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ドラマレビュー『青島くんはいじわる』
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#ネットフリックス
今どうなんだろう。ドラマをテレビで観るというより、配信で見る方が多いのだろうか。このドラマも、TVerで2000万人が観たようだ。ダントツ1位だったとされる。2025年2月からNetflixで配信、タイトルにも惹かれつい観てしまった。
*原作は、女性向けコミック
この漫画、「めちゃコミック」の少女・女性向けレーベル「G⭐︎Girls」に連載されたもの。2019年12月から2021年6月まで、1年半にわたり掲載された。全43話(単行本版では全21話)と、けっこう長い話となっている。
作者は、吉井ユウ。講談社が主催する第16回BF漫画新人大賞に応募し、佳作を受賞。別冊フレンドで、デビューした漫画家である。電子コミック配信「めちゃコミ」の2020年年間ランキングで、この「青島くん……」が、年間第1位を獲得した。作者についての情報はほとんどない。たぶん2000年ころにデビューしたと思われる。
*ジャンルは、「ラブコメディー」
つまり、コメディー風の青春恋愛話となっている。海外では「ロマンティックコメディー」と言っているようだが、日本の「ラブコメ」は、若者主体となるため、少し違うようだ。読者の中心は10代20代とされるが、各年代にわたる読者層がいると思われる。
となると、「純愛もの」と言うことになる。相手のためなら自分を犠牲にしても構わない!見返りを求めない愛!そして、あくまでプラトニックなもの。これは永遠のテーマであり、人の心を未だ動かす要素と言える。このドラマはそんな話だった。
*簡単なあらすじ
主人公は、あと3日で35歳となるOLの葛木雪乃(演、中村アン)。半年前までは、婚活に動いていたのだが、今はもう諦めている。そんな時に親戚のひとり(漫画では妹)が結婚すると言うのだ。そして付き合っている彼氏を絶対に連れて来いと言う。これに雪乃は少々焦った。
会社帰りに、行きつけの居酒屋にいった雪乃。1人でカウンターで飲んでいると、同じ会社に勤めるSEが隣に座る。今まで1度も話したこともない青島瑞樹(演、渡辺翔太)だった。彼は、会社でモテモテのイケメン。会話を交わすうち、突如として雪乃は「結婚式に同伴してくれないか」頼んだのだ。ダメ元で言ってみたのだが、意外にもあっさり承諾されることとなる。
青島が付きあう理由、それは社内での「女避け」のため。会社で告白されたりチヤホヤされたり、青島は煩わしかったのだ。このため青島は、会社内で自ら付き合っていることをアチコチで人に言いまくる。困ったのは雪乃。それを青島に告げると、「だったらキセイ事実を作ってしまいましょう」そう言って、キスをしてしまうのだった。
*ドラマの見どころは
湯河原温泉での会社のイベント。会社新たに売出す飲料の販売促進活動を行い、試供品を人々に配る企画をたてる。業務課の雪乃も引っ張り出された。ここになぜかSEの青島もやってきたのだ。そして、積極的に雪乃を助ける。雪乃がせっかく温泉に来たのだからとして、宿で1泊することを決めていた。青島にも誘ってみると、意外にもオッケーする。そして部屋で飲むことに…。酔ったイキオイなのか青島は、雪乃を押し倒しキスをする。そして次に進もうとするのだが、雪乃は押し返し「無理!」の一言。じつは、下着が5年も履いてきた「綿パン」だったためだ。
青島と雪乃、徐々に接近していく。青島は雪乃の部屋に泊まりに来るようになった。それが8日も続いたのだ。やはり雪乃には緊張もあるのだろう。少し疲れが溜まってしまう。だが、それを口に出せない。たまたま青島は今日は仕事があり、泊まりに行かないと言う。安心した雪乃だったが、急に「やはり泊まりたい」と申し出たのだ。これに快く返事ができない雪乃。それは青島に見通されてしまう。
青島の義母が経営する飲み屋に、雪乃を連れていった。ところが驚くことに、青島は「自分は結婚する気はない」と言う。これに衝撃を受ける雪乃だったが、その理由を聞けないでいた。聞けば、別れることになるかもしれない!それが怖かったのだ。結婚しない理由、それは青島の悲しい過去にあったのだが……。
*まとめ
歳の差をテーマにした「純愛ラブコメ」、そこに複雑な青島の家族の関係がからむ。人はひとりで生きていくことは難しい。だが、それに慣れてしまうと、あえて家族関係を大事にしようとは思わなくなる。
もう一つのテーマは婚活。昭和の時代、女性は「24歳までに結婚」と言われてきた。最近は、これ10歳足した「34歳まで」となっているようだ。近所の知り合いの娘さん、昨年(2024年)なんと40歳で結婚した。聞くところによると100回は見合いしたと言う。そして現在子供ができたようだ。時代はかなり変わったと思った。