雛あられ、母が食べた
母が大好きな千鳥屋のカステラと、ふと目に留まった可愛らしい雛あられを買い、
僅かな時間、ホームに寄って戻る。
カステラは、口に含むも吐き出す。嚥下が困難になっているのか?と嘆くも、
突如、袋開き、「うわ~~可愛い、美味しい!」と、雛あられを音立てて食べた母。
色とりどりの小さなあられを無心に笑顔で口に運ぶ母。
ああ、嬉しい!
「ホントにお前は子どもになってしもうたのぅ」と・・苦笑しつつ父も満更でもない表情。
廊下から大きな足音立てて、白衣がはちきれそうな(好きになれない)医師来たる。
「ま~た、そんなもん食べて!死んでも責任取れんよ!ほら、この顔!丸くなっとうやないね」と・・倣岸不遜に白い母の頬を手で触り、無礼なタメ口叩く。
看護士さんに聴くと、母の体重は6キロも減少したというのに・・
泣く子と地頭には逆らえぬ、阿呆とマトモに対話するのは阿呆だ。
わたしは・・わたしよりも年少の無礼極まるその男が・・ダイキライだ!
早く去れ!父母との時間が勿体無い!と無言で我慢・・
ふぅ、言うだけ言って男去る。
母の笑顔、
雛あられ、とっても嬉しい出来事!
日記;覚書