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[読書録]人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか(森博嗣 著)

世間一般の多くの人たちの考え方は、極めて主観的であり、大多数は具体的だ。

抽象的に考えるというのは、簡単に言えば、ものごとの本質を掴むことで、見せかけのものに惑わされることなく、大事なことはどこにあるかを探すような思考になる。

 仕事での判断はいつも客観的ではなく、関係者と落とし所を探しながら判断しています。
 結論に至る過程での自分の考えとのズレは、ストレスであり、それは感情を持つ人間だからでしょうか?
 そのストレスをなくすため、仕事をしやすくするため、いろいろな考えを知りたくて本書を読みました。

 本書は主観的で具体的で感情的になりがちな人に抽象的、客観的な考えについて著者の考えを教えてくれる本です。ただ本書自体が抽象的でわかりにくいと思うところが多いです。

 主観的で具体的な世界、例えば無人島に一人であれば、自分視点でものんだいないというか、それしかないですが、「社会」の中で生きているとそうもいきません。他社とかかわるとき自分視点でのみ物事をとらえると、他社との考えの違いに、感情的になってしまいます。

 抽象的で客観的つまり他社視点でもものごとを考えられるように、俯瞰して、ものごとの本質をとらえるようにできると、楽になるのだと思います。  
 あの人はなぜあんなことを言ったのか、やったのかを考え本質的にはあれがしたかったのではないかみたいな感じです。

 ただ、どんな考え方でも他者と関わっている以上、ストレスはなくならないのではと読んでいて思ってしまいませした。
 それも、著者がお金貯めて、田舎で畑をやっていることが最後の章に書いてあるからです。
 いろいろな問題を考えた末に、たどり着いたのが、最近でいうFIRE(経済的に自立して、早期リタイア)ということかもしれません。

 最後が自然に帰る感じで、少し違和感がありますが、途中の章では、別の記事で紹介しました「#シンFIRE論」的な考えや、「心配事の9割は起こらない」的な考えに似たものも感じました。本書を読むときは、これらも合わせて読むと理解しやすいと思いました。

気になった方は是非。


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