season12 10話 ポケモン×この世界の片隅にクロスオーバー(ポケモンAYG)
10.『戦闘! パルデア皇帝の直系』
グラードン前に進み出る!
特性:ひでりにより、一気に熱帯夜に。
オモダカはクエスパトラを、ヨーコはポンさん(井戸の面)、ネモはヨノワールを出す。
「グラードン、ふんえん!」
真っ赤な焔が襲いかかる!
「クエスパトラ、ひかりのかべ!」
ふしぎなかべをはり、ポンさんとヨノワールを守るクエスパトラ。
その間を縫って、連続でかげうちを食らわすヨノワール。じりじりとダメージを負っていくグラードン。
「おのれ小癪な……。グラードン、だんがいのつるぎ!」
「リフレクター!」
クエスパトラが別の壁を作るのと同時に、ヨノワールれいとうパンチで効果抜群! よろめいたところにポンさんが躍り出る!
「ひでりに負けんで! ツタこんぼう!」
ポンさん振りかぶって、
「ぽ! に! おーん!!」
グラードンの脳天に振り下ろす!
急所当て効果抜群により、ばったり倒れるグラードン。覆っていた結晶が砕け、元気そうに一声叫んで姿を消す。
「あの結晶を砕けば解放できるんだ!」
胸を撫で下ろすネモ。
「勝った気になるなよ! ホウオウ!」
飛んでくるホウオウ。
「ゴットバード!」
一気に上空へ舞い上がり姿を消すホウオウ。
「まずい、捕まったら……」
ネモが言いきる前に、ホウオウ急降下しクエスパトラに襲いかかる!! 捕まり大ダメージを受けるクエスパトラ。だが、
「クエスパトラ、ルミナコリジョン!」
相討ち覚悟で指示するオモダカ! 力を振り絞って奇妙な光の攻撃を放つクエスパトラ!
しかし倒れないホウオウ。とどめとばかりにせいなるほのおを放つ。
クエスパトラ倒れる。ポンさんには効果今一つだがそれなりのダメージ。ヨノワールも息が上がっている。
「たたみかけろ、かぜおこし!」
吹っ飛ばされるポンさんとヨノワール。それでも巻き起こった上昇気流を利用、最後の力を振り絞り、ツタこんぼう&シャドーボールでホウオウの結晶を砕く!
目を回し、地面にべちゃりと倒れるポンさん&ヨノワール。
それぞれのポケモンを戻し労うヨーコとネモ。優しく見守るオモダカ。ホウオウも一声叫んで飛び去っていく。
と、今度は大雨が。
「雨?」
見上げるヨーコ。カイオーガが進み出た。
「カイオーガの特性、あめふらし。ここからは大波に飲まれるがいい」
*
ヨーコはわっぷるさん、ネモはラウドボーン、オモダカはブリガロンを出す。
ネモ、ラウドボーンをテラスタル! ラウドボーン、ゴーストタイプになる。
「タイプを変えたか。だが無駄だ! カイオーガ、こんげんのはどう!」
無数の青の閃光が襲いかかる!
「ラウドボーン、おもいっきりフレアソング!!」
ラウドボーン、フレアソングぶっ放す! 閃光とぶつかり合って相殺。だが代わりに一瞬だけ濃霧が出来た。
そこをついて、ブリガロンはドレインパンチ、わっぷるさんはアクアステップを両側から食らわせる。
が、アクアテールで払われるブリガロンとわっぷるさん。しかしブリガロンがニードルガードで受け身をとったため傷付く。
着地し、素早い動きでかわらわりをくらわすわっぷるさん。ラウドボーンのシャドーボールでとどめ。結晶が砕け、どこかへと行くカイオーガ。
「あと一体!」
ヨーコ額をぬぐう。
「ここで……、こんなところで終われるか!!」
叫ぶシクータ。
「直系に生まれながら、ずっとずっと傍系に劣っていた私がようやく得られた力! ここでなくすわけにはいかんのだ!!」
直後ルギアが飛んでくる。
「今度こそひざまずけ! エアロブラスト!」
翼を動かすルギア。空気の渦が雨も構わず襲ってくる。
わっぷるさんとブリガロン、ラウドボーン真っ向から食らう。わっぷるさんとブリガロンは効果抜群だったため、倒れてしまう。ボールに戻すヨーコとオモダカ。
「ラウドボーン、シャドーボー……」
「くどい! ハイドロポンプ!」
雨で威力が上がったハイドロポンプをくらうも、幸いにもそこまでじゃないラウドボーン。
「さっすが!」
ラウドボーンを誉めるネモ。
と、ぴっかりさんのボールが震える。戦わせなさいよ! といっている風。
ヨーコ、オモダカとうなずきあい、
「ぴっかりさん!」
「キラフロル!」
それぞれの相棒が登場!
「行ってふたりとも! 援護する!」
「ボーン!」
きあいだめをするふたり。思わず笑顔になるヨーコとオモダカ。
「トップ」
ヨーコ、ぴっかりさんとオモダカ&キラフロルにうなずく。オモダカとキラフロルもうなずき返す。
「ルギア、ゴットバード!」
「ラウドボーン、フレアソング!」
「ぴっかりさん! いかづちおろし!」
飛び上がり襲いかかるルギア! フレアソングで霧を作り、そこにいかづちおろし! ルギア効果抜群で倒れかけるも、タフにホバリング。
ここでテラスタルオーブを握りしめるオモダカ。これまでのことが走馬灯のようによみがえる。
アカデミーで出会った相棒達、四天王の面々との出会い、パルデアの景色、数々の勝負にネモとの出会い。そして、ヨーコとの出会い。
高々と掲げ、口上!
「闇に一筋の光あれ、キラフロル!」
キラフロル、テラスタル!
「なぜ、なぜ倒せない! 私はパルデア皇帝の直系だぞ! お前たち凡人とは違う!」
わめき散らすシクータにも構わず、オモダカ、
「技はこのように放つのです。頂点を、いえ、──己を乗り越える力を感じてください」
一呼吸おいて、
「キラフロル、テラバースト!」
「ルギア、エアロブラスト!」
空気の渦が襲ってくる! しかしテラバーストはまっすぐに突き進んで行く!
そして──ルギアに直撃。
雨雲が晴れ上がると同時にルギアの結晶が砕け散り、爽やかに飛び去っていくルギア。
歓声を上げるヨーコとぴっかりさん、ネモ。ラウドボーンも鼻歌を歌う。
ひざをつくシクータ。冠が落ち、オモダカの足元へ転がっていく。
オモダカ、冠を拾い上げ、
「お願いします」
思い切り放り投げる。
キラフロル、再びテラバースト。冠は粉々に砕けた。シクータは呆然とそれを見つめるばかり。
目もくれず、元の姿に戻ったキラフロルと共に空を見上げるオモダカ。満天の星が輝いていた。