真の教育改革、『情動の制御』について学ぶ意義とは?
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友人との会話のなかでIQについての話となった。数年前、ウェブでのテストで142点とったこと、喜んではみたものの、これって本当なの?疑ってみたのだ。さっそく自宅でいくつかのテストを受けてみる。90点109点114点そして180点となったものまであった。やはりあてにならない、そう思ったのだ。
その友人の話では、IQは社会に出たらあまり役立たないという。知人の親族のなかには東大での秀才がいると言うが、それほど成功していないとの話し。考えてみれば、私の親族にも同じような人物がいた。一流大学をでて、当時誰もが羨む一流会社に入社。だが、その後はあまりパっとしない。職場にいる誰もがIQが高い、だとしたら、それ以外の能力で競うことになる。
*日本の教育、その現状とは?
日本の教育は未だ知育教育が柱なっている。歴史から見ると、殖産工業国家を目指した日本では致し方なかった。欧米先進国へのキャッチアップに邁進。いつしか肩を並べるようになったが、この時点で教育改革など考えなかったのだ。しかしどうだろう、学校では、不登校やイジメは増え続け、社会でも心を病む人が増えている。
近年、欧米諸国では情動教育を導入し始めている。SE L、つまりSocial and Emotional Learning、社会と情動の学習。人がいく生きていくためには、周りの人間とうまくやっていかなければならない。自分の感情をコントロールし、相手の状態を見て交流することが大事だ。これにより助くあいができ、仕事や家庭生活がうまくいく。
日本ではDV (家庭内暴力)、育児虐待や育児放棄がふえている。さらに闇バイトとなる犯罪も起こった。これらを見ると、ほとんどの日本人に自分の感情が制御できないという姿が見えてくる。通り魔殺傷事件なども、そういうことなのだろう。
*早急なる改革を求める!
つくづく思うのが医療の世界。全く「ケアの精神」を持たない人たちがいることだ。医療とはキュア(治療)とケア(患者への支援)、この2つにより成り立つ。だがどうだろう。「ケアの精神」など微塵もない医師が多いこと。これも医療教育のマズさを表している。
まずケアについての考えを徹底して学ばせる。身につかないなら医療人にすべきではない。ここが大事なところと言える。病気によっては治らないものも多くあるが、その時こそ患者を支えることが医療人には求められる。つまり「ケア」あっての「キュア」なのだ。
学校でも同じことが言えるのではないか。子供たちへの配慮をのうえに知識を育てる教育がなされるべきだ。別の方から言えば、知識を育てる教育は教師がやらなくてもいい。いくらでも方法はある。だが、心と向き合うのが教師の仕事だったのではないか。そう考えるのだ。
犯罪国家になりつつある日本。早急な対応が必要とされる。問題は文部科学省では直せないところ。今まで様々な役人をみてきたが、彼らは新しいことをしたがらない。あくまでミスをせず、無難に与えられた事のみをこなす仕事だということ。これでは100年たっても改革はできない。
*情動教育のむずかしさ!
一口に感情コントロールする術を学ばせるといっても、これはかなり難しい。それは答えがあるわけでは無いからだ。ただ、考え方自体を学ばせる事は可能なはず。それを教師がおこなう。いくつもの事例を用意してどう考えるか?そこを考えさせるのだ。
これは国語での文章読解力にも似た作業となる。ただし、ノンバーバル、つまり言語以外の音声や表情そして動作でも相手のココロを読み解くのだ。これは複数の大人が見守るなかでおこなうべき。答えは一つではなく、意見が分かれるところ。こんな教育を毎日やるべきだろう。
*まとめ
以前に本屋で手に入れた「EQ 心の知能指数」(ダニエル・コールマン著)を本棚から取りだしてみた。この著作により情動教育が欧米で広まったという。今ではEQは当たり前のように言われているが、定義がまだ定まっていないようだ。ただ、目を通してみると、脳科学をとうして解説しているので、かなり読み応えはある。
私たちは「社会よりよくしたい」と思うし、自分も「より良くなりたい」と思うはずだ。この本のなかに書いてある事は、それの一つの答えのような気がした。机を棚につねにおき、何度も読み続けようと思う。