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『内省』、リフレクション、自分自身と相手の「真の思い」を知る技術!

#内省 #リフレクション
#メタ認知 #認知の4点セット

人はなにか失敗すると「反省」するものだ。自分自身を批判して、今後は誤りを犯さないようにする。子供の頃から親や教師たちからそう習ってきた。ただ、これが行き過ぎると自己否定にもつながってくる。すると何事にも消極的になり、前に歩み出すことができなくなってしまう。自分の場合も、これが「足カセ」だった。

一方「内省」とは、良い悪いを抜きにして、客観的な視点から自分の言葉や行動を振りかえるというもの。キホンは、人は誰でも誤まりを犯すが、それには理由がある!そこを見るのだ。自分自身が気づいていない、自分というものの本質をみる行為となる。

*ヒトをふかく知る行為!
リフレクション、つまり内省は、自分だけでなく、自分以外のすべての人、その心理を知る行為となる。家族関係でも使えるし、職場においても、他者の本質を知ることができ、新たな気づきが生まれると言っていい。すべての人は自分の意見を持っている。だが、時として意見の食い違いにより対立となることもある。この内省の技術により、その垣根を取り除くことができるのだ。

高い次元の認知(=メタ認知)により、それがわかると言う。組織論のP Mセンゲが提唱した「可視化するメソッド」である「認知の4点セット」で分析するというもの。つまり①意見、 ②経験、③感情、④価値観に分けて、深掘りしていくと言うことだ。これにより相手の本当の思いが見えてくる。

①意見→自分が主張している事は何なのか?
②経験→その主張の背後には、どんなことを体験したのか?
③感情→その体験において、どんな気分になったか?
④価値観→以上から見えてくる大切にしている判断基準とはなにか?何を重視しているのか?

*自分や他人の背後にあるもの!
「認知の4点セット」により、人の後ろに隠れて、今まで見えてこなかったものが見えてくるようになる。これには、より深い質問をし、「必ず相手と共感ができる」という意識のもとで行うのだ。相手の意見も、自分の意見もそれを作り上げた経験と感情が重なり、判断基準となる価値観を作りだす。

*起業グループの事例で分析!
地元自治体主催のコミュニティービジネス学習会に、半年ほど参加し、卒業と同時に起業グループをつくった。20数名のメンバーが集まったのだが、そのほとんどが定年退職した元サラリーマンだった。彼らと新規ビジネスを立ち上げようとしたのだ。だが提案してみると、「起業にはリスクがある!」とみなが口々に言う。自分としては「これではどうにもならない!」と思い、すぐにこのグループを辞めてしまった。これを「認知の4点セット」で分析してみよう。

①意見→起業にはリスクがある。だから無理な事業はおこなわない。
②経験→ 会社員の管理職として責任をだいぶとってきた。降格人事にもあったのだ。
③感情→降格により、人望をうしない、給与も下がり、辛い目にあってもうコリゴリだ。
④価値観→誰が考えても、安全で簡単な仕事から始めるのがいい。

このように、可視化してみると「失敗しない!」、「安全第一の仕事」であることを主張すべきことがわかる。自治体が、活動拠点となる施設を用意してくれていたので、ほとんどカネのかかる事はなかったのだ。取り組もうとする事業の「安心」、「安全」を訴え続けていけばよかったと言える。

*まとめ
この起業グループでの最後の仕事は、既に起業し、成功している団体の責任者、その方の講演会だった。話のなかで出てきたのは「男は新しいことをやりたがらない!」と言うもの。彼はメンバーの中の女性たちと行動を共にし、仕事に結びつけ、現在は収入を得ていると言っていた。

立ち上げたグループでは、私がいちばん年下だった。メンバー全てが自分より年上の人たち、それも全てが男性なのだ。この人たちはどう説得するのか?考えに至らなかったのが事実。このリフレクションの「メタ認知」を知っていれば、かなり違っていたかもしれない。今後は「認知の4点セット」により、相手の背後にあるものを探っていこうと思う。

※過去の成功体験を手放す、「アンラーン」については別の機会に解説する。

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