見出し画像

season1 17話 ポケモン×この世界の片隅にクロスオーバー(ポケモンAYG)

17.『電撃配信! ドンナモンジャTV 前編』


 授業がなかった日なので、自分で朝食を作って食べた後、ボウルタウンから走って海を歩いたりしてハッコウシティへ(勝負もしたり)。
 ウインドウショッピングをしていると電話が。

「はい」
『もしもしヨーコ? わたしわたし!』
「ネモさん!」
『ジムまわってるー? 今どこジム?』
「ハッコウジム! これからジムチャレンジ受けるとこ!」
『あ、意外と近め! ちょっと様子見に行こうかな! 待っててね!』
「うん」

 数分後、ネモ来る。

「あ! いたいた! ヨーコ、もう2つ目のバッジなんだ。いい感じ!」
「ありがとう」
「3つめのジムはここを選んだんだねー! ヨーコなら大丈夫! とは思うけど、ジム前の練習として! わたしと一回勝負しとこっか!」
「うん、やろう! 望むところじゃ!」
「わっ! うれしい! やる気みなぎってる! それじゃあ決まりね! さっそくバトルコートへ向かいましょー!」

 ということでさっきも来たメインストリートのバトルコートへ。

「真ん中からだとまた違う眺めじゃ……」
「ジム前は町のバトルコートにあらかじめ来ておいて、コートの立地とか材質とかあらかじめ知っておくといいよ。戦況を左右するかもしれないから!」
「ああ、天候とかで? キハダ先生も言うとった」
「そういうこと! さすがヨーコ!」

 ヨーコの顔をじっと見るネモ。

「……ヨーコの顔、見たらわかる! ますます強くなってるね。わたしもちょっと強気なメンバーでいこうかな!」
「うん! うちの仲間も進化したし!」
「よし! それじゃあよろしくヨーコ!
実りある勝負にしよっ!」

 ネモ、イワンコを出す。

「まんじゅう! お披露目じゃ!」

 ヨーコ、まんじゅうを出す。

「ジムの予行練習、張り切って行っちゃおう!」

 イワンコ、とおぼえで攻撃を高める。

「まんじゅう、マッドショット!」

 効果抜群!

「技のチョイス、いいね! どんどん実っていく……!」

 不敵に笑うネモ!

「そんじゃあきっつい一撃! こっちもくらえ! イワンコ!」

 かみつくを使われ体力半分に。めげずにもう一丁。倒れるイワンコ。
 次はパモ。マッドショットを当てようとするが、あなをほるを使われピンチ。

「どうだ!」
「ありがとう。ようやったね」

 ヨーコ、ぴっかりさんに交代。パモ再びあなをほる。
 ぴっかりさんエレキボールで撹乱。そして穴を利用し同じ技をそのままお返しする。

「おお、さっすがー!」

 ネモ、お目々キラキラ。
 お互い最後のポケモン。アチゲータとわっぷるさん。

「ホゲータさんも進化したんじゃね!」
「えへへ、まぁね! さぁ、勝ったつもりはまだはやい! この子で逆転させてもらうよ!」
「ほいじゃあテラスタルじゃ! えっとそばえて、わっぷるさん!」

 わっぷるさんテラスタル。

「ヨーコもオーブ持ってるから、今回はフェアにテラスタル!」

 ネモ、アチゲータをテラスタル!

「わっぷるさん、アクアジェット!」

 しかしくいっ、とかわされる。

「新しい技いってみよう! アチゲータ、やきつくす!」
「わっ、水が蒸発してしもうた!」

 効果今一つでもテラスタルなのでかなり強力。

「わっぷるさん、つばさでうつ!」

 よろけて穴に落ちるのを狙ったが、アチゲータふんばり、

「りんしょう!」

 わっぷるさん効いた。

「アクアカッター!」
「りんしょう!」

 ぶつかり、散らされる水。

「それならいちかばちか……」

 タイム先生の確率の話を思い出すヨーコ(数学の授業3のやつ。急所の確率ついでに、状態異常の確率)。

「わっぷるさん、アクアジェットで接近! みずのはどう!」

 効果抜群。しかし倒れない。だがこんらん状態になり穴に落ちちゃうアチゲータ。

「ここぞって時の混乱か、やるね……!」
「今度こそアクアジェット!」

 とどめ。ヨーコ勝利。

「アハハ! どんどん実っていく!」

 負けても嬉しそうなネモ。

「にしても今ジムバッジ2個だよね!? 2個の強さじゃないよー!」
「ほ、ほうかね? ほうじゃとええけど……」
「いやー、実りあったいい勝負だったね。勝負のお礼にクレープおごるね!」
「嬉しい! ありがとう」

