『肯定』PL 32節 4/7 Man United vs Liverpool [マッチレビュー]
展開予想(4/7朝)
直近リーグ5試合の結果
United [6th]
vs Fulham [H] 1-2 L
vs Man City [A] 1-3 L
vs Everton [H] 2-0 W
vs Brentford [A] 1-1 D
vs Chelsea [A] 3-4 L
Liverpool [2nd]
vs Luton [H] 4-1 W
vs Forest [A] 0-1 W
vs Man City [H] 1-1 D
vs Brighton [H] 2-1 W
vs Sheffield Utd [H] 3-1 W
今こそ希望を見せるとき
両チームの直近の対戦はFA CUP準々決勝、オールドトラッフォードでの試合だ。延長までもつれた激闘はユナイテッドの4-3勝利で幕を閉じた。再びオールドトラッフォードでの対戦が今度はリーグ戦でやってきた。熱い試合を期待したい。
ユナイテッドは前節、前々節と終了間際の失点で5ポイント落とす結果に。この5ポイントは高くつき、5位スパーズとの勝ち点差は9、CL圏内4位のヴィラとは2試合のギャップがあるとはいえ、12。逆転CLへの道は実質的に厳しいものに。それに加え台所事情は厳しさに拍車がかかる。特にDFラインはマルティネスに加え前節のチェルシー戦でヴァラン、エヴァンスが負傷。これにより今節のCBはマグワイア、カンブワラでほぼ確定。カゼミロも怪我により欠場濃厚と見られている。しかし、ホームで負けていい理由にはならないだろう。今節こそ来シーズンへ向けテンハフ、チーム共にファンに希望を見せなければならない。一方リヴァプールはアーセナル、シティと三つ巴の優勝争い真っ只中。アーセナル、シティは今節すでに勝利を収めたが、依然としてリヴァプールはこの試合に勝てば再び単独首位に立つことが可能。前節のシェフィールド戦は76分のマクアリスターによるスーパーミドルもあり3-1で勝利し優勝するチームならではの勝負強さも垣間見せた。大事を取って休ませた遠藤も今節は復帰予想。優勝へ向け、この試合も落とせない。
展開としては前回対戦と同じように保持のリヴァプール、ブロックを組みながらカウンターを仕掛けるユナイテッドの構図になると予想。ユナイテッドは試合を通して我慢が続いた中で来た決定機を仕留めて得点を狙いたい。しかし、優勝争いをするチームの勝負強さはユナイテッドにとって試合を難しくするだろう。慎重にゲームをコントロールし、ホームの後押しを味方にするべきだ。
スコア予想 1-3 [ブルーノ] [サラー2,ヌニェス]
1st half
リヴァプールは予想、通常通り。ユナイテッドは負傷によって出場が危ぶまれていたカゼミロがスタメン起用。ポイントとしては前回対戦と同じようにワンビサカを左に配置。サラーへの対策だろう。
試合展開
やはりオールドトラフォード、サポーターの雰囲気が立ち上がりのユナイテッドに勢いを与えた。前回対戦と同じように立ち上がりのところで主導権を持っていかれたリヴァプールは少しあたふたする展開に。しかし、15分を過ぎたあたりからゲームは落ち着いた展開に。配置も明確に見えてきた。ユナイテッドはビルドアップ時、マグワイアを中央に据え、左にカンブワラ、右にワンビサカ、この3枚にオナナのサポート。それに加え、ダロトは相手のプレス具合を見ながら外と内のサポートを使い分ける形だった。また、中盤はカゼミロ、メイヌーの2BO配置からミドルゾーン以降ではメイヌーが一列上がり4-1-4-1の配置。前節のチェルシー戦同様、これまでの試合と比べれば、明確で整理された形に見えた。この配置に対しリヴァプールのプレスは4-3-3の配置からIH(ソボスライ、マクアリスター)が中盤を消しながらDFラインへ出ていく形。
一方で、リヴァプールのビルドアップ時の配置は、DFラインはブラッドリーをあげてこちらも3枚。中盤はマクアリスターが遠藤と2BOを作る形。それに対してユナイテッドはブルーノを上げて4-4-2配置。メイヌーが2BOを捕まえながら、カゼミロも背後のソボスライのポジションを見ながらBOまで出てくる形だった。
先制点はリヴァプール。右のCKからヌニェスが頭でそらしたところにフリーのディアスが得点。デザインされた形だった一方、ユナイテッドはマークの緩さが露呈。立ち上がり攻め込んだシーンもあったものの、前半が終わり結局ユナイテッドのシュートは0。幸いだったのは15本のシュートを放たれていながら失点は1。枠内を4本に抑えたところを見ればうまく守ったとも取れる内容だった。勝負は後半へ。
ユナイテッドのミドルゾーン以降の配置
