season3 10話 ポケモン×この世界の片隅にクロスオーバー(ポケモンAYG)
10.『マジックマキアージュ・エクササイズ 前編』
夜、クラスの子達やおじいちゃんおばあちゃん生徒達と夜食用の大きなホットケーキを家庭科室で作るヨーコ。次なる目的地はベイクタウン。出身の生徒やリップファンの生徒と話す。すみのことを話して羨ましがられたり。片付けしようとしたら、代わりにやるからと励まされる。
翌日、最寄りのポケモンセンターである西1番エリアの風車のあたりのところからミライドンに乗って、迷いかけたりトレーナーと勝負しながらベイク空洞をひたすら登る。途中海のとこに出て、夕方になったので野宿。ベーコンエッグ作る。付け合わせはホットミルクとトーストしたパン。
翌日、洞窟を抜けビシャビシャの斜塔を見て、町に到着! エキゾチックな町に感動し、昔天文台として作られたというバトルコートを見てから下りてジムへ。と、ネモがいた。
「ありゃ、ネモさん?」
「あ、ヨーコ!」
ネモ駆け寄る。
「聞いたよ! ジムバッジ6つおめでとー!」
「えへへ、ありがとう」
「そこまでバッジ集められるの、挑戦者の1割もいないんだよ! さすがわたしが見こんだトレーナーだ!」
「ほ、ほうかね……?」
「そうだよー! 最初に戦った時、強くなるなーってわかったもん!」
「えへへ、ありがとう」
にっこり笑うヨーコ。ネモ、首を横に振り、
「ううん! お礼言わなきゃなのはわたしの方!」
と、急に恥ずかしくなったのか、ネモ、照れ隠しに、
「あ……、えーっと! そうだ! ジムに挑む前に、ウォーミングアップはどうかな? いつものアレ、やっときますか!」
ボールを出すネモ。ヨーコうなずく。
「うん!」
ということでふたりバトルコートへ。
「んジャカパーン!! ここで戦うよー!」
「夕焼けキレイ……」
もう夕方。地平線に日が沈んでいる。
「バトルコートはこんな感じかー! ふむふむ要チェックだね! ポケモンの足のふんばりとかにちょっぴり影響あるかもでしょ!」
「うん。確かに」
「強引に連れてきちゃったけど、ジム前の準備運動ってことで! ヨーコ! 実りある勝負をしよっ!」
「うん!」
ヨーコ、強くうなずく。勝負開始!
それぞれぴっかりさん、ルガルガン出す!
「6つのバッジその実力! 見せてもらいましょうかね! ルガルガン、いわなだれ!」
さっそく攻撃! 耐えてそれに紛れ、あなをほるぴっかりさん。見事ぶち当てワンパン!
「ぴっかりさん! やった!」
「ピカチュ!」
ま、こーんなもんよ! なぴっかりさん。
「イタイのもらっちゃったな。……次お返しさせてもらうね!」
不敵で楽しそうなネモ。ヌメイル繰り出す。
対してヒナじろう。覚えたてのマジカルシャインをさっそくかます。効果抜群だが倒れない。
りゅうのはどうをかわし再びマジカルシャインくらわすが、りゅうのはどうを当てられる。急所くらうも耐えるヒナじろう。
「何が起きるかわからない! だから勝負は面白いの!」
「ふふ、ほうじゃね! ヒナじろうドリルくちばし!」
体勢整えドリルくちばし! 倒す。
まだまだ行けるぜ、と鳴くヒナじろう。
「わかった。続投じゃね」
ネモ、パーモット繰り出す。スパークでビリビリになるが、
「この技出すで! ルミナコリジョン!」
はりきってルミナコリジョン! ワンパン!
最後、ラウドボーン対わっぷるさん!
「ギリギリの攻防、ゾクゾクする! 最後までわかんないよ! ここからが楽しいの!」
「うん! えっとそばえて、わっぷるさん!」
「光ってテラスタルオーブ! ラウドボーン!」
それぞれテラスタル。
わっぷるさんアクロバットで翻弄! しかしそれに紛れてしたでなめる攻撃をされまひ状態に。
「トレーニングで高めたこの技を! 受け取って!」
ラウドボーン、フレアソング! 効果今ひとつでも効く。しかも特攻上がる。畳み掛けられたバークアウトでかるくふっ飛ぶわっぷるさん。
「油断大敵……! わっぷるさん、アクアステップ!」
バークアウトも構わず効果抜群! ラウドボーン倒れる!
