season1 24話・25話 ポケモン×この世界の片隅にクロスオーバー(ポケモンAYG)
24.『ヤバチャとホウコとノロイノヨロイ』
北條家ギャグ回。ノロイノヨロイを巡る話(あとヤバチャのがんさく&しんさくフォルム)。ホウコがソウブレイズに進化。ピケタウンとクレペシティ行ったり来たり。
なおこのドタバタ騒ぎで、ルーさんがタギングルに進化。
25.『売った買ったは市の競り』
朝食をとり(洋食)、セギンの元アジト近くのポケセンから、ミライドンで水の街カラフシティへ行くヨーコとぴっかりさん&わっぷるさん(まんじゅうはボール)。
いつも通り観光し(バトルコートもちゃんと見る。砂まみれにもなる)、レストラン兼宿屋(2階建て)に泊まった翌日ジムへ向かうと、誰かが大慌てで駆け出してくる。
「ウオーッ! 遅刻遅刻ーッ!」
すれ違うヨーコとぴっかりさん&わっぷるさん。
「あん人は……」
「ピーカ……」
首をかしげているとスタッフが出てくる。
「あー! ハイダイさん! 待ってくださーい! あー、行っちゃった。忘れ物あるのに……」
と、スタッフがヨーコ達に気づく。
「もしかして、ジムへの挑戦者さんですよね?」
「あ、はい」
「やっぱり! そうですよね!」
「あのう、さっきん人は……」
「先程の大きなおじさんは、カラフジムリーダー、ハイダイ。彼ったらちょっぴりオチャメで、市場に買い出しに行くのに、サイフ、忘れちゃったんです」
「ありゃあ」
「きっとハイダイさん困ってる……。親切な挑戦者さん! サイフを届けてくれませんか?」
「もちろんです!」
「ピカピカ!」
「ウェルプ」
即答するヨーコとぴっかりさん&わっぷるさん。
「ああ、なんて優しいの! 今ここでジムバッジをあげちゃいたいくらい!」
「あはは……」
「それではこちらお願いしますね!」
「はい」
コンパンをかたどったお財布を渡される。
(か、かわええ……)
「届けてくれたら、特別にジムテスト合格といたしますので!」
「ありがとうございます! ほいで、市場はどこに?」
「西のロースト砂漠を抜けた先、マリナードタウンの市場です」
「ああ、マリナードタウン! この近くなんですねえ」
「ええ。ただし砂漠は危険なポケモンも多いのでお気を付けて! こちらもお持ちください」
薬を色々くれる。サワロ先生の薬の授業を思い出しつつ丁寧にお礼を言い砂漠に向かうヨーコ達。
ミライドンで駆け抜けると……、なんと謎の影が追いかけてくる。からからになりかけながらもなんとか振り切り砂漠を越える。
「な、なんじゃったん今の……」
するとペパーから電話が。
「ペパーさん? どしたん?」
『ヨーコか! 土震のヌシを調べにロースト砂漠行ったんだけどよ、行った先からちょいちょい地面が揺れて気分悪くなっちまって、ついでに転んで足挫いちまった』
「泣きっ面にビークインさんじゃね……」
『ああ。悪いけどオレはしばらく休んでからヌシ探し再開するぜ。オマエも気を付けてな』
「うん、ありがとう。お大事にね」
西二番エリアに何とか到着。
分かれ道のところでハイダイが。
「あ、ハイダイさ……」
「ウオーッ! ない! ないんだい!」
「!?」
びっくりして止まってしまうヨーコ。肩の上のぴっかりさん&足元のわっぷるさんもびっくり。
「潮風に当てられても健気に咲くお花! なんて……、かけがえがないんだい!」
ニコッと笑うハイダイ。ヨーコもしみじみ感動。
(お花に感動しとりんさる……。素敵な人じゃ……)
しかしハイダイ、ハッとして、
「……市場へ行かねば!」
ヨーコ達をスルーし走ってしまう。ヨーコ達も急いで追いかける。マリナードタウンになんとか到着。
「懐かしいね。お父さんとおじいちゃんと行ったよね」
「ピカチュ~」
懐かしさに目を細めながら、わっぷるさんにかくかくしかじか話しつつ市場へ。
すると、
「ウオーッ! ない! ないんだい!!」
狼狽えるハイダイがいた。
「サイフが……、なぁい!!!!」
市場の海産物のところを見ている。
