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ドラマ『偽装の夫婦』(2015年放映)、 現在Netflix配信!

#ネットフリックス
#ドラマ感想文    #偽装の夫婦
#天海祐希 #沢村一樹
このドラマ「偽装の夫婦」、2015年に放映されたものだから、既に10年ほど経っている。ネットフリックスで配信されていると言うので見たのだが、すぐにハマってしまった。天海祐希の演技力が光っていたからだ。頭が良く、かなり美貌、そのうえスポーツ万能で、芸術の才能もある。だが、幼くして両親を家事で失い、叔母の家に引き取られた。そのことで本来の自分の姿を全く出せない人間になってしまう。

ドラマ「緊急取調室」を見ている自分にとって、天海祐希の魅力にはまり込んだということだ。このドラマ「偽装の夫婦」は、ヒューマンドラマというカテゴリーに入る。心の内面の揺れ動きに、コメディーの要素も加えていた。家族のカタチというのは、人それぞれで正解は無いということを我々に提示してくれたのだ。

*ごく簡単なあらすじ
地味な格好で仕事をする図書館司書の嘉門ヒロ(天海祐希)。既に45歳となっていたが独身だった。じつは25年前に付き合っていた超治(沢村一樹)と別れたことで、大変なショックを受けていたようだ。そんな時、たまたまヒロは超治と再会する。人懐っこい超治、何やかやでヒロと話すことに…。超治が悩んでいたのは、自分の母のことだった。癌になり余命3ヶ月だというのだ。超治はヒロに母の前にいる時だけ、彼女になってほしいと頼み込む。

富山の田舎から出てきた母の華苗(かなえ) 72歳。嬉しさのあまり結婚式を急がせるのだった。住んでいた借家を壊してしまい、300万円請求されていたヒロ、これを超治は勝手に返済してしまう。借りをつくったヒロは、偽装の結婚式に出たうえ、婚姻届まで役所に出すことに同意したのだ。

超治はゲイだった。男しか愛せない。それゆえに25年前ヒロと別れたのだ。母にショックを与えないため、偽装結婚をくわだてた。ヒロは、超治のことが好きだったのだ。自分を全てさらけ出し、人を幸せにしようとするその人間性が…。自分を押し殺し生きてきたヒロとは真逆。そんな超治の魅力にまたヒロはのめり込んでいく。

*「性の有りよう」に切りこむ!
女優の天海祐希、どちらかと言えば男気のある「アニキ」タイプと言える。年配のおじさんの中に混じっても、まるでヒケを取らない。その美貌、抜群のスタイルなのだが、なぜか男を感じてしまう。このドラマにおいても、それが存分に発揮され、よかったと言える。

一方の沢村一樹。天海とは事務所が一緒で、生年月日も1ヵ月しか違わない。バラエティー番組でもその話術で人を惹きつける。このドラマにおいてもゲイであることを強調していた。近年では「LG BTQ」の人たちへの社会の対応は変わってきた。彼らは何も悪くないし、本人の意思でそうなったわけでもない。認識が少しずつ変わり、社会に広まってきたと言える。

夫のDVにより、足を引きずりながら生活する水森しおり38歳(内田有紀)と、その娘の由羽5歳の親子。この親子はヒロに対し、パパになってほしいと頼み込む。いわばレズビアンの関係、一度は受け入れようとするヒロだったのだが……。

*人への思いやりがテーマ
3歳で、姉の娘であるヒロを引きとった郷田照乃63歳(キムラ緑子)。ヒロにたいし、いつも毒舌で接していたが、じつは違っていたのだ。姉は、自分の家に火をつけ自殺を図る。それを知った照乃は、自分の身も顧みず、燃え盛る火のなかに飛び込みヒロを救いだした。

だが、親をなくし落ち込むヒロに対し、どうすることもできなかった。ただ陰ではヒロを支えていたのだ。従弟の天人や従妹の八重子も、ヒロのことを大切に思っている。固く心を閉ざしたヒロ、なかなか彼らと打ち解けることができなかった。

*まとめ
ドラマの前半では、ヒロの「心の声(本心)」がテロップと同時に流れる。相手を罵倒するような内容。だが超治との触れ合いのなかで、後半には本心を口に出してしまうのだ。周りはびっくりするが、超治は平気だった。

ドラマを見て感じたのは、家族とは何でも話し合える、そんな関係だと言うことだ。もちろん一定の節度はあるが、お互いにわかり合える存在。それこそが家族ということ。決して体だけの関係ではなく、心の関係ということだとつくづく思った。天海祐希ファンなら、一度は見ておくべきだろう。

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