第2子妊娠中に救急車で運ばれた話
不安を抱えながら過ごしていた第2子の妊娠中。
実は一度救急車で運ばれたことがあります。
妊娠が発覚したころに現れるつわりの症状は、
1人目も2人目の食べづわりだったのと
横になっていないと気持ち悪い症状だけで、
自分の中では辛かったものの
一般的な妊婦さんのつわり症状の中では
比較的軽いものだったと思われるのですが、
つわりがおさまってきた妊娠4ヶ月頃から
突然めまいや吐き気に襲われる症状が起き始めました。
少しの時間身体を横にしていれば治まるのですが
いつ起きるか分からず、
一日何も起きないこともあれば2・3回起きることもあり、
また何が原因で起こるかも分かりませんでした。
車通勤中や仕事での外勤中に症状が起きることもありました。
すぐに路肩に停車し、身体を横にできたので
大事には至りませんでしたが、
いつ事故を起こしてもおかしくない状態だったと思います。
ただでさえ妊娠経過が不安だったのに、
自分の身体に起きている不調に、不安感がさらに強くなったことを
鮮明に覚えています。
健診時に先生に相談してみたのですが、
妊娠中に起きる症状としてよくあるものではなく
貧血の症状のひどいものかもしれないということで、
鉄剤を処方され一旦様子を見ることになりました。
薬のほかにも鉄分のサプリや栄養ドリンクを摂取していましたが、
症状は改善されないままでした。
妊娠が進みお腹が大きくなっていくとさらにその症状は悪化しだし、
1時間の間に数回起こることや、半日その状態が続くこともありました。
仕事や日常生活に支障をきたし始めていることはわかっていたものの、
産休・育休をもらうし、健診で休むことが多く
これ以上休んでは申し訳ないという気持ちもあり
騙し騙し毎日をやり過ごしていました。
そうして過ごしていた産休の2週間前頃でした。
いつも通り車で出勤し、何事もなく職場の自席に着いたときから
吐き気とめまいに襲われました。
いつも通り水分を取って少し休めば改善するだろうと思っていたのですが
この日は何をしても改善されることはありませんでした。
その日はたまたま別部署と連携して行う業務があったため
休めないという気持ちと、
どうにかして早く改善してよという気持ちがあったためか
不安感を強めたのかもしれません。
目の前が真っ暗でぐるぐるしていて、
周りの声がぼやぼやと響くように聞こえだして。
気づいた時には床に倒れていました。
隣席の同僚に揺さぶられ、
「大丈夫ですか!?」
という声掛けで気づき、意識を戻したものの
身体に力が入らず
仰向けのまま床から起き上がることができませんでした。
何が起きたのかもよくわからないなか、
上司が救急車を呼んでいる声が聞こえます。
「突然椅子から落ちたんだよ。
何があるかわからないから、申し訳ないけど病院に行こうね。」
そう言われました。
状況を把握すると、冷静になってきました。
口元が痛いなぁと思っていると
倒れた衝撃で前歯が欠けていました。
職場の皆さんに迷惑をかけたことへの申し訳なさと
深刻に捉えてほしくないという気持ちで
明るくふるまっていたものの
自分の身体のこと以上に
お腹の赤ちゃんは大丈夫なのかという気もちでいっぱいでした。
上司が夫に電話連絡をしているのが聞こえた時も、
心配かけたことへの申し訳なさと
すぐに駆け付けると言ってくれたことへの安心とで
急に心が緩んで泣けてきました。
救急車に乗って運ばれている間、
揺れているからか胎動があるのかよくわからなくて、
もし、またお腹の中で亡くなっていたらどうしようかと、
縁起でもないことを考えずにはいられず
とめどなく涙が流れてきました。
付添人として同情してくれた上司がいることをわかっていても
涙を止めることはできませんでした。
通っていた産婦人科のある総合病院へ到着し、
心拍と血液検査をしました。
私に異常がないことを確認してから
赤ちゃんの心拍をエコーで確認しました。
見るのが本当に怖かったのですが、
「赤ちゃんの心臓、しっかり動いていますね」
そう先生から言われてはじめてちゃんと見ることができました。
そこで初めて安心できて、
やっと息が吸えたような気がして、
ようやく自分自身で胎動を感じることができるようになりました。
一緒に来てくれた上司にもそのことを報告して、
本当に良かったと、声をかけてくれました。
夫が到着するまでの間、ずっと付き添って下さり
本当に安心できたことを覚えています。
点滴をうってもらっていたのでしばらく動けなかったのですが、
夫が到着して、姿を見るとひどく心配しているのが伝わって、
ごめんねとありがとうと安心感とで
また泣けてきてしまいました。
救急外来の方が便宜を図って下さり
産婦人科と呼吸器内科を受診することになりました。
結局、今回倒れた原因は不明なままです。
産婦人科の先生からは、
元々私が持っている資質によるもので
妊娠が原因ではないと思うと言われました。
循環器内科を受診しても身体に異常はなく、
これといった要因はわからないと言われてしましました。
原因がわからないことでの不安は、
1人目の亡くした時にも感じていたものですが、
また同じことが起きるかもしれないと思うと、
車の運転や仕事のみならず、日中外に出ることも躊躇われ、
主治医に相談をし、診断書を書いてもらって
仕事を休むことにしました。
先生も、原因はわからないけれど
そうしたほうがいいと言ってくれました。
とにかく産まれるまでは
自分の身体とあかちゃんのことを第一に考えて。
仕事は、産まれてからだって十分できるから。
今赤ちゃんのために頑張れる人はお母さんしかいないよ。
そう言ってくれました。
職場への申し訳なさもありましたし、我儘だとも自覚していましたが
今だけは自分本位にさせてもらおう。
そう思えることができました。
上司に連絡をすると、
そうしてくれた方が安心だといってくれて、
優しい言葉をかけてくれたことに本当に嬉しくなりましたし、
復帰したら絶対仕事で恩を返そうと思いました。
休職してからは、一人で外出することはほとんどしませんでした。
健診も夫の送迎で行っていましたし、
時期が夏だったこともあり熱中症が心配で
運動も自宅で出来るものだけを行っていました。
出産するまでの2ヶ月ほど、
夫以外ほとんど誰とも会わず部屋の中に居続けるのは
ずっと働いてきて一人行動も好きな私にとっては
体感したことのないある種のしんどさもありましたが、
赤ちゃんのためにできることはやり遂げたい思いだけで
乗り越えました。
2人目の妊娠中も、安定した妊娠経過とはいえませんでしたが、
改めて妊娠・出産は奇跡の連続なのだと思わされました。
乗り越えた先に出会えた第2子となる娘も早3ヶ月を迎えました。
全ての奇跡に感謝し、尊い日々を大切に過ごしていきたいと思います。
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