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どうやってドレミが生まれたのか?

このnoteは2020年4月28日のオンラインサロン『Online Music Salon』への投稿をもとに作成しています。


こんにちは


文章チェックを読み上げ機能を使って行っているのですが、100%の確率でその声に眠くなってしまうtataです。
今日は、音楽の教養と言いますか、知らなくても困らないけど、知っておいたら物知り博士の気分になれる内容をお届けします。
#物知り博士って誰


今日はちょっと音響物理の話にも首をつっこみますが、なるべく数字ではなく歴史を振り返りながら、言葉で説明するように頑張りますので、最後までついてきてください。


どうやってドレミが生まれたのか?


僕たちには、産まれたときから当たり前のように「ドレミ」が存在しているわけなんですが、そもそも「ドレミ」ってどうやって生まれたかを知っていますか?中学校の理科で音は空気の振動であることを学んだと思うのですが、当然、音の高さは連続的に繋がっているので「ド」とその次の音である「ド#」の間にも音程は存在するわけです。それらの音を外すと僕たちは、音痴だとかピッチが悪いなどと言われてしまう訳ですが、なぜ連続している音程の中で「ド」とか「レ」などと特定の音程に名前がついているのでしょうか?


今日は、そんな根本的な音の成り立ちについてお伝えします。ものすごく原初的なスタート地点は「ハモる」ということです。専門的にいうと音が協和するといいますが、音と音が重なったときにとても良い響きがするという発見から音律(スケール)が生まれています。で、最初に抑えておきたいのが「どういう状態が音が協和するのか」です。



音が協和するとはどういう状態か?



ここでいきなり音響物理の話が出てきます。音が協和するというのは、音の振動数がとても綺麗な整数比になっている時なんですね。僕たちがチューニングをするときに、吹奏楽であれば442Hzとかポップスであれば440Hzという数値に馴染みがあると思いますが、あれは何を意味しているのかというと、A(ラ)の音を442Hz(もしくは440Hz)で合わせるという基準を示しているんですね。


ちなみにこのHzというのは、1秒間に空気が442回振動しているという事です。1オクターブの振動数比は「1:2」になりますので、442Hzのラの音の1オクターブ上のラの音は、884Hzになるという事です。このように重なり合う二つの音の振動数比が単純な整数比になっていればいるほど、音が協和するのです。



音律の発見はどこからはじまったの?


最初に音程という感覚を物理学に結びつけた人物はピタゴラスです。紀元前の人物で彼自身が本を残しているわけではないので神話に近い存在なのですが、弟子が研究成果をいろいろな本に残していて、その中に音響物理学上の最初のインパクトを持つ、ピタゴラス分割があったんですね。さきほど、1オクターブの振動数比は「1:2」とお伝えしましたが、この1オクターブ内をどのように分割するのかを音響物理の側面から導き出しました。


振動して音を鳴らす物体を半分に切って、発する音程を比較して分割を導き出したのが最初の概念です。これをピタゴラス音律というのですが、このピタゴラス音律がもとになってちょっとずつ修正されながら現代の音律に至るわけです。で、このピタゴラス音律はどういう仕組みなのかというと、振動数比(3:2)の完全5度(ドとソ)を繰り返していく音程に音名をつけたのですね。1オクターブ上の音には、同じ音名が与えられることを前提にすると、オクターブの音の高さを上げたり下げたりして、ある音から5度の周波数比(3:2)で音を見つけていき、これを1オクターブ内に配列していくと12個の音が並びます。

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毎週火曜日と金曜日に投稿します。こちらの内容は、オンラインサロン「Online Music Salon」(https://xn--pckln2b.biz/community)での投稿を元に作成しています。

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