脳科学と仏教からみた「親学」とは!子育てについて!
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#マネジメント力 #子育て
学生時代にやたらと「男は結婚しなければ社会的に認められない!」そう言っていた友人がいた。しかしその人物、けっきょく独身を通した。言っていることとやっていることが、全く違ったのだが、まぁ人生、そんなこともあるだろう!そんな思いでいる。
その友人が言うには、人にとって子育ては大事だと…。話を聞くと、どうも弟の子供を育てたという。さらに彼は付け加えた。その経験のおかげで、マネジメント力がつき、会社では出世したという話しだった。
*親性脳(おやせいのう)とは!
最近ではイクメンを当たり前になった。しかし少し前まではほとんどが女性、母親に委ねられていたと言える。どうもこれは間違った思い込みにあるようだ。1つには、人類の歴史のなかで、女性が子育てをおこなってきたという考え方。これはもう半ば完全に信じられてきた。
さらにもう一つ、女性には母性本能があり、もともと子育ての能力が備わっているという思い込み。しかし実際は、人類の歴史のなかで集団による共同養育が中心だった。女性に子育て能力がもともと備わっているというのは間違いのようだ。子育てを通じて女性でも母性が育まれるというのが本当のところだという。
じつは男と女というよりも、人にはもともと親となる脳がそなわっているというのは事実らしい。それが20歳そこそこでも80歳でも、子供と関わることで生まれてくるという。つまり、人には誰であれ、親になれる能力(=親性脳)が備わっているということだ。
*親への恩!どう考える?
我々は親への恩と言うことを周りからよく言われる。親が産み育ててくれた!その恩に報いなければいけない。そんな話。これは儒教を中心とした道徳律の話といえよう。しかしこれは仏教の考えでは違ってくるようだ。
「宝積教(ほうしゃくきょう)」のなかに「知恩報恩 これ菩薩行」とある。我々人は親だけでなく、それ以外の人々や自然界、動植物からも恩を得ているという教え。文字通りに解釈すれば、親は子供によって親になり得た。したがって、親も子に恩を感じなくてはいけない。そういうことだ。
私たちは縁で結ばれている。その縁によって生かされている。だからそのことを常に頭にいれ、それに報いていかなければいけない。その行動こそが菩薩行、つまり人々の救済をつねに願い、日々その実現にむけて努力をしていくということだ。
*親になることで得られるもの!
子育ては、忍耐と辛抱の連続といえる。どうやったら子供はまっすぐ育ってくれるか!怒りに任せ叱責してしまったら、子供は萎縮してしまう。そのうえ自分から物事を考える力そのものも失ってしまう。結果として自己肯定感も育たない。
うまくコミュニケーションをとることで、子供の能力を引きあげ、横道にそれることもなく育っていく。これはまさにマネジメント能力といっていい。この能力はリーダーにとっては必須の能力と言える。これが子育てで学べるということだ。
コミュニケーションのなかで、子供に⑴一歩一歩の小さなゴールを提示し、⑵それをいつまでに達成するか!という時間感覚を学ばせる。⑶その子供がどの部分に能力を持っているかを見極め、そこをさらに伸ばすプログラムを用意する。これにより大きな成果が得られることを実感させるということだ。
まさに仕事でも、全く同じことが言える。初めに話した友人は仕事でも大成功をしたという。叔父として取り組んだ子育てにより、マネジメント力という大きなものを得られたということだ。
まとめ
大学生に、子供と遊ぶ環境をつくり、数ヶ月にわたり子供と関わってもらう!という実験があった。すると男女にかかわらず、子育てをしようとする学生が増えたという。子供との関わりが、大学生を大人にしたようだ。
一方、この親性脳は個人差がおおきいという。子供との関わりがあっても、それ以降も子供にあまり興味を持たない学生もいたようだ。こんなところからも言えるのは、1人ではなく、集団=共同で子育てするのが良いと言えるだろう。
児童虐待が減らないのは、核家族となり、周りの目が届かないところから来ている。かりに共同養育であれば、決してそのような事は起きないはずだ。学校教育をふくめ、複数の人間が教育に関わる!そんな仕組みこそ、本来のあり方と言える。
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