音楽と私#13:ダンスマニア
『ダンスマニア(Dancemania)』はユニバーサル
ミュージック(東芝EMIのレーベル、のちにEMI
ミュージック・ジャパンに以降)から発売されていた
ダンスミュージックのコンピレーションアルバムだ。
欧米で人気の様々なアーティスト達の代表的な
楽曲を集め、DJがダンスフロアで流すように
それらをノンストップでつないだアルバムで、
定期的に発売されたナンバリングアルバムの他に
その年毎の総決算的な”DELUX”やハイスピード
アレンジを施された”SPEED”、季節に合わせた
選曲の”SUMMER””WINTER”など多彩なシリーズが
発売され、コンピレーションアルバムの定番として
スマッシュヒットした。
ダンスマニアが特に注目されるようになったのは
アーケードゲーム『DanceDanceRevolution(DDR)』の
登場も大きかっただろう。
DDRに収録されたダンスマニアを代表する楽曲たちは
普段ダンスミュージックに馴染みのない、それこそ
私のような人間にも興味を抱かせ、やがてその
アルバムやそこに収録されているアーティストの
CDなどを買い求めるまでになったのだ。
当時のゲーセンで聴かない日のなかったSmile.dkの
”Butterfly”を筆頭に、80年代の名曲であるMe&Myの
”Dub-i-Dub”、その頃新鋭のアーティストだった
JOGAの”Dam Dariram”などDDRシリーズの看板曲は
TVCMなどにも採用され、楽曲自体を知らなくても
耳にしていた人はきっと多いはずだ。
さて、そんなダンスマニアを彩るアーティストの
中でも私が特にお気に入りだったのが
『CAPTAIN JACK』だ。
CAPTAIN JACKは男性ラッパーと女性ボーカルから
なるドイツ発の音楽ユニットだ。
何度かメンバーが入れ替わっているのだが、中でも
特にインパクトが強く非常に印象に残っているのが
2代目男性ラッパー、フランキー・ジーと結成時から
ボーカルを務めていたリザ・ダ・コスタの2人だ。
キューバ人でアメリカ空軍の退役軍人である
フランキーは先代ラッパーの後を継ぎ、軍服での
パフォーマンスと低音ボイスのラップで人気を
博した。日本にも2度訪れ、なんとハッスルの
リングにまで上がりプロレスも披露している。
初代ボーカル、リザはハスキーかつセクシーな
その声で聴衆を惹き付けた。のちにソロ活動の
ために脱退したが、CAPTAIN JACKのボーカルと
いえば彼女か2代目ボーカルのマロイのイメージが
強い。私はリザのボーカルが好みだった。
CAPTAIN JACKの曲は軍隊の行進曲をモチーフに
したアッパーな曲を中心に既存の楽曲のアレンジを
加えたりなど、全体的に明るい曲調が多い。
特に初期は”ドリル”と呼ばれる軍隊教練をイメージ
させるような曲とMVが中心だった。
《”ドリル”の分かりやすい例がこちら↓》
途中リザの脱退によるボーカルの入れ替わりが
あり、その辺りから少し曲調にも変化があったが
フランキーのパフォーマンスは変わらず。
フランキーの急死により一時活動を停止していたが、
のちにブルースの加入により活動再開。現在も
なおヨーロッパで人気を誇るアーティストだ。
テンションを上げるにはもってこいの楽しげな曲の
多いCAPTAIN JACK。
今でも時折無性に聴きたくなるいい曲が揃っている。
最後にそんなCAPTAIN JACKの名曲のひとつ、
誰もが知っているであろう「世界一有名なネズミ」の
テーマをアレンジした1曲をご紹介しておこう。
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