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高齢者の仕事、歳をとっても働くことの意味とは?

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#仕事の意義 #高齢者の健康

それは中学2年生の春、父親は公務員(自衛隊二佐)だったが、家で商売をやることとなった。それまでこの両親、やたらと子供(私)に口うるさかったのだが、それから解放されることとなる。親の頭はほとんど商いに向けられたからだ。ただこれはこれで自分として、面倒なこととなる。何かと仕事を手伝えというのだ。店番をすれば、接客・レジ打ち・荷出し、掃除までしなくてはいけない。家にいる限りは親にコキ使われたのだ。

*仕事は頭を使う!
いま考えて思うのは、店番といっても頭を使うことが多いということ。我が家の取扱品目は、家庭雑貨や日用大工用品である。これらは販売するには、どのように使うかきちんと説明しなくてはいけない。しかも商売である。アイソが必要だ。当然のこと、コミュニケーション能力も鍛えられた。

それだけではない。小型家具や物置も扱っていたから、展示用に首立てまでやらされた。中学生の自分にとって、これはかなりハードルが高い作業である。かなり勝ち気な母親、できないでは通らない。けっきょく全てやったのだ。友人にも商売がやってる家の子供がいたが、同じようにコキ使われていた。

*高齢者こそ仕事をすべし!
つい先週のこと、隣人のおばあさん(99歳)が亡くなった。この方、死ぬ直前まで衣料品店を経営していたのだ。主に地元中学の学生服を販売していた。驚くべきは、市立中学への納品、その取りまとめ役までやっていたということ。車を自分で運転し、納品までおこなっていた。

この方を見ると、仕事で頭を使い続ければボケる事はないということだ。親族を見ても、認知症になった人たちは誰もが仕事を辞めている。仕事には必ず責任がともなう。そのため、ボケている余裕はないという事だろう。

仕事をすればイヤがうえでも体も動かさなくてはいけない。また人とのコミュニケーションもとらざるを得なくなる。これが老化予防になると言うことだ。親族で定年退職となり、家で自由気ままな生活をしている人は、老化のスピードが早いように見える。仕事は、身体と脳を維持するうえで欠かさないものと言えるようだ。

*定年制度、これをどう見るか!
日本の歴史を振り返ると、明治期に定年制が導入され始めた。明治大正期の男性平均寿命は50歳未満だったようだ。定年導入時の設定が55歳だから、全く問題はなかった。それが戦後から急速に寿命が伸び続け、2000年代になると75歳を超えたという。このときの定年が60歳だったから、問題が生まれたのだ。年金支給が65歳からであり、年金だけでは生活する事は苦しいということもある。

そもそも高齢者は、個々人によってまったく能力が異なる。老化して全く働けなくなる人がいる一方、若い年齢層よりもキビキビと働ける人たちも多くいるのだ。一律に定年と同時に仕事を辞めるのは勿体ないと言えるだろう。ただでさえ労働人口が減り続けている日本。仕組みを整えさえすれば高齢者を活かす道はあると言える。

*都道府県からみた高齢者!
顕著なのが山梨県と言える。山梨県民の健康寿命は長いことで有名だ。全国で男女とも2位以内に入っている。これは65歳以上の高齢者の就業率の高さにあるとも言われている(全国第一位2022年)。このデータから見ても、仕事が健康には重要ということがわかると思う。

とくに認知症予防には絶対必要と言うことだ。よく言われることに、ボケたら自分がわからなくなるから構わないとする人がいる。しかし、専門医がいうには違うようだ。認知症になっても自分で認証になったことがわかるうえ、それはかなり辛いことと言うのだ。

*まとめ
日本を見ても、世界を見ても、高齢になって働く人は増え続けている。経済的に厳しいということもあるが、やはり身体と頭の健康について考えているのだろうと思う。アメリカもそうだが、日本でも年金受給年齢を上げようとしている。たぶんこの流れには逆らえないだろう。だとしたら、最低でも年金時給年齢までは働くべきだ。働く事は、国人にとっても本人にとっても良いことであることに間違いないのだから……。

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