課題やニーズの深掘りと言語化
見込み客との面談ではニーズの深掘り・言語化をしていきます。
課題=現在と理想のギャップなので、課題を抽出するためには理想像と現在地を理解するところからです。
◆ここでの目的は『思考の整理』
ニーズの深堀りといっても初対面であれこれ質問をすれば良いというわけではありません。
そもそも問題に気付いていないことも多いですし、信頼関係がないと話をしてくれない。うまく聞き出していきましょう。
◆アイスブレイク ~リサーチからの共感~
相手が企業であればHPはもちろん、SNS投稿や活動をチェックしておきます。
半年前の投稿など本人が覚えていないような内容であればグッと距離を縮めることができる。小ネタですが意外と使えます。
また、相手の仕事に対しての価値観を聴きましょう。
具体的にどんな仕事内容なのか?
それを始めたキッカケは何なのか?
相手の価値観がみえてきたところで、その方の過去の記憶に遡ります。
『そんな価値観をお持ちの〇〇さんっていったい、どんな学生だったんですか?』
社会人になって自分の過去に興味を持ってくれるひとはそうそういません。
人は自分に興味を持っている人に好意を持つので色んな話を聞かせてくれるでしょう。
◆自分との深い共通点を探す
仕事の価値観や過去の失敗など共通することを聞いてみます。
スポーツなどの趣味でも構いません。
例えば、相手が野球好きで自分がサッカー好きであればチャンクを変えて
『スポーツ好き』という共通点でもいいでしょう。
次は相手の価値観に深く共感しながら自分のエピソードを話し始めます。
なぜ、このお仕事をしているのか、どんな気持ちで仕事をしているのかを伝えます。
ここで注意が必要なのは自分語りのプレゼン時間は相手との信頼関係によって持ち時間が決まるので、その場にあわせて上手に伝えましょう。
◆現状を聞き出す
次に会話の流れにのって仕事で今いちばん気がかりなことを聞いてみます。
思考整理は『自分が何を話すか』ではなく、『相手に何を話してもらうか』が大切なのでちょっと踏み込んだ質問が出来れば相手の思考はどんどん整理されていきます。
例えば、会社の業績が伸びていないという話があれば
『いつごろからそう感じるんですか?』
といった感じで掘り下げていきます。
『状況(事実)』を整理することで『感情』が整う。
人は感情が整っていないと正論を言われても反論したくなるのでステップを刻んでいきましょう。
状況整理→感情整理→自分で答えを見つける→自ら行動に移す。
現状が整理できたところで次に理想を描く・思い出してもらいましょう。
日々の目前課題に忙殺されている方が多く、手段が目的化しているケースが散見されるので思考を未来や理想に飛ばしましょう。
◆理想を描く
上向きにして思考をめぐらせるにはさまざまな思考のトゲが存在します。
できる・できない、経済的問題や人員的な問題は一旦脇に置いて理想を聞いてワクワクしてもらう時間を作りましょう。
『どうせ今は出来ない』と思考の癖が出たら、その枠を一旦脇に置いて未来をイメージさせて思考を上向きに。
最後は自分でアンサーを出してスッキリしてもらう。
理想像がイメージできたところで、なぜそれを達成する必要があるのか?を聞いてみます。
月商1000万円であれば、その理由を聞いてみる。
この売上がなければ赤字になる。というのであれば『利益』をあげることが目的でその為に必要な目標が1000万円です。
この関係性がみえてくると、そもそもの前提条件である利益率の問題に視点を向けることができるので、課題の一つとしてあげることができるでしょう。
利益は売上-経費なので、各項目の経費は適正なのか?業界の標準と比較するとどうか?を見直すと実は売上が900万円でもトントンになることがあるかもしれません。
◆タイトルを決める
理想像がみえたらタイトルを付けてみましょう。
〇〇を〇〇するには?のフォーマットです。
理想と現状が言語化されて出てきたので最後に理想へ到達する為に必要なアクション(課題)をあげてもらいましょう。
ここも会話をファシリテートしながら引き出します。
出てきた項目をカテゴリで仕分けたらあとはアクションプランに落とし込むだけです。
①能力
→コミュニケーションスキル習得、リーダーシップ研修、調理・接客スキルを高める方法
②行動
→WEBサイト・SNSサイトの活用、期間限定イベント開催、イベント出店、経費見直し等
③環境
→テイクアウト、ゴーストレストラン始める、間貸し、DX化をはかるなど
このような流れで思考整理をしながら、クライアント自身で課題に気づいてもらいましょう。