは、対象者を多胎児育児の経験者に限ってはいません。「タタママたちの力になりたい」「多胎児支援に興味がある」そう感じる方にはぜひ、次回サポーター養成講座に参加いただけたら嬉しいです。

次回、タタサポ養成講座は令和7年1月20日(月)を予定しています。この後も、数ヶ月に一度のペースで開催予定です。

詳細は公式LINEでもお知らせしているので、タタサポにご興味をお持ちの方はぜひ、ご登録ください。

tatamama公式LINE👇



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