「このままでは目玉商品が誰かに変われちまう……。ホロリ……」
「大将、落ち着いてください。すぐひとっ走り探してきますから!」
お弟子さんにしてジムトレーナーのミズキがなだめている。そこで、
「あの!」
ヨーコ、声をかける。
「おっとどうした? ハイダイの大将に何か用なら、ただ今取り込み中よ! ジャマするなら誰であろうと一番弟子のあっしが許さんが……、それでも忙し~いあっしらに用事があるってのかい!?」
「ええ、あります!」
ヨーコ、きっぱり。
「聞きわけのない子供はちょっと静かになってもらおうか!」
ヨーコ、ぴっかりさんとうなずき合う。ぶちまわしたる! の表情。
「わっぷるさん、一旦戻っときんちゃい」
わっぷるさんを戻すヨーコ。
ということで勝負。フローゼルからアクアジェットをくらうもかみなりパンチで瞬殺。次のウデッポウはタメ攻撃の間にエレキボールで瞬殺。
「つ、強い……! ハイダイの大将、すんません!」
うなるミズキ。
*
「ヘイラッシャイ……、騒がしいがどうしたんだい……?」
「ハ、ハイダイの大将! 実はこの子供が……」
「サイフをなくして一文無しのオイラなんかにお客さん……? いったい何用なんだい……?」
「ジムの人からのお願いで、これ届けに来ました!」
ヨーコ、サイフを手渡す。
「ウオーッ!? オイラのサイフだい!! 届けに来てくれたのかい!」
「はい」
「ガッハッハ! そいつは助かった! わざわざありがとうな!!」
「そうだったのかい。嬢ちゃんすまなんだな」
素直に詫びてくれるミズキ。ハイダイも、
「いやー、うちの若い衆が迷惑かけてすまんかった。マリナード名物の競りで、どうしても欲しい商品があってな。ふたりとも気が立っとったんだい」
「ほうじゃったんですね」
と、市場から声が。
「さあ! 寄っといで見ておいで! 本日ラストの海産物商品だよ!」
「……ん?」
「本日の目玉はこちら! ホウエン地方産伝説のワカメ! さあないか! ないか!」
「ウォッ、ウォーッ!」
ハイダイ、大興奮!
「触らずともわかる栄養が行き届いた弾力! 光を反射してまばゆく照るあのツヤ! そして迸る新鮮で芳醇な磯の香り!! ホォ欲しいーッ!!」
(食レポすごい! さすが料理人さん!)
「お前さん、もしカラフジムに挑戦するなら粋さが大事! いい機会だ! オイラの代わりにあの食材を競り落としてくれ!」
言われ、昔を思い出しうなずくヨーコ。
「──やってみます!」
「ガッハッハ! その歳で競りを知っているのかい!?」
「前に、祖父と父に連れて来てもらったことがありますけえ」
「なるほど、たくましいお子さんだい! じゃ、軍資金のおこづかいだ! ちゃっかり競り落としてくれよ!」
「はい!」
5万円もらい競りスタート!
「ホウエン地方産伝説のワカメ! 1万円からのスタートだ!」
(確か、いきなりじゃなく、少しずつ値段上げてって……)
堅実に値を上げていき、
「ハイ4万5千円! そちらのお嬢さんが落札しました!」
競り落としに成功。胸を撫で下ろしてワカメの箱を受けとると、ハイダイ達が来る。
「大人顔負けなせめぎあい! ほォー! たいしたもんだい! 落札したワカメはありがたくいただいとくよ」
ハイダイ、感心してほめてくれる。
「ハイダイさん、こちらを……」
ワカメを渡すヨーコ。
「なんて素晴らしい品だ! もし手に入らんかったら後ろ髪引かれるところだったわい!
使わなかった軍資金はお駄賃として受け取ってくれ! 他の競りで好きに使ってくれてかまわんぞ!」
「わぁ、ありがとうございます!」
「……それじゃあ、先にカラフジムに戻るとするかい。男ハイダイ! 活きのいい勝負を用意して待っとるからな!」
「はい!」
と、ロトムカタログの競りが。こちらも競り落として少し歩き回り、サンドウィッチを食べてからカラフシティへそらとぶタクシーで戻る。
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