インフィニティ国際学院アカデミア講座 第4期絵本研究ゼミ第4回リフレクション
4回目の講義では、2月の上旬に開催されるリアルゼミについて説明があった。それは、所属している各グループごとに絵本研究ゼミでの学びの中から課題を決め、具体的なを挙げて分析思考するプレゼンテーションを行うというもの。
そこで各研究テーマの発表に際して、竹内美紀先生から研究のまとめ方についてこのようなご指導があった。第4期の講義は、翻訳と絵を読むことが2本柱となっているが、それぞれのグループのテーマを決めて仮説・検証・結論をたてること。
他のグループでは、ルースエインズワースの『こすずめのぼうけん』をピックアップした研究テーマに取り組む。この作品は石井桃子氏がストーリーテリングとして語られている物語を日本に翻訳し、堀内誠一氏が絵本にしたもので、イギリス国内に原書があるものではなく、日本で作られた絵本である。短いストーリーを32ページにわたる翻訳文と挿絵の構図として作りあげたこの絵本の仕組みを研究するという。
また別グループは、挿絵の技法が子どもの日常体験や心理的なものなどをふくめ、絵本の読み方をどのように誘発するのか、特に『線の技法』について読みとくことで、発信者となる作者の意図や絵本論、そして受信者となる読み手にとっての需要理論として、この作品をどのように受け取り、どのように読まれ影響を受けるのか等をテーマにするという。
私達のグループでは、アメリカの絵本作家ジョン・バーニンガムの作品と、彼の作品を翻訳した谷川俊太郎氏について資料を集めているところで、まだ具体的なテーマは決まっていない。
ジョン・バーニンガム氏の作品についても、谷川俊太郎氏の翻訳の技術についても、どちらも世界の巨匠と言われる作家と詩人であるためトピックスは満載。絵本論についての知識や経験を持っていない私は、グループミーティングが自分自身への情報源となるため毎回ワクワクしてしまう。
そんな中で教えていただいたのが、谷川俊太郎氏には、翻訳作業を引き受ける際にいくつかの条件があるということ。一つは出版社などのスタッフさんなど楽しいと思える仲間がいること。そしてその作品が翻訳に値する力があると思ったもの。その上で谷川氏自身の自分らしさを入れたくないというものであるそうだ。
谷川が翻訳を始めたのは1960年代で、最初は出版社からの依頼という形で受けていたそうだが、レオ・レオ二とジョン・バーニンガムの翻訳絵本が非常に多いということなので、やっぱり彼は出版社からに依頼の仕事だとしても、この二人が好きなんだろうと私は思う。いつか時間ができたら、そのあたりの情報を含めて私もしっかり読み込んでみたいと思う。
このゼミに参加されている方々やグループの先輩の皆さんは絵本業界で活躍されている専門知識や情報量がとても豊富な方々。私は毎回参考書籍の題名からチェックが始まり圧倒されている状態。それでもこのような素晴らしい出会いと機会を与えていただいたことに感謝しています。ラストの層雲峡でのリアル講義は、突然のアクシデントのため参加できなくなってしまいますがオンラインで参加しますので、引き続き皆さまよろしくお願いいたします。