アンパンマンミュージアムにはじめていった時の話 ~こんな親子、おる?~
私はアンパンマンがかわいいから好きだ。マルだけで出来上がっている顔、原色ちっくな見やすい色使いとか。小さいときは本当に熱烈なファンで、周囲の家族や友人にも私はアンパンマン好きで通っていた。
だから、アンパンマンミュージアムは子供時代の私にとって、ディズニーランドやキッザニア(結局いけずじまい)に並ぶ憧れだった。ずっと行きたかったけど、家から遠かったからなかなか行く機会がなかった。両親にねだっても「ハッハッハ」と笑うだけで、連れていく気配も見当たらない。
降って湧いたチャンス!
諦めかけていたその時、チャンスは突然訪れた。それは中3の冬に母と別件で遠くの街までお出かけした日のことである。偶然、私たちはかのアンパンマンミュージアムの横を通りがかったのだ。
お出かけの時点で気が付いてもよさそうなものだが、ガチ方向音痴な私は、これを全く予見していなかった。突如として私の目の前に現れたその建物に、思わず立ち止まった。アニメでみたあのアンパンマンが目の前に・・・!
しかし母はアンパンマンが好きではない(嫌いでもない)。そもそも私も高校受験前だったし、母もわざわざ入りたがらないだろうと思われた。
ところがである。
「あ、そういえばパン粉ないんだった」
母はアンパンマンミュージアムをみて大変有難いことを思い出した。どうやら我が家にはパン粉がなかったらしい。施設手前には”ジャムおじさんのパン工場”があるではないか。
急遽私たち母娘は、パン粉を求めパン工場に足を踏み入れることとなった。ありがとう、パン粉。
終焉「パン粉はないですね」
行ったことがある人もない人も分かるだろうが、アンパンマンミュージアムはアンパンマンがいるアミューズメント施設だ。パンを取り扱う施設ではない。ジャムおじさんのパン工場だって、べつにパン工場ではないのだ。主婦にパン粉を提供する場所では1ミリもないのである。
「パン粉はないですね」
と施設のお姉さんに言われ私たち親子は撤収した。そりゃあそうだろ。今までにもこれからもここにパンの材料をお買い求めの客なんているんだろうか。と、私は母と反省しトボトボとスーパーへ向かったー---。
でも、ひとつだけ言いたい。
ジャムおじさんのパン工場を本当のパン工場と考えてパン粉を求めて押しかけた私たちほど施設内の世界観に入り込んでいた親子もいないのではないだろうか。
結語!
アンパンマンミュージアムに行く予定のみんな!!アンパンマンの世界観に入り込んでいっぱい楽しんでくれよな!!
でも施設のお姉さんに「パン粉ってどこにありますか??」とか聞いちゃダメだぞ!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?