season10 33話 ポケモン×この世界の片隅にクロスオーバー(ポケモンAYG)
33.『その想い、卍となりて』
リップとキハダがブルーベリー学園で決闘したいということで連絡を受けるヨーコ。
部室に着いたふたりに話を聞くと、
*
(回想)
「ベイクジムの手伝いはいつまで続ければいいんだったか!?」
「え? ……ずっとだけど?」
リップ、きょとん。
「あれ!? そうだったのか!? それは……、大変すぎるぞ!」
キハダ先生ガビーン。
「だっていつまでって期限決めてないし……。キハダちゃん……、先生なのに約束やぶっちゃダメダメよ?」
「ぐぬぬ……、リップがズルいだけなのに、何故かわたしが悪いみたいに!」
ぐぬぬなキハダ先生。
「じゃあもう一度! 約束を更新するため勝負だ!」
「いいけど……、今度負けたら一生リップの言いなりね」
艶やかな笑みのリップ、ツッコむキハダ先生。
「わたしだけ背負うものが大きすぎないか!? なあ!」
(回想終わり)
*
ということでエントランスのバトルコートを貸すことに。
お互いウォーミングアップにヨーコと勝負しつつ、
「そういえばヨーコちゃん、リップとの約束、おぼえてる?」
「もちろんです!」
「年上からのアドバイス、おぼえててえらいわ」
リップ、嬉しそうに、
「才能を究極まで突きつめてかがやき続けてねって約束……。全然心配ないみたい!」
頬に手を当てお茶目に、
「むしろ……、んふ! リップ、クリビツしてるくらいよ」
艶やかに笑って、
「どう? もう少しオトナになったら、リップの会社に来ない? すみちゃんもいるし、あなたなら世界、狙えるはずよ」
「え、う、嬉しいお話ですけど、どうしましょう……」
あわあわヨーコ。
「んふっ! お返事はまだ聞かないでおくわ」
キハダ先生は授業を終えてやってきた(リップと入れ替わり)。
「この学園の生徒たちはやる気に満ちあふれているな! バトル学を受ける生徒たちの集中力はすさまじかった! 聞くに、この学園は戦闘に関する授業ほど成績の配分が高いのだとか!」
キハダ先生しみじみと、
「ポケモン勝負に長けていると、リーグ勤務やレンジャー部隊、プロのトレーナーを目指せるからな!」
「ありゃ、ほうなんですねえ」
ヨーコ、きょとん。
「ムム! 初耳だったか!?」
キハダ先生びっくり。
「知らずにチャンピオンにまでなったとは、根っからポケモンが好きなんだな!」
「いや、まあ、あはは……」
ヨーコ照れ。
「バトル学にしろなんにせよ、勉強をがんばることで選択肢は無限に広がる! 後悔しないように学んでいくんだぞ、転入生!」
「はい!」
それからリップも授業が終わり、ヨーコの立ち合いの元、エントランスで勝負。なんとか引き分けに終わらせたキハダ先生。でもやっぱり手伝いする羽目になったのだった。
「教師としても戦友としても、キミのことが気になっているんだよ」
と言ってもらったりして、親友ふたりを見送ったのだった。