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数検1級対策の雑感(後編)

 Hamuichiです。前回は、そもそも数検1級とは何ぞやという話から数検1級に出題される主要分野についてお話ししました。今回は、それをふまえて具体的な対策方法と役に立ちそうな書籍・Webサイトについてゆるく語っていこうと思います。例によって雑感なのでクオリティには目をつぶってください。


1.各分野ごとの対策予定

1-1. 線形代数

 線形代数は数検1級の中でも特に重要な分野です。1次、2次ともに必ず1問は出題されるため、しっかり対策を行う必要があります。具体的には、行列式や固有値を計算して求めるだけではなく、線形空間や線形写像などの抽象的な概念も理解しておく必要があります。まずは基本的な参考書、基本的な演習書でしっかりと基礎力を身に付けなければならないと感じました。大学1年生の頃、線形代数学の単位を取得するためにマセマシリーズの「線形代数キャンパス・ゼミ」を使って勉強していましたが、第5章あたりの線形空間のところでつまずいてしまい、いまいち理解が進まなかったのでもう一冊参考書を導入して2冊がかりで線形空間の理解に努めたいと思います。今のところ、「1冊でマスター 大学の線形代数」という本で対策したいと考えています。この本を書店でパラパラとめくって読んでみたところ、定理の説明や証明がわかりやすく書かれており、演習問題も豊富についていたので購入するに至りました。まずは線形代数の基礎(特に線形空間以降)を万全にして、1次で1点、2次でも1点を確実にもぎ取れるようにしたいです。

1-2. 微分積分

 線形代数とならび、微分積分も数検1級の中で特に重要な分野です。1次、2次ともに出題頻度が高いため、しっかり対策を行う必要があります。極限、1変数の微分法と積分法、2変数の微分法と積分法、さらにそれらの応用について習熟しておく必要があります。微分積分も、大学1年生の頃にマセマシリーズの「微分積分キャンパス・ゼミ」を使って勉強していましたが、説明が簡潔で分かりやすいがゆえに軽く読み飛ばし過ぎてしまい、未だに広義積分や重積分の計算がおぼつかないという状況です。そこで、線形代数と同様に「1冊でマスター 大学の微分積分」を導入し、2冊がかりでしっかりと基本的な計算ができるようにしたいです。1冊でマスターシリーズの線形代数は定理の説明や証明が詳しく書かれていましたが、微分積分の方は計算に主軸を置いたテイストで書かれています。過去問を何回分か見たところ、微分積分についてはやはり計算力が大事なので繰り返し問題集にも取り組んでスピーディーに計算問題を処理できるようにしたいです。

1-3. 確率統計

 確率統計は、数検1級の中では穴場となる分野です(詳しくは前編参照)。よって、試験本番でもコンスタントに満点を取れるレベルまで持っていきたいと考えています。結局のところ、分野ごとに別々の参考書を使うよりかは同じシリーズで統一した方が接続などが良いと思うので、確率統計においても「確率統計キャンパス・ゼミ」「1冊でマスター 大学の統計学」を使っていきたいと思います。さらに、大学1年生の頃に統計学の単位を取得するために使った「基礎と演習 統計学-数理的な理解のために-」という参考書は、説明が分かりやすいだけではなく演習問題がとにかく豊富に載っているため、この本も使って勉強したいと思います。ただし、講義形式の参考書はもう2冊揃っているため、本書はあくまで演習中心で使っていきたいと思います。また、統計検定2級の対策を一生懸命行うことで数検1級の確率統計分野の対策になるという声をTwitterで見かけたので、統計検定2級の参考書も使って勉強を進めていきたいと思います(あまり深くやりすぎると統計検定に浮気してしまいそうですが……)。

1-4. 微分方程式

 微分方程式は、1次、2次ともに出題されます。特に、2次では必答問題に指定されていることも多いです。微分方程式に関しては全くの初学のため、ゆっくりと学習事項を定着させていこうと思います。当初は微分方程式に関してもマセマシリーズを使おうと思っていたのですが、合格者の声や勉強法をネットの記事やYouTubeの動画で見たところ、「やさしく学べる微分方程式」を使用していた人が圧倒的だったので、微分方程式に関してはことらの参考書を採用したいと思います。演習問題もしっかりと解きながら常微分方程式の解法を取得していきたいです(偏微分方程式が出題される可能性もありますが、次回の対策までには間に合いそうにないので今回は割愛します)。

1-5. 複素関数

 複素関数は、主に1次に計算問題として出題されることが多いです。ただし、複素関数に関しては基本的な内容の出題に留まっているようなので、まずはマセマシリーズの「複素関数キャンパス・ゼミ」で基本的な内容を理解したいと思います(複素関数も全くの初学です)。なお、「複素関数キャンパス・ゼミ」の第2章まで取り組めば数検1級対策はそれで充分という声を見かけたので、とりあえず第2章までの内容を理解できるように努めたいと思います(数検に囚われなくなったらその後の内容も読み進めていきます)。また、まだ立ち読みなども一切していないので購入はしていませんが、複素関数にも1冊でマスターシリーズが刊行されているので、そちらの使用も今後検討したいと思います。

2.対策のスケジュール

 この記事を執筆しているのは2023年7月29日ですが、次回の数学検定は2023年10月29日です。ですから対策期間はおよそ3カ月あります。大学の期末試験などで1週間ほど潰れることを考えると、純粋な対策期間はおよそ2カ月と3週間。この間にどのような対策ができるかを今回はざっくりと考えてみました(より綿密なスケジュールは後日練って投稿します)。
 まずは線形代数と微分積分。この2分野は対策期間中ずっと勉強し続けることが前提です。そして、残りの確率統計、微分方程式、複素関数をどのペースで勉強していくかを考えていきます。個人的には、まずは確率統計を仕上げ、確実に点数がとれるようにしたいです。一度大学の講義を履修して勉強しているので、対策期間はおよそ2週間くらいでしょうか。次に微分方程式。全くの初学のため、少し対策に時間がかかると考え、およそ1か月。最後に複素関数をおよそ3週間とし、残りの時間を過去問演習に充てることにします。対策期間はあくまで「その分野をメインで取り組む期間」のことなので、例えば確率統計の対策期間であっても微分方程式などには少しずつ取り組んでいきます。具体的に取り組むべき内容とペースについてはまた追って投稿します。

3.役に立ちそうなサイト

 数検1級対策について調べているうちに発見した、勉強の助けになりそうなサイトのリンクをここに貼っておきます。

4.おわりに

 これまで数検1級について色々語ってきましたが、いかがでしたでしょうか。数検1級は、数学好きな人なら目指してみたい検定だと思います。私は数学を専攻しているわけではありませんが、数学を勉強することが楽しく、また将来にわたって数学の知識を活用していきたいため、数検1級の取得を目指していく中で数学の世界を存分に味わっていきたいと思います。今後も数検1級の勉強に関する文章を投稿していきたいと思います。

Hamuichi

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