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season1 22話・23話 ポケモン×この世界の片隅にクロスオーバー(ポケモンAYG)

22.『中間試験を突破せよ』


 中間試験回。家に本を取りに行ったり円太郎から教示を受けたりネモ達クラスメイトとわちゃわちゃしつつ勉強に励む(エントランス受付上の机がお気に入り。あとテーブルシティでクレープ食べながらしたり教室とか食堂とか自室とか)。そしてテストを受け無事合格(途中、食堂でのお昼をはさむ)。
 一息ついてるとペパーから連絡が入り、明日ハッコウシティ裏の鉱山に来てくれと言われる。
 ※ここでバイオレットブック見つける。

「なんでこがな風になっとるんじゃろ……」(黒塗りのあのページを見て)



23.『秘伝スパイス、潜下にあり』


 翌日、朝食を自分で作って食べながらハッコウシティ裏の鉱山を調べるヨーコ。
 それからハッコウシティのポケモンセンターから裏山を走っていると、ペパーから再び電話が。

『よう、ヨーコ!』
「ペパーさん、来たで!」
『ああ、試験終わってゆっくりしたいだろうにサンキューな。ここのどっかに潜鋼のヌシってのがいるらしくてよ。噂じゃその体は半端じゃねえデカさで超ロング! けど見つからないらしくてよ、どこにどうやって隠れてんだか……』
「潜鋼、って言うんなら、ディグダさんとかダグトリオさんみたく土の中に潜っとるとか?」
『なるほどな。もしすげー素早いやつだったら、ライドして追いかけてみたらどうだ?』
「ほうねえ。ひとまず近くに町あるみたいじゃし、そこでうちも話聞いてみる」
『OK』

 ということでピケタウンやその周辺で聞き込みをし、時に勝負をしながらみんなでゆっくりマップ位置を探っていく。日が暮れたので、ハッコウシティのホテルに泊まり、ピケタウンからヌシの居場所へ。
 東3番エリア物見塔にも上ってみる。遠くにスター団の旗が見えて顔をしかめるも、気を取り直してヌシ探し。
 するとなにやらデカイ何かが見えた。降りてそちらへ行ってみると、でかい虫のようなポケモンが。

「……え?」

 全員、目が点。図鑑検索。
 ミミズズ。はがねタイプ。
 ペパーの話を思い出し、安全のためみんなをボールに戻して近づいてみる。
 すぐに穴を掘って逃げるのでミライドンに乗り追いかける。
 観念したらしいミミズズ。ヨーコの姿を認めると襲いかかる。

「ミミズズズゥー!!」
「はがねの弱点はじめん! まんじゅうお願い!」

 しかし特性どしょくで効果なし。

「なるほど、じゃけえ地面掘っても平気なんかね」

 次、ぴっかりさん。エレキボールで攻撃するもアイアンテールにやられる。しかし体勢をなおしてかみなりパンチ。だがまきつかれ徐々にぐったり。エレキボールでなんとか脱出するもボロボロ。

 向こうもやられたのか、岩壁に穴をあけ逃げていく。
 ぴっかりさんの体力を回復させボールで休ませるヨーコ。眉をひそめつぶやく。

「強い……」

 ひとまずミライドンに乗って追いかけるヨーコ。



 しかし素早いし捕まらない。と、洞窟まで行き、壁を壊すミミズズ。何かを食べ始める。

「ヨーコ! ヌシを追いつめたのか!?」

 ペパーやってくる。

「うん、何とか……。あれ!」
「アイツが潜鋼のヌシ……! な……、なんか長えー」
「巻き付かれたらいけんやつじゃ。ぴっかりさんもそれでやられかけたもん」
「しかもスパイスの栄養で元気ハッスルちゃんになってるみたいだぜ……!
 ヨーコ! 力を合わせるぞ!」
「うん! 頼んだわっぷるさん!」

 切り札のわっぷるさんを出すヨーコ。ペパーはノノクラゲ。

「でっかくても関係ねえ! ノノクラゲ風味でバッチリ料理してやる」
「覚えたてのあれ行くで! ローキック!」

 華麗に飛び上がりけたぐり。効果抜群。しかしずつきをくらう。とはいえ華麗に着地!
 ノノクラゲがちょうおんぱで混乱させる。そのすきにわっぷるさん、ローキックをくらわす。
 よろけたところをノノクラゲのくさむすびでたたみかける。
 が、まきつくをくらう二匹。しかしノノクラゲのたたりめですぐに脱出。悪あがきですなあらしを起こされるが、

「えっとそばえて、わっぷるさん!」

 テラスタルしたわっぷるさんのアクアジェット&ローキックでとどめ。

「やったなヨーコ! お疲れちゃんだぜ!」
「うん、ありがとう」
「それにしてもヌシポケモンの顔……、意外とつぶらで笑っちゃったぜ」
「案外ゆるい顔しとりんさったねえ。強かったけど」
「さーて、アイツが食ってた秘伝スパイス、ちゃっちゃか探すか!」
「うん!」

 ということで洞穴の中へ。

「ここにもきっと……」

 目を凝らすふたり。

「おっ!」

 目の前に白く輝くスパイス!

