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ガネーシャ現る!

えー、俺、こんなに腹、出てへんけどね。

もっとスマートやねん。

いちお、王子やねんから。

あやしー関西弁で登場したお方。

ガネーシャさん。

それは突然のことだった。

昼下がりに、スーパーに買い物にいったときのことだった。

「ガネーシャ、迎え入れよ。」

そんな指令が下った。

とうとうきましたか。

見て見ぬふりはもはやできぬ。

容子ちゃんのあたらしいシリーズ、ガネーシャさん人形はずっと気になっていた。

気になるが、カミサマ人形はたくさん買ってきた。

もう数も十分あるし、ある方たちに活躍していただこう。

これ以上数を増やさないでおこう。

金銭的なこともあるし。

なんて思っていた。

気にならないふりしてきたが、ほんとうは気になる。

お金があったら?

もちろん、ガネーシャさんがカミサマと違ってどんな働きをするか確かめてみたいから、お迎えする。

ガネーシャがまつってある神社(お寺?)も気になるし。

なんといっても、私はインド神が好きだし。

あの、なんでもありーで、人間くさい、ぶったまげの奇想天外なストーリーはひきつけられる。

「あの人、ああ見えて、切れ者だから。いいとこの出身だから」

「賢いよ。あの人やり手だし。いくつもの修羅場を乗り越えて来てるし(父であるシヴァに首をはねられて、象の首をつけられる)、動きも俊敏で、頭の回転早いし、難問解決してくれるよ」

「で、難問に燃えるタイプね。」

「今は頭は象だけど、ほんとはイケメン王子ってウワサ」

「あの人味方に引き入れたら、絶対いいって」

買い物でレジ待ちしていたら、いきなりすごい数のメッセージが来た。

メッセージの主は、男。

おそらくアラハバキ王子だ。

今回の登場は前振りもなく、いたって普通に語り出した。

キモさはなかった。

とうとうきたか。迎え入れるときが。

買い物に行く前、元夫宅での夕飯準備のため、ご飯の炊飯準備をしていたとき、キッチンの目前にあるガネーシャの絵が目に飛び込んできた。

ガネーシャさん。

これは逃れられない。

この流れでのスーパーのやり取り。

こうして文章書いてる間に、すごい勢いでメッセージ内容を忘れていきそう。

スーパーから帰宅して、慌てて容子ちゃんにメッセージを送る。

「ガネーシャさんってまだいらっしゃる?迎え入れよ、って指令が下ったの」

ひとまず、お二人いらっしゃるとのことで、安心。

ガネーシャさん、何が問題かというと、1体2万円近かった気がする。

通帳残高、おおかろうか少なかろうか、それはどっちでもよくって、とりあえず迎え入れなさいと。

最強だから、この人。

金運も爆上がりだから。

この人あたまいいし、商売上手に駆け引き上手。損得勘定すぐできる人だから。

いつも電卓片手に、「もうかりまっか?」の人やねんから。

またしても、メッセージが降りてきています。

これは私は引越す前にお迎えすると、さらに強運ロードに邁進できそうなのである。

まさかのガネーシャさん。





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