伊達の歴史＃3 伊達の養蚕を支えた人物

みなさんこんにちは！伊達の歴史を紹介する者です。

今回は伊達の養蚕ようさんを支えた人物に焦点を当てて2回に渡り紹介していきたいと思います。

中村善右衛門ぜんえもん

今週は、中村善右衛門の紹介です。

中村善右衛門は、江戸時代末期の嘉永2年（1849）に「蚕当計秘訣さんとうけいひけつ」という蚕当計を使用した温暖飼育法について説明した本を書いています。

保原歴史文化資料館にて撮影　蚕当計

蚕当計さんとうけいとは、蚕を育てるときに適温を計測するための道具です。蚕を育てるときに温度管理はとても重要になってきます。しかし、蚕当計が開発されるまでは勘や経験を頼りに育てていました。そんな中、開発された蚕当計によって誰もが目で温度を確認することができ、効率的に蚕を育てることができるようになったのです。

また、この頃から自然の天候による育て方から火気を使用した温暖育に変わっていきます。適温の調整が可能になり蚕の飼育日数が短くなりました。

最後に

中村善右衛門は体温計から着想を得て蚕当計を作ったそうです。善右衛門は体が弱かったらしく体温計を使う機会が多かったのかもしれません。

次回は伊達の養蚕業を支えたもう1人の人物について紹介したいと思います。
よろしくおねがします！

参考文献
伊達教育委員会（2018）　
　伊達市文化財調査報告書　第1集　伊達地方の蚕種・養蚕・製糸関連用具