 そしてポケモン達を回復させ、みんなで一緒にクレープを食べながら(パルデアエステートビルのとこ)、

「本当は食べ終わってもっかいやりたいけど、わたしチャンピオンだから相手を思いやって我慢するよ……」
「あ、うん……」
「またバッジ集まってきて、ジムで会ったら勝負しよっ!」
「うん!」

 食べ終わって夕暮れの中、ジムへ歩いていると、

「……ヨーコ」
「ん?」
「ヨーコが、もっともっともーっと強くなってさ、いっぱいいーっぱい勝負できたら……、嬉しいな!」
「うちも思う! ネモさんのポケモンさんの出す技、すごくキレイじゃもん」
「え、そ、そんな誉め言葉、初めて聞いた……」
「あ、ごめん、おかしかったかね……?」
「ううん! すっごく嬉しい! 勝負付き合ってくれてありがと! ジムテスト頑張ってね!」

 ジムで別れ、中に入り受付へ。

「ようこそハッコウジムへ! 挑戦者のお名前は、北條陽子さん、ですね?」
「はい」
「はい、登録いたしました。当ジムリーダー、ナンジャモと勝負するには、ジムテストに合格する必要があります。当ジムテストは……、ナンジャモの番組出演です!」
「番組出演!? テレビのですか!?」
「いいえ、ロトムスマホで流す番組コンテンツの方です。動画配信者でもあるナンジャモの番組に出演して盛り上げてください! 詳しくは外に出ればわかると思いますよ。それでは、いってらっしゃい!」
「はあ……」

 半信半疑に外に出るヨーコ。すると、声と共にタブレットロトムが飛んでくる。

『皆の者~! ドンナモンジャTVの時っ間っだぞー!』
「は、え、え?」

 狼狽えるヨーコ。タブレットの画面にナンジャモが。

『はい、ドモドモー! あなたの目玉をエレキネット! 何者なんじゃ? ナンジャモです!
ジムリーダーだよ! おはこんハロチャオ!』
「ジムリーダーさん!?」

 いきなり始まる動画配信に驚愕のヨーコ。
(家ではロトムタブレットを見ていたすず達がお茶を吹く。周作は退勤しようとした所、息抜きに動画を見ている残業組のとこに通りかかって驚愕し、そのまま相伴に預かる)。

『そう! ボクはナンジャモ! ジムリーダー兼、ネットに動画をアップして、夢を振りまくインフルエンサー!
 突然でビックリしたかもだけど、なんとまさに今この状況……、動画を世界に生配信してマース! 挑戦者氏~! ボクに会うためハッコウジムに来てくれてアリガト!』
「はあ、ど、どうもです」
『すっっっごく嬉しいんだけど、ボクってちょろっと有名人だから、とーっても忙しいんだ~! だからバズりが見込める……、じゃなくて熱意のある相手としかコラボ出来ないんだよ、トホホ……』

 残念顔のナンジャモ。ヨーコ、(汗)。

(本音が出とりんさる……)
『……ってなワケで! ボクとバトりたかったら、この番組を盛り上げてネって話!』
「なるほど! 頑張ります!」
『おっ、やる気マンマンじゃん! んじゃ企画の説明始めちゃうよ!』
「はい!」
『街角ジェントルさん、いらっしゃーい!』

 ナンジャモの呼び声にやってきたのは、なんとクラベル。

「おやヨーコさん、奇遇ですね」
「クラベル先生!?」

 ヨーコ、当然ながらびっくり。

『えー! なにナニ? もしかして知り合い?
 この人オーラバリバリあるから、街歩いてるとこスカウトしたんだけど!』
「いえいえ、ハハハ……」

 クラベル、苦笑い。ヨーコ、(汗)。

『挑戦者のヨーコ氏には、今からこちらのジェントルさんとかくれんぼをしてもらいます!
 監視カメラでジェントルさんを探して、3回見つけられたらジムテスト合格! このかくれんぼ、名付けて……、
「クイズ! わたしはどこでしょう!? 街角ジェントルさんをさがせ!」

