season9 6話 ポケモン×この世界の片隅にクロスオーバー(ポケモンAYG)
6.『欲望という名の桃』
「モ、モ、ワ、ロ、ウ!!」
チキショー! と襲いかかる謎ポケモンもといモモワロウ!
「モモワーイ!」
かかってこいやー! と必死に煽るモモワロウ。
「ぴっかりさん!」
相棒のボールを投げるヨーコ!
「ピカピカ!」
ぴっかりさんもプンスカと登場!
「モゲモゲ?」
嗤うモモワロウ、さっそくどくどく攻撃! 猛毒を浴びた上に混乱するぴっかりさん。モモワロウの特性らしい。
わけもわからず自分を攻撃するぴっかりさんだが、
「ぴっかりさん!」
正気に戻り、シャドーボールをかわすと同時に即あなをほる攻撃! 効果抜群!
「やっぱしどくタイプ!」
「き、効いてる……、ってことは倒せんだあれ! けっぱれ!」
振り向いて励ましてくれるスグリ。
が、毒に弱ったところにシャドーボールをくらい、倒れるぴっかりさん。
その間にわるだくみで特攻をぐーんと上げるモモワロウ。
舌打ちし、べとべとさんを出すヨーコ。
さらにわるだくみをするモモワロウに対し、ちょうはつで動きを封じる。シャドーボールに耐えてはたきおとす! が、シャドーボールとはたきおとすで相討ちになりかけ大ピンチ!
「うぅ……、もう持ちこたえられね……、ヨーコはやく……!」
と、がたがた震えるポンさんのボール。
「ポンさん……?」
べとべとさんを戻し出してみると、礎の仮面をつけている。凄まじい怒気をまとっている。
ポンさんの脳裏にはあの時の記憶が。
「……がお"ぼう"っ!!」
こんぼうを手に飛びかかるも、次々とかわされ攻撃を返されピンチに! 刹那、なぜかともっこ来る!
「モゲゲッ! モゲーッ!」
お前らなんでこっち側なんじゃ! と怒るモモワロウ。しかしともっこ、それぞれ鳴き、ポンさんに加勢。
涙を流すモモワロウ。攻撃を受け、倒れかける3匹。しかしその最中なにかをポンさんにつたえるイイネイヌ。
ポンさん、しっかりうなずく。
「ポンさん、あんたに任せた」
ヨーコもポンさんに委ねる。それからは互角に打ち合うが、シャドーボールをくらいピンチ!
「加勢するで! 面影宿して、ポンさん!」
ヨーコ、ポンさんをテラスタル! ツタこんぼうを思い切り振り下ろしてとどめ!
「あいつ、動きが鈍くなった!」
振り向くスグリ!
「今だ、ボールに閉じ込めて!」
「アイサー!」
ハイパーボールを構え、思い切り投げるヨーコ! モモワロウゲット!!
*
「やった……、のか!?」
無言で笑い、ボールを見せるヨーコ。
スグリ、ほっと胸を撫で下ろすも、
「みんなは!?」
スグリ振り向く。みんなの動きが止まり、一斉にもやが消えていく。それぞれハッとなる。
「……あれ? みんな、どうしただ?」
「わたし、なんでともっこプラザに……?」
ヨーコとスグリ、顔を見合せにっこり。
「みんな……、もとに戻ってる!」
「うん!」
と、
「ヨーコ! スグリ!」
ペパーとボタンが駆け寄ってきた。
「ペパーさん! ボタンさん!」
「商店らへんから記憶ねえけど、あのあとどうなった!?」
「じつはかくかくしかじかで……」
説明するスグリ。
「マジかよ……」
絶句するペパー。
「あのキビキビなやつ、ポケモンのせいだったのか」
「ほーら見たことかー! 呪いとかありえんし!」
口をとがらすボタン。
「丸っこいのが黒幕だったでしょ、うちが言ったとおり!」
「……言ってたか?」
ペパー考え込み、
「んで、そーいうのはやっぱりヨーコが捕まえちまうんだよな」
「あははは、んだな!」
笑い合うみんな。
「そういや、ネモは!?」
「「あ」」
ペパーの言葉に、ヨーコとスグリ、ハッとしてネモに駆け寄る。
「ううう……」
うなされているネモ。
「ネモさん、ネモさん!」
「まさかまだキビキビと……?」
呼びかけるヨーコ。スグリ恐る恐る。
「キビキビ勝負ーっ!!」
謎の踊りを踊るネモ!
「えええーっ!?」
「んぎゃっ! まだ呪われてる!?」
悲鳴を上げるヨーコとスグリ。が、
「あれ? みんなどうしたの?」
ぱちくりと目を覚ますネモ。
「……リモコン見つかった?」
「そこからかよ!? なんだ寝ぼけてただけか」
胸を撫で下ろすペパー。
「うんー、おはようー」
ネモにっこりと、
「そういえば、夢の中でヨーコと勝負しちゃった!」
朗らかに笑うネモ。
「あはははは! なんかすっごく楽しかったー!」
「ネ、ネモさんってなんか……」
戸惑うスグリ。
「これこそがザ・ネモなのです」
ボタンの発言にうんうん、とうなずくヨーコとペパー。
と、
「スグ! ヨーコ!?」
ゼイユが駆け寄ってきた。おじいさんとおばあさんも一緒。
「ゼイユさん! よかった」
「ねーちゃん! じーちゃん、ばーちゃん!」
「何の集まり、これ!? あんた説明しなさい!」
ゼイユすぐにぱちくりして、
「というより……、あれ? 変ね、なんか……」
ふっ、と笑い、
「ひさびさに、顔見た気がするわ」
と、ポンさんになにかを伝えて去っていくともっこ。
それからみんなで集まってわいわいと話すのだった。
※エンディングは特殊エンディング。右手が描く、モモワロウの物語。
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