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【7/10追記】『がん専門相談員のためのがんゲノム医療相談支援マニュアル』***
追記は、記事の最後にあります。
・その1:2023年3月版のマニュアルおよびコン
パニオン診断薬など
・その2:新たに保険適用となった2種類のがん
遺伝子パネル検査の特徴など
・その3:令和6年4月1日時点「がんゲノム医療
中核拠点病院等一覧表」
・その4:令和6年7月1日時点「がん〜一覧表」
はじめに
がんの治療をしている病院には、患者さんやご家族、お友だちなどからのご相談に対応されている「がん相談支援センター」があります。
診察中はなかなか相談できる時間がなかったり、主治医には言いにくかったりする内容などでも、無料・匿名で相談することができます。
通院先でなくても、またお電話でも構いません。
マニュアル
以上の定型文を前提に「がん遺伝子パネル検査」の相談では、どんな回答をする・されるのかについて、マニュアルがありますのでご紹介します。
「がんゲノム医療」と「がん遺伝子パネル検査」は同義と理解してください。お薬で言うと前者は一般名、後者は商品名®のような関係です。
![](https://assets.st-note.com/img/1697077389785-Zf7phhz4ef.jpg?width=1200)
2022年3月版なので、指定見直し前になりますね。2023年12月現在は「中核拠点13箇所」「拠点32箇所」「連携214箇所」となっております。詳しくは【がん遺伝子パネル検査】シリーズの記事①、⑥あたりでご確認ください。
![](https://assets.st-note.com/img/1697077389834-xDe1SPkvTg.jpg?width=1200)
患者さんやご家族は主に「第1.3.4章」が参考になります
第1章
検査の目的、種類、コンパニオン診断との違い、保険適用となる条件、がんゲノム医療●●病院などについて、説明しています。
第2章
提供体制と相談支援センターの役割になります。患者さんやご家族でしたら、イラストや図などを確認する程度で大丈夫かなと思います。
第3章
15個の「Q&A」が並んでいます。気になるものは「解説」までお読みになると安心かなと思われます。いずれも簡潔に説明されています。
第4章
前章までの知識を前提に、ケーススタディとして、5つの事例が紹介されています。
事例1:
通院先が「がんゲノム医療施設ではない」患者さんからの相談
事例2:
在宅療養中のご家族からの相談
事例3:
通院先が「がんゲノム医療施設ではない」ご家族からの相談
事例4:
通院先が「がんゲノム医療●●病院」の患者さんからの相談(文脈的に)
事例5:
「がん遺伝子パネル検査」を受けた患者さんからの相談
資料集
45頁の「治験・臨床試験を調べる際に参考となるサイト」は、ありそうでない一覧ですし、ひととおり網羅しています。
50頁のがんゲノム医療「中核拠点・拠点病院」一覧は、指定見直し前の情報なのでご注意ください。一覧にはありませんが、「連携」病院でも検査を受けられますね。
さいごに
前回は多角的な視点をテーマにしましたが、その派生バージョンが今回の内容でした。
「検査や診察で疲れてしまい相談に寄る余裕がないなあ」「相談は無料でも、通話料は掛かるし」と思われる方を想定してみました。上記マニュアルで解決することがあるかもしれません。
また、マニュアルをお読みになりある程度理解した上で、相談されるのもありかなとも思っています。置かれている状況はみなさんそれぞれ違いますので!
追記
その1
前回投稿時には、すでに改訂版があったようなのですが、検索ではヒットしませんでした…。もっとも、サイトの更新日(2023/03/15)からすると、すでに更新済み。ということで、追記します。
![](https://assets.st-note.com/img/1698988737646-wdnqhK0VRK.jpg?width=1200)
2023年3月版ですので、やはり指定見直し前ですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1698988931989-Rs91aG17ZR.jpg?width=1200)
第4章では、血液検体(リキッドバイオプシー)の事例などが追加されています。
第5章では、コンパニオン診断薬等の情報が、一覧として新たに掲載されています。最新版のリンク先は、以下のとおりです。
一部のがん種において、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬の適応判定を目的として、実施される検査です。その際、がん遺伝子パネル検査で用いられるNCCオンコパネルやF1なども、利用されることがあります。
「2023年9月25日版」だと…
たとえば、抗体薬物複合体のエンハーツ®(一般名:トラスツズマブ デルクステカン)も対象となっていること、2023年7月にがん遺伝子パネル検査として保険償還済みの「Guardant360® CDx」もコンパニオン診断として利用されること、が分かります。
その2(11/29)
2023年に新たに保険適用となった2種類のがん遺伝子パネル検査の特徴、既存の3種類との違い、選択のポイント、血液検体(リキッドバイオプシー)の出検のタイミング、など基本的な内容からマニアックな内容まで知ることができます。
また、追記その1の「コンパニオン診断薬」にも言及しています。運用方法については病院ごとに差がありますので、参考程度に。
【2019年】
・OncoGuide™ NCCオンコパネル
…組織検体+血液検体
・FoundationOne® CDx(F1 CDx)
…組織検体のみ
【2021年】
・FoundationOne® Liquid(F1リキッド)
…血液検体のみ
【2023年】
・Guardant360® CDx(ガーダント360)
…血液検体のみ
・GenMineTOP®(東大オンコパネル)
…組織検体+血液検体
その3(4/3)
更新された『がんゲノム医療提供体制におけるがんゲノム医療中核拠点病院等一覧表』では、以下の各施設が「連携」病院に追加されました。
・(宮城県)東北医科薬科大学病院
・(宮城県)石巻赤十字病院
→連携先は、東北大学病院(中核拠点)
・(新潟県)長岡中央綜合病院
→連携先は、新潟大学医歯学総合病院(拠点)
がんゲノム医療連携病院214施設(令和5年12月1日時点)
・(北海道)砂川市立病院
→連携先は、北海道大学病院(中核拠点)
***
★(神奈川県)横浜市立大学病院附属市民総合医療センター
→連携先が、東京大学医学部附属病院(中核拠点)から、横浜市立大学附属病院(拠点)に変更
がんゲノム医療連携病院215施設(令和6年1月1日時点)
・(北海道)市立函館病院
・(北海道)帯広厚生病院
→連携先は、北海道大学病院(中核拠点)
・(熊本県)熊本赤十字病院
→連携先は、熊本大学病院(拠点)
がんゲノム医療連携病院218施設(令和6年2月1日時点)
・(広島県)市立三次中央病院
→連携先は、広島大学病院(拠点)
がんゲノム医療連携病院219施設(令和6年4月1日時点)
その4(7/10)
以下の各施設が「連携」病院に追加されました。
・(宮城県)大崎市民病院
→連携先は、東北大学病院(中核拠点)
・(埼玉県)上尾中央総合病院
→連携先は、埼玉県立がんセンター(拠点)
がんゲノム医療連携病院221施設(令和6年7月1日時点)