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抗がん剤と腎障害**
抗がん剤のテガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤(先発品名:ティーエスワン®)を禁忌である「重篤な腎障害のある患者」への投与例が散見されるということで、製薬企業が医療機関に対して「適正使用」を呼びかけています。
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ティーエスワン®(及び後発品)は内服薬の抗がん剤ですが、通常は起きない症例だと思われます。でも「散見」されてしまっているとのことです。検査項目にも、クレアチニンクリアランス(Ccr)はありますので、患者さんやご家族でも確認はできますね。
血液検査や尿検査の結果一覧の「紙」をもらっていない方がいらしたら、コピーをもらえますので毎回医師に伝えてください。画像検査の結果も同様ですが、医師と一緒に「紙」を見ながらダブルチェックすることで、防げることはあります!
急性腎障害
抗がん剤といえば、脱毛や吐き気、骨髄抑制のイメージですが、急性腎障害(AKI)にも気をつけたいところです。どんなに気をつけていても、発現するときはありますが、早期発見が重要です。
同じくPMDAです。
「症状」を押さえていただくことで、早期発見に繋がるかもしれません。また、夏場はもちろん、寒くなって特に喉が渇いていなくても「定期的に水分補給」を意識することも大切だと思います。
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抗がん剤だとシスプラチン以外に、イホスファミドでもAKIの発生率が15〜60%と報告されています。同じ白金製剤でもカルボプラチンやオキサリプラチンの発生率は、シスプラチンと比較して少ないですね(『がん薬物療法時の腎障害診療ガイドライン2022』23頁参照)。
さいごに
毎日のようにPMDAからリリースはありますが、気になる症状があれば、投与中の方は「製薬会社の冊子」で確認すれば良いのかなあと思っています。「あれっ」と思ったら病院に連絡、そうでもないようでしたら「患者冊子や手帳、アプリ」にその場でメモって、診察時に伝える流れですね。
一応、PMDAの続き「詳しく知りたい方へ」も掲載します。
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