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現代遊戯王がクソゲーと呼ばれる2つの原因
どうも、デュエリストの皆さんごきげんよう。
私はOCGでデモンスミスに翻弄され、マスターデュエルでティアラメンツやユベルに翻弄され続けるマイナーデッキの使い手、弱小のデュエリストです。
最初にお断りしておきますが、私は遊戯王というゲームが大好きです。
私にとって遊戯王というカードゲームは青春の証であり、20年以上連れ添ってきた思い入れのあるゲームです。
愛着があるゆえに、私は現代遊戯王に抱く違和感の正体について考え続けてきました。
そして2つの結論に至り、同時にそれはカードゲームにおける致命的な欠陥であると思いました。
その致命的な欠陥があるから、違和感を言語化できないユーザーが現代遊戯王はクソゲーと表現してしまうのだろうなと思います。
ガチデッキであれ、ファンデッキであれ。
今一度、現代遊戯王が抱えている問題点について触れていきたいと思います。
そして願わくば、KONAMI側がその致命的な欠陥にメスを入れてくれる日が来ることを、切に願っております。
1.遊戯王が抱えるクソゲー化の原因
先に結論から書いていきます。
現代遊戯王が抱えるゲームとして致命的な欠陥は以下の2点です。
1.制約が機能していない
2.ワンキル対策が甘い
以上です。
私はこの2点を修正ないし、仲間内で共有して遊ぶ分にはストレスが無いゲームが出来るだろうと思います。
「デッキパワーが違いすぎるからだ!」
「昔の遊戯王が楽しかったからだ!」
「先行制圧が横行しているからだ!」
という声が聞こえてきますが、私は声高に否定したいと思います。
昨今のカードゲームにおいてカードパワーのインフレ事情は遊戯王に限った話ではありませんし、勝ちたいなら強いカードを使えが鉄則です。
そういったカードパワーの調整のためにスタン落ちやレギュ落ちというシステムが他のカードゲームには存在するのです。
遊戯王にはそういったシステムが存在しないからこその魅力があるのであり、システムが存在しない事を前提としたプレイが求められるのです。
そして今も昔も遊戯王が抱えるゲームとして最大の欠陥と呼べる理由がワンキル対策が甘いということ。
昔の遊戯王こそスピードは遅いですが、理不尽な強さを持つカードを前にした時、捲る手段が限られていた分どうしようもない場面が多々ありました。
また、先行制圧に関してもワンキルが諸悪の根源であると私は思います。
遊技王は昔からワンキルする方法があり、そのワンキルも妨害できなければ負けという理不尽なゲーム性でした。
その理不尽に対抗するために先行で妨害ができる状況を作り、相手に何もさせずに先行制圧=実質ワンキル同様の現象が起きてしまっているのです。
現代遊戯王は手札誘発然り、妨害札然り。
捲るためのカードがたくさん刷られていますから昔の遊戯王よりはマシになったとも思います。
ただ狙いの札が引けなければ負ける、という状況は今も昔も実はそこまで大差ないというのが実態だと思います。
そういった運要素が絡むからこそ、遊戯王というゲームは誰もが勝てるチャンスがあって面白いのであり、相手の展開もプレイングで乗り切れる場面があるから楽しかったりするわけですが。
ではなぜ、現代遊戯王がクソゲーと言われるのか?
これは私のようなマイナーデッキ使いで弱小ユーザーの負け惜しみではなく、遊戯王というゲームの根幹に致命的な欠陥が存在し、それが未だに解決しないままとなっているからです。
この根幹を改善しない限り、遊戯王というゲームが持つ本来の楽しさは取り戻せません。
一生KONAMIが刷ったパワーカードを集め、数ヶ月後には規制するイタチごっこを繰り返し続ける運命にあります。
ですので、私が掲げた2つの問題点をもう少し具体的に掘り下げて参りたいと思います。
2.制約が機能していない問題
ここで挙げる制約とは、デメリットの事を指します。
昔の遊戯王は今のように特殊召喚が毎ターン当たり前にドンドコ出来るようなスピード感はなく、シンクロが登場してから変わってきたと思います。
今は禁止から帰ってきてしまいましたが、死者蘇生、サンダーボルト、ハーピィの羽箒などのデメリットなしで相手の盤面を除去したり、墓地から蘇生できるカードが強すぎたため禁止になっていました。
そして強いテーマというのも存在しましたが、メリットとデメリットのバランスが絶妙だったからこそ、程よい緊張感が生まれたと感じます。
今ではどうでしょう?
