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懐古_冬

今思えば、何たる無謀!

アイゼンなど履かず、祖父もわたしも兄も

雪山を登ったのだ。

前に書いたっけ。

「ほら、じーちゃんのベルトに掴まれ」と、

足元滑り何度も雪ん子になるわたしに

祖父は、ズボンのベルトを外し、先っぽを持たせた。

「絶対に離さないからな」と

祖父の言葉。

「うん!」と、安堵してベルトに捕まり山道登る。

途中、下山する集団に

「小さいお孫さん連れで、この道は無理ですよ」と注意されるも

「慣れた山です。危なければ戻ります。どうも有難う」と

祖父が礼儀正しくお礼言う。

集団と別れ、僅か10数分後ー

気付けば、わたしだけ、ベルト持って

下まで滑り落ちていた。

・・・書いたような気がしてきたわ(苦笑

懐古、やめ!
すぐ其処に迫る冬!


懐古_冬