お盆
墓参り、いや、その前に墓掃除
そしてご仏壇の掃除、お供えもの、
花に盆団子に果物
小さい提灯を仏壇の前に出して、
背筋伸ばして祖父母と父母を迎え
語り送り出す
毎年のことながら、お盆は辛い
死者を間近に感じてしまうから
死者を求めてしまうから
送り出したくないと思うから
向かいの家は初盆
その家の新仏さまは、わたしがこの地に嫁いで来るずっと前より
お一人で住んでらした
お喋りの好きな明朗なお婆ちゃん
お参りに行き、思いがけず
お婆ちゃんの美しい和服姿の
遺影に驚いた
いつも割烹着でお化粧もせず
動いていたお婆ちゃん
薄紫の着物と薄化粧・・もしかしたら、孫の結婚式の写真かしら
その孫たちの子が
わたしに小さな手で
「お座布団どうぞ」と持ってくる
にこりと笑い麦茶を運び
「美味しい?」と言う
お盆はかなしい
つい・・願ってしまうから
お祖父ちゃん、お祖母ちゃん・・もう、いいでしょ、と
甘えたくなるから
連れてってよーと、
小さな子に戻って
駄々こねてしまうから
お父さんお母さん、会いたいよ~
大層、疲れました
暗いなぁ・・
一ヶ月ぶりに、雨降る
打ち水をするより、
断然、涼しくなった
花が瑞々しくなり
猫達も、やや元気になる
さて
お迎え来るまで
頑張るか。
意味も無い・・涼を求めての絵