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こいつとか、
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こいつとか。
誘発や妨害を握ってないやつが悪い、というセリフの前に
デメリットはどこに書いてあるの?
となるカードたち。
現代遊戯王で禁止・制限になるカードは軒並みデメリットを踏み倒せるカードか、そもそもデメリットが書いてないカードばかりです。
さらにはデメリットを踏み倒せるカードを直接規制せずに、その後の展開で悪さをするカードが規制になったりと訳が分からない。
デメリットが書いてないカードは強すぎるんです。
強い力を得る代わりに制約が付いてしまう。
しかし、その一手が強力だから制約を甘んじて受け入れる。
相手は制約の穴を付いて逆転の勝利を狙う。
これがかつて遊戯王で存在した楽しみ方だったと思います。
穴のない鉄壁の布陣を再現性高く作り上げたら先行が勝っても当たり前になり、だからじゃんけんゲーとか、後攻がプレミとか言われるんです。
穴があるけど、返せるか返せないかのギリギリを戦い、返されても巻き返すプレイングがあるから楽しいのではないのか?と、僕は日ごろから思っています。(そんな僕はコントロール型の忍者デッキを愛用しています)
OCGではサイドチェンジがあるからまだギリギリ体裁を保てていますが、僕はそもそもデメリットが書いてないカードたちを全て見直して、ちゃんと制約を与えてしまえばマスターデュエルもOCGも関係なく楽しめる要素になり得ると思っています。
具体的な制約としては、
名称ターン1制限を付ける
サーチには特殊召喚不可、素材にできない系のデメリットを与える
特殊召喚がメリットなのだから、特殊召喚するための条件を加える
実質デメリットが無い状況を与えない(破壊して〇〇→〇〇が破壊されたら起動する効果など)
最後のデメリットが無い状況を与えない件に関しては、しっかりとその強さの内容を見極める必要があると思います。
何でもかんでも制約を与えてしまうと、リンクショックの再来になってしまうからね。
すべてのコンボ技を否定するのではなく、強すぎるコンボ技だけ弱体化させようよって話です。
その基準として設けるべきなのは展開はどこで止まるのか?という明確な弱点を与えること。
かつてのティアラメンツやデモンスミスのように展開その1を止めた後にシームレスに展開その2へ移行できてしまうのが問題だと思います。
後攻プレイヤーは死ぬ気で妨害札を使っても、止まらない状況ってヤバいと思うんです。
展開その1を止めるだけでわりと精一杯なのに、そのまま展開その2で続いてn妨害の盤面を構築されても、結局は捲れませんでしたはクソゲー極まりないと思います。
まぁ、それでも現状では捲れないデッキを使う奴が悪いの一点張りで、運による引き負けだけで勝敗が決まるゲームなのでそりゃ新規も嫌厭するわなと思います。
運が勝敗を左右するのは全く問題ありません。
問題なのは現代遊戯王は運要素に振り切り過ぎてデッキ選択の幅が狭まってしまっていること。
そのデッキ選択の幅が狭まっているから、柔軟性も無くただただ手札の引きだけで勝負しなければならない。
それなら、明確な弱点を与えちゃおうよって僕は思います。
昔の遊戯王を思い出してみてください。
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罠カードで発動が遅い上に、こいつがサイクロンで破壊されたら蘇生したモンスターごと破壊されるこいつ。
打点が高いモンスターを苦労して除去したのに、復活されちゃったら相手も苦しい展開になりました。
現代ではほぼ無価値ですが、こいつが使われてた時代はバック除去さえ引ければ勝ち筋が見えるくらいのメリットとデメリットのバランスが取れてたわけです。
そういう意味では炎王の孤島とかはまだ良い方
の調整だなと思ったりもします(それでも強い事に変わりありませんが)
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このように明確な弱点を与えた上で盤面が返せないのは運や実力が不足しているからだとまだ納得ができます。(炎王がそうだとは言ってない)
ただ、アポロウーサのように無効妨害を連打できたりするのは流石に強すぎる。
そもそもターン1制限が無いのが強すぎる。
だからちゃんと制約を与えてアポロウーサが簡単に出せない状態にするなり、アポロウーサのような無効効果を連打できない状況が望ましいと思います。
3.ワンキル対策が甘い問題
続いてワンキル対策の問題。
これが遊戯王における最大の欠陥です。
なぜ遊戯王で先行にバトルフェイズが与えられていないのか?