 うなずくクラベル。ちょっとアワアワなナンジャモ。

『……企画名大丈夫コレ? 何らかのソレに反してないよね?』

 ヨーコ、周作との勉強を思い出しながら、

(著作権とかそんなのかね?)
『まいっか! んじゃもー、ジェントルさんスタンバイよろしくね!』
「ポケモンリーグにはお世話になってますので、お手伝いです」

 クラベルの言葉に、素直にうなずくヨーコ。
「なるほどです」
「お手柔らかにお願いしますよ」

 走り去っていくクラベル。

『そろそろ準備できたかな!? ジェントルさーん! もう、いいかーい!?』
「けっこうですよー!」

 どこからともなくクラベルの声が聞こえ、ジム前の映像が映し出される。

『ニッシッシ! だいじょぶみたいだね! この映像のどこかにジェントルさんがひそんでるぞ! 目をコイルにして存分に探してくれたまえー! んじゃもー、始まり! よーいスタート!』

 一発で気付いたヨーコ。ロトムのアイコンを操作し当てる。

「ここです!」
「……おや? 見つかってしまいましたか」

 キョトンなクラベル。

『ヨーコ氏、ジェントルさん発見! スゴいぞカッコいいぞ!』
「えへへ」
『んじゃ次のかくれんぼを始める前にテコ入れとして……、ボクのファンと戦ってもらうよ!
 かいじゅうマニア、出てこいやー!』
「ドンナモンジャTV もりあげ隊!」

 ジムトレーナー登場で勝負。ルクシオを繰り出してくる相手に対し、ヨーコはまんじゅう。

「再び御披露目じゃ!」
「ドーオー!」
「一気にカタつけるで! まんじゅう、マッドショット!」

 パワーアップしたマッドショットを放つもかわされる。代わりにかみつかれたところをポイズンテールで振り払い、ひるんだところをマッドショットで瞬殺。

「勝っても負けてももりあげ隊!」
『はい勝利ー! 挑戦者氏お見事ー!』

 ここで、タブレットやスマホの向こうで歓声を上げる北條家の面々

『んじゃ、カメラ変えるねん』

 切り替わるカメラ。

『次の舞台はこちら! みんな大好きポケモンセンター! ここにもジェントルさん潜んでるから、躍起になって探してね!』
「……」

 ポケモンセンターの受付を指差すヨーコ。

「……おや? うまくとけこめたと思ったのですが」
『ジェントルさん2回目発見! デキるぞ、サスガだぞ!
 んじゃ次のかくれんぼを始める前にテコ入れとして……、またもや戦ってもらうよ! かいじゅうマニア出てこいやー』

 再びジムトレーナーと勝負!

「ナンジャモ様が見てる! 負けてらんないです!」

 繰り出されるシビシラス。こちらは再びまんじゅう!
 マッドショットをかますが特性ふゆうにより効果なし。たいあたりを受ける。シビシラスがたいあたりをかまそうとしたところをどくびし入りポイズンテールで仕留めるまんじゅう!
 相手の次のポケモンはモココ。どく状態にさせたが、わたほうしで動きを鈍くさせられる。
 とっしんで耐久戦にもちこまれるが、突撃させられたところに至近距離でマッドショットを食らわし勝利!

「うー、ナンジャモ様への想いは負けてないですから……」
『はい勝利ー! 挑戦者氏お見事ー! さがしっぷりもバトりっぷりも狩人のごとしー!
んじゃ、カメラ変えるねん』

 変わるカメラ。

『最後の舞台はこちら! 激闘渦巻くバトルコートだー! はたしてこの人だかりからジェントルさんを見つけだせるのか!? ラストかくれんぼ開始だー!』

 少し難易度が上がって首をひねるヨーコ。でもすぐに見つける。

「これはこれは……、感服いたしました。校長だけでなく、宝探しも頑張って見つけてくださいね」
『フヒ……! ヨーコ氏のお陰でチャンネル登録数はシビルドン登り……、じゃなくてジムテスト合格だー! いやー、白熱したゲームに全世界の皆の者も大興奮だったぞよ!』
「ありがとうございます」
『ヨーコ氏と勝負すれば、ボクの動画もっと楽しくなりそう! ってなわけで、準備ができたら受付においでませませ! いつでもコラボしてあげるからー!』

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?