season10 26話 ポケモン×この世界の片隅にクロスオーバー(ポケモンAYG)
26.『海中の沢瀉』
チリの言葉を思い出してオモダカを呼ぶことに(呼ばれたがっていたという話)、。部室をレトロ使用に模様替えし、満を持してやってきたリーグ委員長に、みんな密かに興奮。
「こちらが、類い稀な才が集う部室ですか」
オモダカ、にっこり。
「チャンピオン・ヨーコ、ご招待いただき光栄です」
「トップー!」
「ピッカー!」
キャー! なヨーコ&ぴっかりさん。
「あまり長居は出来ませんが、少しの間ご一緒させてください」
「いえいえ、よくぞ来てくださいました!」
嬉しいヨーコ。
「忙しさを理由に、チャンピオン・ヨーコのご招待を無下にするわけにはいきませんので」
オモダカにっこり。
「イッシュ地方のポケモンリーグや、シアノさんにも用件があったので、あまりお気になさらず大丈夫ですよ」
若干メラメラしているオモダカ。ヨーコ(汗)。
「それに、近い将来この学園からパルデアに来てくださる若き才が増えると考えれば……、貴方からのお誘いはよりいっそう魅力的なのですよ」
オモダカ、瞬きひとつして、
「そういえば、ブライアさんから聞きましたが、ゼロの大空洞でも大活躍だったそうで」
「ああ、いえ、まぁ」
ちょっとしどろもどろなヨーコ。
「こちらでお話しするには、人の目も耳も多いことですし、後日詳細を教えてくださいね」
「はい!」
ということでテラリウムドームを散歩したり、オモダカの講義を見学したり。
「チャンピオン・ヨーコ、お時間がおありなら私と試合をいたしませんか?」
「もちろんです!」
「ピカピカ!」
「大変喜ばしいです。エントランスへ参りましょうか」
真剣勝負!
「アハ! アハハハハ! まだチェックメイトとはいきませんよ!」
ラスト、オモダカ楽しそう。
「頂点を照らす光あれ、ドドゲザン」
「はるかなる高みから、かがやきよ、吹き荒びなさい!」
ドドゲザンとかちあって勝利!
「光は、永久に……」
*
部室にて、
「……素晴らしかったです。さらなる研鑽を重ねたのですね」
ヨーコの部屋でおしゃべりすることになり、準備のため先に向かうヨーコ。
オモダカ、シアノへの用事(ヨーコに関する圧力もろもろ。「私の部下の大切なご息女ですので」)をすませ歩いているとカキツバタと出会う。
「またお会いできましたね。ドラゴン使いの一族、カキツバタさん」
「おっとぉ? そいつぁあんまり言ってないんだがねぃ」
カキツバタ頬をかく。
「それは失礼しました」
オモダカ、詫びて、
「カキツバタさんは、将来どのような進路をお考えで?」
「将来ねえ……」
カキツバタ、しょんもりと頭をかきながら、
「聞く相手、間違ってねえですかい? オイラは今が楽しけりゃそれでいいんですわ。だから、リーグへのお誘いはほか当たってもらえっとー」
「おや、見透かされていましたか」
オモダカ、ぱちくり。
「──その自由さが、貴方の強さなのですね」
カキツバタ、なんとも言えない顔で腕を組む。
*
ヨーコの部屋で、お茶を飲みながらふたりでおしゃべり。ぴっかりさんとわっぷるさん、キラフロルとおやつ食べてる。
「ポケモンリーグを模した部活とは、大変興味深い着想ですね。アカデミーにもとりいれられないか、クラベルさんと検討してみましょう」
「清く明るく元気な勝負を! がモットーでお願いします。ポケモン勝負のドロドロはもう勘弁じゃあ……」
ここでゴタゴタと、久夫のことも少し。
「ブルーベリー学園のエントランスは、とても独創的で素晴らしいです。もちろんアカデミーのエントランスも引けをとらないと思いますが」
「うちはアカデミーの方が好きです」
「チャンピオン・ヨーコにお褒めいただけるとは……」じーん。
「私も何度かゼロラボまで訪れたことはあったのですが、あおのディスクを入り口のパネルに入れるとは見当もつきませんでした。フフ……、やはり貴方は想像をゆうに越える」
ヨーコ、(汗)。
ポピーのことについてもお礼を言われる。久夫ついてもまた触れる。
「ポピーに励ましの言葉をくれたようで」
「友達じゃけ励ますんは当たり前です。それに、うちも昔ポケモンに触れんかったけど、今はこうして相棒たちと楽しくやっとるし」
オモダカ、ヨーコの過去話を改めて聞く。オモダカもまた話してくれたことを感謝する。
ヨーコの授業を見学し、去るオモダカ。
次はチリと来る、と言ってくれた。
一方、明るい表情で四天王チャレンジに挑むスグリの姿が……。