その答えは先行でバトルフェイズを行ったら後攻は成す術もなくワンキルされてしまうからです。
もし、先行でバトルフェイズが出来たらクソゲーだと思いますよね?
では、ろくに妨害札が刷られていない状況で後攻に高火力のモンスターを立てられて成す術もなくワンキルされたらどうですか?
じゃあ妨害札を用意したところで、相手が先行の時に強固な盤面を構築されて、自分のほとんどの行動を封じられて次のターンに蹂躙されるのはどうですか?
はい、これが遊戯王です。
つまるところ、ワンキル対策が満足に出来ずクソゲーになるのか、先行制圧で実質ワンキル状態を野放しにしてクソゲーになるのかの2択です。
ワンキル対策として先行制圧が生まれ。
先行制圧対策としてメタビが生まれ。
元を正せばワンキルが諸悪の根源です。
負けイベントでも無いのに運要素でワンチャン勝てるかも知れないレベルのボスキャラが出てくるゲームなんてどう考えてもクソゲーでしょう。
まだ実力次第で練習すれば勝てるかも知れないフロムゲーの方が可愛く思えます。
ワンキルという行為は相手との駆け引きを楽しむゲームなのに、一方的にねじ伏せて駆け引きを拒む事と同じです。
そうしなければ逆に自分がワンキルされるから先行制圧せざるを得ないわけです。
ワンキルが徹底的に潰されたら、先行制圧する必要もないゲームになるのではないでしょうか?
ワンキルできる高火力のカードにはそのターン攻撃が出来ないくらいの制約を付けても問題はないでしょう。
そうした猶予があるのに除去できないのは自分のプレイングや引き負けで納得ができます。
現代遊戯王にはその猶予が無い。
後攻プレイヤーはなんとか相手の妨害を使い切らせたターン中に決着を付けないと、次のターン相手の妨害回数が復活してリソース不足でやられてしまうリスクとの戦いです。
先行制圧は必要悪であり、諸悪の根源であるワンキルをしっかり規制すること。
ワンキルの心配が無くなって初めてそのデッキの本来の持ち味を活かした戦いが始まるのだと個人的には思います。
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まとめ
さて、長くなってしまいましたが私の主張をまとめます。
①メリットとデメリットのバランス調整をしっかりやってほしい。
②どのテーマにも必ず弱点を与えて欲しい(ピンポイントなメタなどではなく)
③ワンキルさせない状況にしてほしい
以上が、私が思う遊戯王というゲームが抱える致命的欠陥とその対策でした。
余談ですが、私はソリティア系デッキはコンボ技の延長線にあるものだと認識しています。
その後に出てくる制圧モンスターたちが軒並みヤバいのと、冗長な展開を繰り返されて嫌われてるだけであって、コンボ技を決めてテクニカルに敵を倒せたら楽しいだろうなって思います。
まぁ、その結果として花札衛(カーディアン)とかいうふざけたテーマが登場したわけですが、ソリティアしても大して強く無ければ僕は問題ではないと思います。
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