ユナイテッドは前節同様この試合でも良い攻撃の配置が見られた。ミドルゾーン以降での配置。4-3-3のリヴァプールのブロックに対して、ダロトをインサイドに配置することでメイヌーを一列上げる形に。それにより遠藤の両サイドのスペースを何度か効果的に使うことができていた。さらに攻撃から守備への切り替え時、この配置をしていることにより中盤の枚数がダロトとカゼミロの2枚になり回収率が上がり、攻撃に厚みを持たせることができていた。前節のチェルシー戦でも触れたように、中盤の構成は立ち位置が整理され、改善されてきていると私は感じている。前半シュートがなかったことに関してはゴール前の工夫に課題があると私は感じる。それには後半で触れることにする。
4-4-2プレスと4-5-1ブロックの使い分け
ユナイテッドはプレス時は4-4-2を採用。私はプレスはうまくいっていたと見ている。1つの要因としてカゼミロの個人戦術の高さがあった。この試合私は怪我でコンディション不良が続いたカゼミロのワールドクラスを垣間見たと感じている。ソボスライがユナイテッドのDFとMFのライン間にポジションを取ることで、カゼミロの意識を後ろに割かせ、2BOにかかるプレスを和らげるという効果があるわけだが、カゼミロはその背中のソボスライを消しながら前の2BOに出ていくタイミングは絶妙かつ、絶妙のポジショニングで自身の背中のスペースをぼかしていた。中盤が数的不利になる4-4-2プレスはカゼミロなしでは成り立たなかったと見ている。
そしてミドルゾーンに侵入されるとユナイテッドは4-5-1のブロックを形成。リヴァプールのパス回しを外循環にさせて、中央を固める狙いが見えた。また、ブルーノ、メイヌーはカゼミロの両サイドを埋めて相手の中盤の攻撃スペースを消す動きになっていた。
2nd half
ゲーム展開
展開は一進一退。カウンターを狙いながらブロックを組むユナイテッド。保持で効果的な形が生めないリヴァプールといったところ。しかし、後半が始まって5分。クアンザの横パスが中途半端になったところをブルーノが見逃さなかった。そのパスをダイレクトでシュート。ボールはゴールへ吸い込まれた。我慢強く1失点に抑えられていたことがこの得点と相乗効果を生んでユナイテッドに勝利への勢いを与えた。リヴァプールは66分にゴメスとカーティスジョーンズをブラッドリーとソボスライに代え投入。ブラッドリーよりインサイドでプレーできるゴメス、ブロックを崩すため、中盤の組み合わせを変更。その交代の1分後の67分。リヴァプールの中盤とDFラインの間が間延びしたところでメイヌーが受け前進。左サイドにボールを流し、再びエリア内中央で受けたメイヌーが振り向きざまのスーパーゴール。逆転弾だった。しかし、このところのユナイテッドは終盤に落とし穴を自ら作る傾向にある。84分エリオットがドリブルで侵入してきたところをワンビサカが足をかけPK。それをサラーが沈めて、2-2でタイムアップ。リヴァプールにとっては痛い勝ち点1となった。
攻撃で人数をかけられないことに起因する今季の得点力不足
ユナイテッドが今季の得点数リーグ11位に甘んじているのには得点パターンの少なさが要因の1つとしてある。実際この試合もリヴァプールがシュート28本に対しユナイテッドは9本。カウンター以外では攻撃が鈍化するのだ。私見としては、ボールホルダーを追い越す動きがあれば少しの改善につながると考えている。
このシーン、ガルナチョがサイドでボールを保持した時にドリブル突破以外の選択肢は無くなってしまっている。こういったシーンは今シーズンよくある。もしカゼミロがインナーからエリア内に走り込めば、使うこともできるし、ドリブルもできると相手を揺さぶることができる。
メイヌーの得点シーン前。
SBのワンビサカがサイドを上がってきたことによって、DFの目線が動き結果的に中央のメイヌーが空く結果に。
負傷離脱中のショーはこの動きが得意なため、彼がLSBにいる場合ラシュフォードへのマークが少し緩くなり、彼のチャンスメイクが容易になるのである。ラシュフォードが昨シーズンほど得点を取れていないのにはそういったことも原因だろう。
まとめ
前節のチェルシー戦も含め2試合で6失点していながらオンプレーからの失点はギャラガーの得点1得点のみ。私は、攻撃、守備共に今後に対してはポジティブに捉えている。ただし、トッププロの世界、勝利がないとクラブとして良い評価を得られないのは当然である。次節はなんとしても勝利でファン、OBを納得させてほしい。
長くなりましたが、今回も読んでいただきありがとうございました🙏
Next match 4/14 vs Bournemouth [PL33]