「やっぱりだ! 秘伝のアイツ見ーっけ!」
「真っ白! 塩辛そうなねえ」
「ひでん・しおスパイスだ! 今回も大成功だなー!」

 採取するペパー。本を開く。

「なになに……、手足の痛み、しびれをやわらげてくれる! 筋力の低下にも効果があるらしい!」

意気込むペパー。

「コイツでマフィティフをもっと元気にしてやる! ヨーコ、飯にしよーぜ!」
「うん!」

 レッツクッキング!

「うおおおおおお! ずりゃ! おりゃー!」
(相変わらずすごい勢いじゃ……)
「お待ちどうさん! 毎度お馴染み、ペパー風サンドウィッチだ! おまけのヌシバッジもついてくる! ポケモンリーグには使えないけど、ありがたく受けとれよな!」
「ありがたくちょうだいしまーす!」

 先においしくいただいているぴっかりさん達。

「ギャッス」

 ミライドンも登場。

「……ソイツのも用意してやったぞ」

 ぶっきらぼうに言ってサンドウィッチを渡すペパー。匂いを嗅ぎ、嬉そうに鳴くミライドン。

「ギャアンス」
「マフィティフも、ほら」

 ペパー、マフィティフを出す。ゆっくり食べるマフィティフ。

「ようし、よし、少しずつ食えよ……」

 一方でガツガツ食べるミライドン。ヨーコも食べる。

「塩分効いとる~! お口の中に海が広がるみたあな感じ~!」

 平らげたミライドン。身体が光る。

「アギャアス!」
「ありゃ、また元気になったかね?」
「ったく、もうちょい味わって食えよな」
「アギャ!」
「コイツも妙な方向に元気になってるよな」
「うーん、ほうねえ……」

 苦笑いしながら手を合わせるヨーコ。

「ごちそうさまでした」
「お粗末さん。そうだヨーコ、これ見てくれ」

 ペパー、本のページを開く。

「秘伝スパイスの近くには、絶対ヌシポケモンがいるだろ?」
「うん」
「この本によると、アイツらはスパイスの成分で巨大化して強くなってんだと。この洞窟は、ヌシポケモンにとって食い物の冷蔵庫なのかもな」
「なるほど、言われてみればひんやりするような」

 と、食べ終わったマフィティフ。

「お、マフィティフ、食べ終わったか?」

 マフィティフ、よろよろと立ち上がろうとする。それと同時に、

「バゥ……」
「ば、ばう……!? えっ、いや今! マフィティフ、声……! ヨーコ聞こえたか!?」
「うん、聞こえた。確かに聞こえた!」
「な! な! 絶対聞こえたよな!」
「バウフ……!」
「わわっ、やっぱマジじゃん! 空耳じゃなかった!」

 大喜びのペパー。男泣き。

「マフィティフ~! オマエ~!! グス……、久しぶりに声聞けたなー……!」

 ペパー、みんなで喜んでいるヨーコに笑い、

「マフィティフの具合、順調に良くなってる。オマエらと会ってからいいことばっかりだ!」
「いやあ、ペパーさんが一番頑張っとるけえじゃ。うちらは手伝いしとるだけやし」
「謙遜すんなって! 秘伝スパイスはあと2つ! もう少し付き合ってくれよ」
「アギャ!」
「ピカチュ!」
「ウェルプ」
「ドオ」

 ミライドン達から声をかけられ、答えてくれるマフィティフ。

「バフ……」
「うん……!」

 喜んでもらえて純粋に嬉しい。思わず涙ぐむヨーコ。



 外に出ると電話。

「はい」
『ハロー、ヨーコ。こちらフトゥー』
「博士、お久しぶりです」
『ミライドンがまたひとつ本来の力を取り戻したようだな。ジャンプの高度が上がったようだ。これからもミライドンをよろしく頼んだよ』

 100万ボルトの夜景を見てため息をつくヨーコ。実の両親を思い出す。
 今の自分なら救えただろうか。ひでんスパイスがあれば助けられたりしたのだろうか、と。

「そがなこと、夢と同じじゃ。今を生きんと」

 思い直し、夜空を見上げるヨーコ。

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