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[近現代史]仏教の歴史と、僧侶の仕事について!
#仏教の歴史 #僧侶の仕事
日本に仏教がもたらされのは、西暦552年(日本書紀)とされる。朝鮮半島の百済(くだら)から日本にもたらされたと言う。そもそも仏教は、紀元前5世紀にインドで生まれ、それが漢の時代に中国に入り、朝鮮半島経由で日本に入ってきたのだ。おおよそ1400年間にわたり、日本人の中に根付いていたが、明治になり仏教を廃止する動きにでた。
江戸時代は、すべての人は寺院の檀家(だんか)になり、寺請証文を受け取らなければならなかった。人々は、寺を金銭面で支える存在であり、逆に寺により住処地を管理され、身分保障がされていたのだ。キリスト教徒の排除と、年貢徴収漏れを防ぐためだった。一方、寺に帰属することで、そこの僧侶から仏教の経典を学ぶことになる。
当時の人々は、仏教の根本を学んだこととなる。すなわち、慈悲(じひ)の教えを頭に入れたのだ。我々人間が、生老病死などの苦しみから解放され、幸せを得るという願い、これを身につけたと言える。仏教を説いた釈迦は、人間はもとよりすべての生き物を殺してはいけないとした。明治政府のもらった「廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)」により、この教えが日本人の心から消え去っていく。
*現代につづく仏教とは!
日本人の中にいる仏教徒の多くは、仏教は1500年ほど続いていると考えるが、それは間違っていると言える。戦後1945年以降に、ほとんどは組織化された団体であり、歴史はわずか80年ばかりなのだ。我々が「伝統仏教」と思っているものの、実態はそんなものだった。
戦後の新憲法のこと、伝統仏教は蘇ったと言える。そのことにより、寺院運営から見ると住職といえども、法人から給与所得をいただくサラリーマンとなった。ほとんどの宗教団体は会社組織となってしまったのだ。各宗派は自分の団体へと人々を誘い込む作戦をに出た。
宗教の動乱期ともいえるこの時代、さまざまな宗教団体が生まれ、現在に続いている。日本人のほとんどがこれらに取り込まれていったのだ。霊友会や立正佼成会なども、この頃から活動を始めていく。
*僧侶の仕事とは何か?
旧来の仏教においては、未だ檀家制度が残っている。檀家は、寺院を金銭面で支えるとともに、親族故人の供養(くよう)を僧侶にやってもらう。我々にとっては、必要な仕事と言える。具体的に見ていこう。
⑴、葬儀や法事の執行。その主なものは、経典の読経となる。経典には釈迦の教えが説かれており、これを読み上げることにより霊魂は成仏すると言う。
⑵、仏教行事の運営。死者の魂を鎮める「お盆法要」、「彼岸法要」他の行事をおこなうのだ。
⑶、寺院の管理。寺院施設の維持管理修繕などもやっていかなければならない。そのための会計処理も必要となる。
⑷、信徒への指導や説法。仏教の教えを、人々に届け、信者の心に寄り添うのだ。信者へ、新たな気づきを与える。
*僧侶の一日の仕事!
通夜や告別式、四十九日法要のない一日の仕事を見ていくこととする。
①寺院の門を開ける。
②朝の「おつとめ」、宗派ごとに違う経典となっているが、これを読み上げるのだ。
③午前業務の開始。本堂や庭の掃除、そして事務作業などを行う。
④午後業務の開始。檀家への法要の案内状を作成や、こまごまとした事務作業を行う。
⑤夕方の「お勤め」(読経)。
⑥寺院の門を閉める。
檀家が尋ねてきたら、話を伺ったりもする。また遠方であれば電話対応となる。さらに葬儀は通夜の相談を受けるのだ。この他、会計処理も行わなければならない。
*まとめ
僧侶になるためには、その宗派が運営している学校(大学であれば宗教学科)に入って学ぶのだ。仏教大学、大正大学、大谷大学、高野山大学などがある修行はかなり厳しいと言う。だが慣れてしまえば問題はない。起床時間はかなり早く、深夜3時や4時。また就寝時間も普通よりは早いようだ。食事内容や服装も決められており、その通りやらなくてはいけない。一見気楽にも見える僧侶の仕事、だが、一生学び続けなければいけないとされる。興味のある方は、ぜひ調べてみるといい。