「やっぱり、きみこそが……!」
目を静かに輝かせるネモ。
「この勝負わたしの負け! すっごく強くなってるー!」
ひとりうなずき、
「うん、いいね、もうそろそろだね……! ヨーコもぴっかりさん達も、体温まって準備万端だ! 勝負のお礼にこれどうぞ!」
まんたんのくすりをくれる。
「ありがとう。けどこれお高いじゃろ?」
「いいのいいの! チャンピオンランクまでもう少し! 残り2つ頑張って! 受付まで送ってくね!」
*
ということで受付。改めて、
「ようこそベイクジムへ! 挑戦者のお名前を登録します。……北條陽子さんですね!」
「はい、お願いします」
「当ジムリーダー、リップと勝負するには、ジムテストに合格する必要があります」
うなずくヨーコ。
「当ジムのテスト内容は……、エクササイズです!」
「エ、エクササイズ?」
「ジムリーダー、リップが発明した喜怒驚楽エクササイズを最後まで成し遂げれば合格です!」
(あー、すみお姉ちゃんもやっとるっていうアレか……)
前にすみがしていた話を思い出すヨーコ。
「くわしいルールは、当ジムを出て左手にあるエクササイズ会場の黒いジャージの女性にお聞きください」
「はあ」
「それでは、いってらっしゃい!」
送り出されぴっかりさんと会場へ。見覚えのある後ろ姿が……。
「あれ? ……キハダ先生!?」
「ようこそ転入生!! 喜怒驚楽エクササイズ会場へ!」
驚くヨーコをよそに、歓迎してくれるキハダ先生。
「なしてここに?」
「ピカピカ?」
「ん? ああ、なんでジムのインストラクターをしてるかって?」
「ええ」「ピカ」
同時にうなずくヨーコとぴっかりさん。
キハダ先生、少し考え込みながら、
「……ここのジムリーダー・リップとわたしは子供の頃からの付き合いでね。負けたほうが勝ったほうの言うことを聞くっていうルールでポケモン勝負してそれで……」
ゴニョゴニョ言うキハダ先生。
「は、はあ……」
なんとも言えなくなるヨーコ達。
「……ま! 体作りにもなるし、授業がないときに手伝っているんだよ」
キハダ先生気を取り直し、
「さて、エクササイズのやり方は簡単! わたしが手本を見せるから、同じ動きをするように!
それではジムテストを始めるぞ。心と体の準備はいいか!?」
「はい!」「ピカ!」
「相棒と揃っていい心がけだ! それではレッツエクササイズ! 感情を爆発させてくれ!!」
ヒナジロウも出てきてひとりと2匹でレッツエクササイズ。体と顔を目一杯動かして前半終了!
「最っ高に素晴らしい! 完璧な表現力ににっこり笑顔だ!」
「いえいえどうも……」
「ピカチュウ!」
「クー!」
「体も温まってきたことだし、続いてはポケモン勝負で筋肉を追い込むぞ!」
ジムトレーナーの女の子、ナナコと勝負!
「いつもの戦いより大きく動いて! 理想のBODYを目指しましょう!」
繰り出されるゴチミル。
「やろっかぴっかりさん!」
「ピカピカ!」
はりきるぴっかりさん。さっそくかみなりパンチ! ゴチミル倒れずさいみんじゅつをかけようとするが、ぴっかりさんかわしてエレキボール! 勝利!
続いてキルリア。サイコキネシスを乗り越えアイアンテールで急所あてワンパン!
「あなたもピカチュウもパーフェクトなBODY……」(T-T)
「エクササイズの力ってすごーい!」
ヨーコ、びっくり。
「ようし! ポケモンも筋肉もうれしくて躍動しているな! 疲れてきたけどもう少し! エクササイズ後半に突入だ!」
エクササイズ後半。少し間違えるも完璧。
「パーフェクト! どっちが先生かわからなくなるところだったぞ!」
「ど、どうも……」
「ピーカ……」
少し息が上がってるヨーコ&ぴっかりさん。ヒナじろうは元気。
「ポケモン勝負でもうひと踏ん張り。乳酸に打ち勝ち限界を目指すぞ!」
ジムトレーナーのタカヨシじいちゃんが来た。
「疲れてきた時が、一番筋肉が成長するのです!」
ブービック繰り出すタカヨシじいちゃん。再びぴっかりさん。
ぴっかりさんかみなりパンチ。しかしサイコショックをくらう。態勢すぐになおしエレキボールで急所あててとどめ。
「ありがとうぴっかりさん」
ぴっかりさんを戻し、同じく温まってるヒナじろう出す。向こうはチャーレム。
チャーレム、つぼをつく、で防御をぐーんと挙げ、とびひざげり! ヒナじろう、さわぐ攻撃で攻撃を弱め、マジカルシャインでとどめ!
次、イエッサン対ヒナじろう続投。先手でついばむ攻撃をするが、サイコキネシスくらう。ルミナコリジョンで特防をがくっと下げ、サイコキネシスをくらいながらもマジカルシャイン! 再びのサイコキネシスをかわし、さわぐ攻撃を至近距離でくらわして倒す!
「若い子の成長率には負けちゃうね」
エクササイズ無事終了!
*
「お疲れ様だったな! 以上でエクササイズは終了! 結果は文句なしの合格だ! おめでとう!」
「あ、ありがとうございます」
「さあ、相棒達を回復させたら受付までダッシュだ! 合格の報告をするまでがジムテストだからな!」
キハダ先生笑って、
「ちなみに、喜怒驚楽はリップの造語だ! 正しい言葉は喜怒哀楽だから、テストで間違えるなよ!」
「はーい」
「リップとの戦い、応援しているぞ!」
ポケセンで回復し、いざジムへ報告。
「ヨーコさん! エクササイズを完了したようですね! おめでとうございます! ジムテスト合格です! ヨーコさんには当ジムリーダーと勝負する資格が与えられます」
ヨーコ、居ずまいを正す。
「超マジックマキアージュ……、ジムリーダー・リップに挑みますか?」
「──はい」
「それでは、バトルコートにご案内します」