スピリチュアルはクソ
いろいろと行き詰って、スピリチュアルに救いを求めていた時期があった。
29歳から34歳くらいまで、5年近く。
YouTubeでスピリチュアル系の動画を観て瞑想に取り込んだり、「引き寄せ」のワークを実践するところから始まって、
次第に「ヒーラー」とかいう肩書の人に「リーディング」とかいうことをしてもらったり、
オンラインスクールみたいなコミュニティで「エネルギーワーク」というものを学んだりもした。
かなり浸かっていた。
本気で信じていた。
最近になってようやく目が覚めてきた。
スピリチュアルなんか本当にクソだ。
エネルギーとかハイヤーセルフとかガイドとか、そんなものはぜんぶ嘘だった。
お金をかければかけるほど、信じれば信じるほど苦しくなった。
使命に生きようとか、生まれた意味を果たそうとか思うほど、私は傲慢になり、空回りするだけだった。
パワーストーンも集めてたけど、今はもう恥ずかしくなって全部捨てた。
お金をたくさん使ったな。
救われたかったから、必死だった。
ヒーラーの言うことを真に受けて、最後は苦しくなるだけだった。
なんなんだ、あいつら。
無責任にテキトーなこと言って、苦しい人間を余計に苦しめやがって。
ヒーラーが言ったことはあたってることも少しはあったけど、実現しなかったことや事実と異なることの方がずっと多かった。
それを指摘したら、「前とはエネルギーが変わったから」と言われた。
高い金払わせといて、よく悪びれずにそんなこと言えたもんだなと思う。
そんなことを繰り返して、少しずつ目が覚めて、心が離れていった。
いま、いろいろなことをちょっとずつ諦められるようになって、ようやく少し楽になってきた気がする。
30代前半のこの数年間を振り返ってみると、前に進んだところもあるけど、うまくいかないところもたくさんあった。
相変わらず恋愛はできないし、仕事もなかなか安定しないし、結局今まで通り、惨めさと孤独を噛み締めながら日々生活しているだけだ。
前と少し違うのは、自分の人生に足掻くことに疲れてきたことくらい。
明日で誕生日を迎え、もう35歳になる。
35年の人生。
そのほとんどが、とても苦しかった。
よくここまでやってきたな。