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「Eライン」と「口ゴボ」って、知ってる?

先日歯列矯正の相談のために歯医者へ行った。
そこで、「ずっと歯を抜かないで歯列矯正することをやってきたが、ここ最近Eラインを意識する人が多くなってね、口元を下げるしかなくて抜く人が多いんです」と言われた。

Eラインね、知ってる知ってる。
横から顔を見て、鼻のてっぺんと顎の一番出ているところを線で結んだときに、口がその線の内側に入っているのが美しい顔とされるのだ。

数年前から、この芸能人はEラインが綺麗だとか、やっぱりEラインが綺麗な人は綺麗だとか、SNSで見るようになった。

でもなんだか、褒め言葉で使われるもののような感じがしていた。「Eライン」という言葉が綺麗な状態を指すからか。

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そして家に帰って歯列矯正の口コミをSNSで調べていたところ、初めて出会った言葉があった。


口ゴボ

どうやら「くちごぼ」と読むらしい。

Eラインの逆で、口元が前に出ている状態を指す。

この言葉を知ってしまった私は、今までにない「口元が飛び出ている人は美しくない」という概念にさらされてしまった。

「ああ、わたしは口ゴボだ」
「この口ゴボなんとかしたい」
「あの人綺麗だと思っていたけど口ゴボ気味じゃん」


そもそも言葉が綺麗じゃない。なんだ、「ゴボ」って、、、


整形界隈ではよく使われる言葉のようで、歯列矯正で口元を下げる(引っ込ませる)処置を取るようだ。

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よく考えてみたら、美しさって概念でしかない。

カナダへ留学に行った際、クラスの韓国人と「美しさ」について話題になったことがあり、そこへカナダ人の先生が入ってきた。

韓国人と私が「小顔」について離していると、「何それ?どゆこと??」と驚いていた。
「鼻が高い」ことも褒め言葉ではないとも言われた。

まあカナダ人のモデルを見てもみんな小顔だし鼻筋も通っているんだけど

概念として持っていないということだ。


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そう思うと、「口ゴボ」という言葉を生み出した人は罪深い。言葉を作ってしまうと概念はくっきりと定着してしまうし、「ゴボ」という音もネガティヴに聞こえる。

結局私たちはそういう概念に踊らされて、整形したい、矯正したい、と感じ、今日も新しいコスメを買うのだ。

なるべく自分の容姿を愛したいけど、なりたい自分はきっと、どこかの誰かに造られた「美しさ」なんだろうな。


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そういう私も、歯列矯正のために来週抜歯する。まあ、これは歯の健康のためでもあるから。うんうん。


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