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学校事務の現場から(損害賠償編)

久しぶりにこのシリーズを追加しましょう。

忘れたくても忘れられない出来事です。
学校で働くというリスクについて、皆様に知ってほしいです。

1.とある事件の発生

それは昼休みの出来事でした。
学校で勤務する職員は自家用車で通勤している方が大多数です。
その自家用車はだいたい学校の敷地内の駐車スペースに停めています。
児童・生徒(以下、便宜的に「子ども」といいます。)の目に届く範囲に置いてあります。
ある日、昼休みに校庭で遊んでいた子どもが、いたずらで石で、学校内に駐車している職員の車のボンネットなどを引っ掻いて傷をつけました。
当の担任は昼休み中!であったために、現場におらず、他の学年の先生がその現場を発見したとのことでした。
最初の第一報は「子どもが学校の施設を傷つけている!」とかの通報だったのですが、現場に行くと、学校の施設ではなく、職員の私物の自家用車でした。
情報が錯綜していたのですね。

2.当事者意識の薄さ

私の自家用車も被害に遭いました。買ってから初回の車検も迎えていない新車が見事に傷つけられていました。
しばらくすると、その子どもの担任と学年主任が謝罪に来ましたが、身内相手で子どもがやったことともあり、「あーすみません、すみません」って感じで誠意は一切感じられませんでした。
しかも昼休み中の出来事。授業中とは違って、完全なる学校管理下とも言いづらいところがあり、こうした先生方からは「当事者意識」というのは非常に薄いのだなと思いました。
当の子どもは一切悪いとは思っていません。以前から指導に非常に手を焼いていると聞いており、注意を要する子どもであったと伺っていました。
そうであれば、少しでも注意を日頃から払うべきというのではないでしょうか。
まあ、誠意云々は置いておいて、すぐに思ったのは「修理するとしても、その費用を持ってくれるのか?」ということでした。
ここからは長い道のりでした。

3.遅々として進まない示談交渉

最初にいいますが、この時間はすべて解決するのに半年を要しました。短いでしょうか。長いでしょうか。それに加えて、保険会社からの賠償は損害額の50%しかありませんでした。

幸い、加害してしまった子どもの保護者様は万が一に備えて損害賠償保険に入っていました。
それなので、損害額については、この保険を使おうという話で進み始めました。
保険会社とのやりとりは、この子どもの学年主任が進めていましたが、被害者側すれば、「全然(示談交渉)進んでねぇなあ!」という感じでした。
というのは、学年主任も教師で担任を持っており、日中は授業を受け持って電話対応すらままなりません。
保険会社の進捗も全く伺えませんでした。事件直後にこの学年主任から見積書と車検証のコピーを出せと言われてすぐに対応したのですが、音沙汰なし。修理についてもゴーサインがでないので、できずじまいでした。

結局、修理のオーケーが出たのは事件から2ヶ月以上経ってから。
保険会社からの初めての電話なんか3ヶ月経過してからでした。あまりの遅さにびっくり。物損のみだと対応は後回しなのか、この学年主任の対応が遅かったのか。
進捗報告も何もなかったので、今となっては本当にわかりません。

おまけに、保険会社は損害額の半分しか補償できないと言い出しました。
え、なんでと言ったら、昼休み中といえども学校管理下であるので、担任にも一定の責任があるからと認められるので、残りは担任に請求しろ。とのこと。
こんな展開になったので、修理をしようにも、一旦全額費用を立て替えてくださいというのではないですか。しかも領収書も出せと。
全額保険会社の賠償の場合、代物弁済扱いとなるので、金銭のやり取りは、保険会社と修理会社との間になると思います。半額賠償だと、そうはいかないようです。(修理したディーラーからの聞き取り)

4.結局最後はどうなったのか・・・

車を修理してもいいよと言われて、ディーラーに修理を頼んだのですが、代車や修理ロットの確保に時間がかかると言われ、ここから修理完了までにさらに2ヶ月弱を要しました。
学年主任からは遠回しに「まだ修理終わっていないの?」とか言われたときは流石にムッとしましたね。
まるでこちらの処理が遅いと言わんばかりではないでしょうか。
あと、損害額の半分の負担については、申し訳ないですが、こちらには詳細を記載できない方法で補填されました。
それならよかったね。というところですが、遠回しに書くと、全教職員で折半して負担ね。という感じなりました。
これについても納得できません。
確かに担任1人で負担できる金額ではありません。
しかし、その責任を全員でシェアする必要ありますか?
当時の校長判断なので、全く意見は言えませんが。

大切な愛車を傷つけれられ、修理のために2ヶ月手放し、おまけに示談交渉も半年かかった。

いかがですか?学校で勤務するということはこうしたリスクがありえます。
それでも働きたい!という志高い人を私達は待っています!

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