雑記と私#84:高齢者と電動カートとコンビニのレジ
今日私の身の回りで起こった出来事を2件、ご紹介
していきたい。これは今の日本社会の縮図とでも
いうべき問題だと私は考える。
まずは1件目。
車を走らせていると、前方に電動カートに乗った
高齢の方が道路の左脇を通行していた。
その道路は反対車線にしか歩道がないため、その方は
車道の脇をゆっくり進んでいた。その電動カートの
前には市内を巡回するバスが走っている。
バスが信号待ちのため停車するとそのカートは
道幅の関係で前に進めなくなった。
するとその方、バスとその後ろのバイクの隙間を
抜け、道路を横断し始めたのだ。
これは非常に危険である。
もうあと十数メートルも行けば横断歩道があるのだ。
そこからなら安全に道路を渡ることが出来る。
にも関わらず、バスの後ろという対向車線側から
見れば死角同然の位置から歩行者や電動カートが
道路を横切ろうと出てくれば、対向車に轢かれ
かねない状況だ。事実、交差点を左折して対向車線に
入ってきた車とその電動カートは接触寸前だった。
電動カートは歩行者よりも全高が低く、咄嗟の認識が
難しくなるのもこの問題に拍車をかけている。
日本で起きている交通事故は高齢者が被害者に
なる事が多い。人口比率で考えればそれも仕方ない
のだが、その原因の1つにこうした横断歩道以外での
無理な横断というのが非常に多いのだ。
それも交差点にほど近い所、というのが実はかなりの
件数を占めている。
何事も横着はよろしくない。
高齢者に限らず、ルールはしっかりと守るべきだ。
それが己の身を守る事になるのだから。
2件目。
上記のような事案を目撃した帰りに立ち寄った
コンビニでの出来事。
お茶とお菓子を手にレジに行くと、お会計をして
いたこちらも年配の方が、おもむろに財布の中から大量の小銭をキャッシュトレイをぶちまけた。
そこから必要な分だけ数えて取ってくれ、と店員に
言うのである。呆れてものも言えなかった。
なんと横柄な御仁であろうか。
すぐ後ろに並んでいた私が目にしたのは、ほとんどが
10円以下の小銭ばかりだった。
それを必死に数える店員さん。
私の後ろにはすでに数人の列が出来ている。
数分がかりで必要な額を徴収し、残りをそのご老体へ
返却する店員さんには頭が下がる思いだった。
それにしても何故あれ程大量の1円や5円が手元に
残るのだろうか。支払いの度にこまめに使って
いればそんな有様にはならないはずだ。
そこで私が思い至ったのがこれだった。
その時訪れたコンビニはセルフレジをまだ採用して
いなかったが、いまや多くのスーパーやコンビニ、
飲食店などで利用されているものだ。
使い方もよくわからず、結局毎度のように千円札を
そこへ入れて出てくるお釣りを受け取る。
これを繰り返すとどうなるか。
そう、財布の中はあっという間に小銭だらけになる。
コロナ禍等感染症対策や人手不足の解消のために
導入されたセルフレジだが、その急な”システム
変更”について来れない人が多く居るという、
今の日本社会を象徴しているかのような出来事だ。
日本のキャッシュレス化がまるで進まないのも
ここに原因がある。
少子高齢化はこれほど身近なところにまで多くの
問題を抱えているのだ。
こんな状況で強制はしないと言ったマイナ保険証の
「義務化」など馬鹿げているとは思わないだろうか。
利用者の混乱する姿が目に見えるようではないか。
海外から来られた旅行者が
「日本はいい国だ。日本人はやさしい。」
と感想を述べている。
違う。日本人は「外ヅラがいい」だけだ。
私は今の日本に優しさなど感じない。
随分と心ない社会になった、そう思わざるを得ない。